触媒反応管において組成・温度分布を予知するために, 反応速度を組成・温度について線形化する近似解法を提出した。線形化の手段として二つの方法を採用した。
第一法は層内の平均組成・温度を用いて反応速度を線形速度式に近似する方法である. 第二法は, 推定精度をより高めるために, 層高を数觸の区間に分割し, 各区間の入口組成・温度にもとづく反応速度を用いて層内の組成。温度を推定する方法である。
これらの方法による計算値をSO
2窟酸化およびMnCO
3粒子熱分解における実測値と比較した。その結果, 平均組成・温度にもとづく線形速度式が反応速度を良好に近似するときには, 第一法は組成・温度の推定に十分な精度をもち, 一方第二法は計算手顧が第一法に比べてやや複雑となるが, 数値計算法による推定精度とほぼ変りなし二とを確かめた。
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