アルカリ触媒下のフェノールのメチロール化反応にみられるような, 格子状経路をもつ複合反応について, 収率, 選択率および生成物分布に対する原系物質の供給方法の影響をピストンフロー反応器について考察した。反応達成率に対して全く制限のない場合には, 全原料を反応器の一端より供給する操作が最高収率ならびに選択率を与える。ある指定された反応達成率以下で反応させねばならないという制限条件のある場合には, 第1中間生成物については, 全原料を反応器の一端より供給する操作が最高収率および選択率を与えるが, 第2中間生成物ならびに最終生成物については, 反応器途中からの適当な側流を伴う操作が最高収率および選択率を与える場合のあることが明らかとなった。
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