円管内を流れる低圧気体と管壁との間の物翼移動について, すり説を適用して解析を行なった。
この結果, 蒸発係数が1にくらべて相当に小さい場合に限り, 重大な圧力損失なしにすべりの影響力現われることが予測された。物賞としては, 蒸発係数が1に近いナフタレンと, 蒸発係数が0.01のヨ-素をえらび実験を行ない, 予測を裏付ける結果を得た。すなわち物質移動の界面抵抗に相当するものは, ナフタレンに対しては認められなかったが, ヨ-素の場合には認められた。これは, ヨ-素の場合蒸発係数が小さいことと, 低圧において平均自由 が長くなることが重なり合ってすべり係数が大ぎくなったためである。
抄録全体を表示