石膏の2段階脱水反応を例として固体の熱分解反応における生成ガスの固相内拡散抵抗の影響を見積り, かつこれらの熱分解反応を統一的に説明するために, 化学反応速度を温度と生成ガス濃度との関数として実験的に求め, この場合の基礎微分方程式を電子計算機によって厳密に数値解析し, これを前報の解析例とも対比させて実験結果と比較検討した結果
i) 化学反応速度が反応界面近傍の生成ガス濃度の影響を受けることを実験的に確かめ, かつその依存の大きさをほぼ満足のいく実験精度で求めることができた。
ii) 本解析によって, 広い実験条件下で固体の熱分解反応を統一的に説明することができ, また拡散抵抗の影響をほぼ妥当に見積ることができた。また, これによって前報の有効性をも判別することができた。
などの結論を得た。
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