Drug Delivery System
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29 巻, 2 号
エクソソームとDDS
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
特集 “エクソソームとDDS”  編集:秋吉一成
  • 秋吉 一成
    2014 年 29 巻 2 号 p. 103
    発行日: 2014/03/25
    公開日: 2014/06/25
    ジャーナル フリー
  • 田原 栄俊
    2014 年 29 巻 2 号 p. 104-105
    発行日: 2014/03/25
    公開日: 2014/06/25
    ジャーナル フリー
  • 下田 麻子, 澤田 晋一, 秋吉 一成
    2014 年 29 巻 2 号 p. 108-115
    発行日: 2014/03/25
    公開日: 2014/06/25
    ジャーナル フリー
    新たな細胞間コミュニケーションツールとして、細胞外ベシクルが注目されている。ベシクルの種類は、その発生機序、サイズにより大きく分けて3つに分類できる (エクソソーム:30~200nm、マイクロベシクル:100~1000nm、アポトーシス小体: 1~5μm)。特に、エクソソームに関してはその内部にタンパク質やmicro RNAを含有していることから、疾患治療や予後診断、バイオマーカーとしての応用が期待される。本稿では、細胞外ベシクルの基礎的概念、単離方法や機能評価法などを紹介する。
  • 高橋 有己, 西川 元也, 高倉 喜信
    2014 年 29 巻 2 号 p. 116-124
    発行日: 2014/03/25
    公開日: 2014/06/25
    ジャーナル フリー
    細胞から分泌される膜小胞であるエクソソームは、核酸・タンパク質・脂質などの内因性キャリアであることから、エクソソームを用いたDDSの開発が注目されている。エクソソームを用いたDDSの開発にはエクソソーム体内動態の制御法を開発することが必須であるが、それにはまずエクソソームの体内動態に関する情報の蓄積が必要不可欠である。しかしながら、その情報はいまだ乏しく、体系的な理解には至っていないのが現状である。本稿では、これまでに報告されたエクソソームの体内動態の特徴を整理するとともに、エクソソームの体内動態解析を目的とした我々の取り組みを紹介する。
  • 小坂 展慶, 落谷 孝広
    2014 年 29 巻 2 号 p. 125-133
    発行日: 2014/03/25
    公開日: 2014/06/25
    ジャーナル フリー
    がん細胞とその周辺細胞の密接な関係は、これまでサイトカインやケモカインなどで説明されてきた。しかし、その複雑な関係は複数種類の分子では説明がつかず、新たな相互関係が探索されてきた。最近、エクソソームと呼ばれる100nmの細胞外小胞顆粒の存在が再注目され、特に、がん細胞における役割が近年急速に解明されている。本稿では、がん細胞がどのようにしてエクソソームを悪用しているのかを述べるとともに、エクソソームを標的とした治療と診断の展望に関して述べる。
  • 大野 慎一郎, 高梨 正勝, 黒田 雅彦
    2014 年 29 巻 2 号 p. 134-139
    発行日: 2014/03/25
    公開日: 2014/06/25
    ジャーナル フリー
    各種細胞が分泌する膜小胞体の一種であるエクソソームは、RNA分解酵素に富む血液中でも安定してmRNAおよびmicroRNA(miRNA)を運搬することが明らかとなっている。一方で、核酸を用いた分子標的治療が未だ実用化に至らないのは、核酸医薬品が血液中において不安定であるため、病変部へ送達できないこと、人工的に構築されたキャリアーの抗原性が大きな問題と考えられる。このような背景のなか、生体成分で構築され、かつ体液中で安定に核酸を運搬する新規ドラッグデリバリーシステム(DDS)のキャリアーとして、エクソソームが注目されている。
  • 勝田 毅, 落谷 孝広
    2014 年 29 巻 2 号 p. 140-151
    発行日: 2014/03/25
    公開日: 2014/06/25
    ジャーナル フリー
    エクソソームと呼ばれる細胞分泌小胞が、細胞間相互作用において重要な役割をもつことが明らかとなり、急速に注目を集めている。エクソソームにはタンパク質、microRNA、mRNAなどの分子が含まれ、由来する細胞と類似の機能が備わっていることがわかってきた。そのため、幅広い疾患に対する細胞治療のソースとして注目されている間葉系幹細胞(mesenchymal stem cell: MSC)が分泌するエクソソームには、MSCと同様の治療効果が備わっていると期待される。本稿では、最近明らかになってきた、MSC由来のエクソソームが見せるさまざまな疾患に対しての治療効果について最新の知見を紹介する。さらに、MSCのエクソソームを用いた治療戦略と、その実現に向けて解決すべき課題について議論する。
  • 瀬尾 尚宏, 珠玖 洋
    2014 年 29 巻 2 号 p. 152-159
    発行日: 2014/03/25
    公開日: 2014/06/25
    ジャーナル フリー
    T細胞、NK細胞、樹状細胞(DC)、マクロファージなど、抗腫瘍免疫応答の主体となる免疫細胞群の放出するエクソソームの生物学的意義や、癌細胞の増殖、全身循環、転移環境形成への関与の報告は非常に乏しい。一方、大量培養が比較的容易な癌細胞に由来するエクソソーム、もしくは癌患者血液中のエクソソームについては、主に内包マイクロRNAs(miRs)介在的に腫瘍細胞自身、繊維芽細胞、マクロファージなどに影響を及ぼし、癌微小環境の形成、原発部位から転移先に至る癌転移環境の形成、腫瘍細胞増殖に重大な役割を果たすことや、癌免疫応答を負に調節することが、近年明らかにされている。本稿では、癌細胞放出エクソソームの機能を理解することによって見えてくる免疫細胞由来エクソソームの可能な役割を論じ、将来のエクソソームをデバイスとした癌免疫治療法の可能性を模索する。
DDS製品開発の最前線
  • シェーン Y ピーター, 小野寺 禎良
    2014 年 29 巻 2 号 p. 160-165
    発行日: 2014/03/25
    公開日: 2014/06/25
    ジャーナル フリー
    セルトリズマブペゴル(CZP)は、ヒト化抗ヒトTNFαモノクローナル抗体のFab’断片にポリエチレングリコール(PEG)を結合させた新しい生物学的製剤である。CZPはこれまでの抗TNF剤とは異なる薬物動態および薬理作用を有するが、主としてCZPが一価であること、Fcを持たないこと、PEG化されていることなど特徴的な構造に由来するものである。活動性関節リウマチの症状、徴候を速やかに改善し、骨破壊の進展を予防すること、患者のQOLを改善することが確認されており、わが国においても2012年12月に承認された。
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