Drug Delivery System
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35 巻, 2 号
α線治療とDDS
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
特集 “α線治療とDDS”  編集:眞鍋史乃
  • 眞鍋 史乃
    2020 年35 巻2 号 p. 99
    発行日: 2020/03/25
    公開日: 2020/06/25
    ジャーナル フリー
  • 藤井 博史
    2020 年35 巻2 号 p. 100
    発行日: 2020/03/25
    公開日: 2020/06/25
    ジャーナル フリー
  • 鷲山 幸信
    2020 年35 巻2 号 p. 102-113
    発行日: 2020/03/25
    公開日: 2020/06/25
    ジャーナル フリー
    標的アイソトープ治療とは、放射線を放出するRIをペイロードとし抗体やペプチドに標識し、標的に運んだ後アイソトープから放出されるエネルギー(放射線)を標的組織に照射して治療を行う方法である。飛程が短く単位距離あたりのエネルギーが高いα線は種々の放射線の中でも治療効果が高く、臨床応用が期待されている。そのためには、アルファ放射体の持続可能な供給はもとより、実際の治療においてもアルファ放射体の物理化学的特性を理解し制御することが重要である。
  • 羽場 宏光
    2020 年35 巻2 号 p. 114-120
    発行日: 2020/03/25
    公開日: 2020/06/25
    ジャーナル フリー
    筆者らの研究グループでは、理研RIビームファクトリー(RIBF)の重イオン加速器を用いて、応用研究用ラジオアイソトープ(RI)の製造技術開発を進めている。RIBFのAVFサイクロトロン、理研重イオン線形加速器、理研リングサイクロトロンを用いて100種以上のRIを製造し、物理学、化学、生物学、工学、医学、薬学、環境科学の応用研究を展開している。本稿では、将来、核医学治療に期待される銅67とアスタチン211の製造法について紹介する。また、日本アイソトープ協会や科研費「短寿命RI供給プラットフォーム」事業を通じた理研のRI頒布について紹介する。
  • 辻 厚至, 須藤 仁美, 須堯 綾
    2020 年35 巻2 号 p. 121-128
    発行日: 2020/03/25
    公開日: 2020/06/25
    ジャーナル フリー
    α線はβ線に比べ狭い範囲に高いエネルギーを付与することができるため、細胞殺傷力が高い。そのα線を放出する核種で抗体を標識した治療法をα線放射免疫療法(α―RIT)と呼ぶ。α―RITの高いポテンシャルは認識されていたものの、これまで実施された臨床試験は血液腫瘍では多いが、固形がんでは多くはなかった。しかし、2017年から、固形がんを対象にしたα―RITの主役を担っていくと考えられる225Acと227Thを使用した臨床試験が相次いで開始されるなど、α―RITの開発研究が精力的に進められるようになってきている。本稿では、放射免疫療法の基礎、α―RITの現状および課題を紹介する。
  • 中村 浩之
    2020 年35 巻2 号 p. 129-136
    発行日: 2020/03/25
    公開日: 2020/06/25
    ジャーナル フリー
    ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)は、低侵襲がん療法の1つとして注目されている。BNCTは、低エネルギー熱中性子(0.025eV)とホウ素10(10B)の間の核反応を利用するものであり、生成したα粒子とリチウム核は、細胞を殺すのに十分強力なエネルギー(2.4MeV)をもつ。したがって、いかにして10Bを腫瘍へ選択的に送り込むかが、治療の鍵となる。Mercaptoundecahydrododecaborate(Na2[B12H11SH])およびp-boronophenylalanine(BPA)は、長年にわたってBNCTで用いられてきた。特に、BPAは、悪性黒色腫だけでなく、脳腫瘍や頭頸部がんの治療にも広く用いられている。世界に先駆け、BNCT用小型加速器の開発に成功したわが国では、脳腫瘍および頭頸部がん患者に対するBPA―BNCTの第II相臨床試験が完了し、医療承認を申請中である。その一方で、BPAで治療できないがんに対する新しいホウ素薬剤の開発が喫緊の課題となっている。本稿では、BNCTの最近の進展とDDS技術を駆使した新しいホウ素薬剤の開発について紹介する。
  • 安藤 徹, 市川 秀喜, 藤本 卓也, 鈴木 実
    2020 年35 巻2 号 p. 137-145
    発行日: 2020/03/25
    公開日: 2020/06/25
    ジャーナル フリー
    中性子捕捉療法(NCT)では、ホウ素(10B)を用いる場合に10Bを腫瘍組織内に選択的かつ高濃度でさらには均一に分布させることにより、腫瘍細胞内または近傍で選択的にα線を発生させ、治療を効率的に行うことが可能となる。小型加速器開発の成功と病院施設への導入により、今後のがん治療法としてのNCTの可能性は広がり、適応拡大も図られるものと考えられる。本稿では、NCTの現況を概説し、さらに筆者らの軟部肉腫へのNCTの適応拡大を目指した前臨床研究を基に、臨床で用いられる10B化合物であるp-borono-L-phenylalanine(L-BPA)による腫瘍細胞内10B取り込み、体内動態、抗腫瘍効果の評価と、新たな中性子捕捉用薬剤としてのガドリニウム製剤の可能性について紹介する。
[連載]DDSの「ちょっとした」技術・知識
若手研究者のひろば
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