Drug Delivery System
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32 巻, 4 号
アカデミア発DDS技術の実用化に向けて-提言-
選択された号の論文の19件中1~19を表示しています
[特集] “アカデミア発DDS技術の実用化に向けて-提言-”  編集:粕川博明
  • 粕川 博明
    2017 年 32 巻 4 号 p. 241
    発行日: 2017/09/25
    公開日: 2017/12/25
    ジャーナル フリー
  • 丸山 一雄
    2017 年 32 巻 4 号 p. 242
    発行日: 2017/09/25
    公開日: 2017/12/25
    ジャーナル フリー
  • 粕川 博明
    2017 年 32 巻 4 号 p. 246-250
    発行日: 2017/09/25
    公開日: 2017/12/25
    ジャーナル フリー
    本特集号編集は、3回にわたって日本DDS学会学術集会で開催された「DDSマッチングシンポジウム」が起点となっている。本シンポジウムの目的は、アカデミアの先生方がおもちのすばらしい技術や研究成果を実用化していくために、今後どう取り組んでいくべきかを議論することであった。提供側のアカデミアと受け手となる企業側が、ともにオープンイノベーションを理解し合い、win-winの関係を構築するために、両者の研究開発活動の運営と連携が重要である。本稿では、3回にわたるマッチングシンポジウムを振り返り、本特集号の導入としたい。
  • 黒田 俊一
    2017 年 32 巻 4 号 p. 251-258
    発行日: 2017/09/25
    公開日: 2017/12/25
    ジャーナル フリー
    2001年に経済産業省より「大学発ベンチャー1000社計画」が発表され、2004年末には約1,000社、2005年末には約1,500社が設立された。そのなかには、創薬系ベンチャーが大きなグループを形成し、DDS技術に特化したベンチャーも数多く存在したが、現在まで存続するものは少なく、存続していても創薬事業を放棄していることが多い。また、2011年以降、大学発ベンチャー設立が再燃しているが、IT系ベンチャーが主であり、DDS技術を含めた創薬系ベンチャーは少ないままである。本稿では、筆者らが2002年に設立したDDS技術をコアとする創薬系ベンチャーの現在までの経緯を概説し、アカデミア発創薬系ベンチャー(特にDDS技術系)の起業化・事業化の課題を指摘した後、今後の発展につながる提言を行いたい。
  • 内田 一広
    2017 年 32 巻 4 号 p. 259-264
    発行日: 2017/09/25
    公開日: 2017/12/25
    ジャーナル フリー
    さまざまな他者との間で協力しながら新たな価値を創造していく協創の時代にあって、アカデミアと民間企業に共通して求められている知的財産戦略は、協創のパートナーとしての信頼関係の上に存在する。知的財産の役割は従来のような「研究開発の成果を模倣されないように守る」といった防衛的なところから、「新しい事業を開発し、企業を進化させていくための経営資源」といった戦略的な位置づけに変わってきている。アカデミアの素晴らしい技術や研究成果を民間企業が実用化していくために、どのような知的財産戦略が求められるのか考えてみた。
  • 長谷川 宏之
    2017 年 32 巻 4 号 p. 265-271
    発行日: 2017/09/25
    公開日: 2017/12/25
    ジャーナル フリー
    ベンチャーキャピタル(VC)は、高い成長率や将来性を有するベンチャーに対して投資を行う。日本において、DDS(Drug Delivery System)技術を保有するバイオベンチャー(DDSベンチャー)が多く起業され、多くはないが臨床試験入りを果たした。VCが投資をする立場として、DDSベンチャーの事業成長における重要な観点として以下の3点を提言する。①DDS技術と有効成分との組み合わせであるトータルの医薬品としての臨床的価値を説明できること、②治験薬製造のためのDDS材料の確保や製法の確立を実現するための筋道・資金確保を考えること、③承認取得・市場参入を視野に入れた開発戦略を構築することである。筆者はオープン・イノベーションの潮流における大学や製薬会社の創薬活動を重要な投資機会と捉え、これまで以上に深い興味をもってDDS技術・医薬品に関わっていきたい。
  • 三島 茂
    2017 年 32 巻 4 号 p. 272-288
    発行日: 2017/09/25
    公開日: 2017/12/25
    ジャーナル フリー
    グローバル企業の医療用医薬品を治療分野ごとに集計し、市場動向を分析した。売上規模は「がん」が1位、自己免疫疾患が2位へとそれぞれ上昇し、数年前まで1位だった循環代謝系は3位へと低下した。躍進したのはアンメットニーズの疾患に新たな薬効ターゲットが創出された領域である。これまで抗体医薬が乏しかった市場に抗PD-1抗体が投入された肺がん、反対に抗体医薬が主流の市場にCDK4/6阻害剤など経口投与の分子標的薬が登場した乳がんといった治療分野が成長した。自己免疫疾患においてもIL-17A、IL-23、インテグリンなど新たな薬効ターゲットが確立された。治療分野としてはJAK阻害剤が注目される関節リウマチ、さらにCD-38、SLAMF7、HDACといった新しい薬効ターゲットが注目される多発性硬化症などを取り上げる。
  • 長江 敏男
    2017 年 32 巻 4 号 p. 289-296
    発行日: 2017/09/25
    公開日: 2017/12/25
    ジャーナル フリー
    新規DDSテクノロジーは同じ原薬の既存品と比べ、臨床価値を増強する対価として、事業価値に付加価値をもたらす。医療最前線における臨床貢献は、イノベーションの成果として事業価値を妥当評価することで最大化が可能である。しかし課題もあるので、解決代替案も示唆提案したい。事業価値評価は限られた少ないデータと仮説に基づき、筆者らは評価している。その手法、プロセス、事業価値が上下する主な要因、そしてDDSを適剤適所適時活用することで事業価値を最大化するアプローチなどの一部をプロジェクトチーム・メンバーが共有する。DDSから価値創出、事業価値最大化がもたらすリターンは、次世代の研究開発投資の原資として配分され、日本の国際競争力のさらなる強化につながる。
  • 菊池 寛
    2017 年 32 巻 4 号 p. 297-304
    発行日: 2017/09/25
    公開日: 2017/12/25
    ジャーナル フリー
    アカデミア発の新規技術を企業化・実用化する際に立ちはだかる「死の谷」に虹の架け橋を築くためには、「(技術の)独自性、革新性、妥当性」、「(データの)再現性、信頼性」、「(海外含む)特許戦略(知的財産の確保)」、「資金調達」、「組織的支援」、「オープンイノベーション・研究ネットワーク(人脈)の活用」がキーポイントとして浮かび上がる。これらの1つでも欠如する場合には実用化は困難であると思われる。日本DDS学会は学問的にも組織的にもいろいろな領域をまたいだ団体でもあるので、ぜひ、本学会の「研究ネットワーク(人脈)」も活用していただきたい。
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