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原稿種別: 表紙
2004 年 26 巻 6 号 p.
Cover1-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 付録等
2004 年 26 巻 6 号 p.
App1-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 付録等
2004 年 26 巻 6 号 p.
App2-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 目次
2004 年 26 巻 6 号 p.
Toc1-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 目次
2004 年 26 巻 6 号 p.
Toc2-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
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大崎 能伸
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
501-502
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
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北野 司久
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
503-504
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
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森川 洋匡, 平井 隆, 山中 晃, 中村 保清, 山口 将史, 赤井 雅也
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
505-510
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
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フリー
背景. 気管支異物は小児や脳に障害がある成人に多いとされている. 早期診断には詳細な問診に加えて積極的な検査が必要であり, 早期除去することが重要である. 目的. 気管支異物症例について症例の特徴, 検査所見, 除去方法について検討した. 対象. 1992年6月から2004年2月までの12年間に当科で経験した13例の気管支異物症例を対象とした. 結果. 年齢は1歳から86歳で12歳以下5例, 60歳以上7例と2峰性を示した. 男性12例, 女性1例と大半が男性であった. 症状は咳嗽, 喘鳴, 呼吸困難等がみられたが, 2例では自覚症状がなかった. 異物嵌頓部位は右7例, 左6例だった. 異物の種類としてはX線透過性の異物が9例, X線非透過性の異物が5例であり, 画像所見においては異常なし3例, 異物が確認できた症例が5例, 肺炎像1例, 無気肺像2例, 対側の肺野透過性亢進2例であった. 異物の除去に用いた鉗子はバスケット鉗子4例, ワニ口鉗子3例, ラリンジアルマスク+フォガティカテーテル2例, 生検鉗子2例だった. 結論. 気管支異物の診断には詳細な問診が重要である. 咳嗽, 呼吸困難があり胸部X線上片側過膨脹, 無気肺, 閉塞性肺炎などがみられる症例では気管支異物の可能性を考えて気管支鏡等を含めた積極的な検査が必要であると考えられた.
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加藤 雅子, 清水 孝一, 鈴木 道明, 坂本 匡一, 青木 茂行, 松岡 郎
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
511-516
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
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フリー
背景. Tracheobronch opathiaosteochondroplastica(以下TOと略す)は気管, 気管支壁の粘膜下組織に骨または軟骨が異所性に増生し多発する比較的稀な疾患である. 気管支鏡の普及とともに発見される頻度が増加しているが, 長期間観察された症例は少ない. 今回当科で10年以上の長期観察例を含め, 自験例3例についてその臨床経過を検討した. 症例. 症例1は76歳の女性. 56歳時に血痰を主訴に当院初診. 胸部レントゲン写真, 喀痰検査で明らかな異常は認めずその後通院は中断した. 66歳時, 再度血痰にて当科受診し, 気管支鏡でTOと診断した. 以降10年にわたり定期的に気管支鏡にて経過観察を行なったが進行はほとんど見られなかった. 症例2は72歳の女性. 68歳時血痰にて当科受診. CTにて中葉に異常影を認め気管支鏡を施行しTOと診断した. 比較的緩徐な進行を認めた. 症例3は66歳の女性. 65歳時に血痰を主訴に当院初診. 胸部レントゲン写真上中葉に浸潤影を認め気管支鏡施行しTOと診断した. 1年後に新病変が出現し早い進行を認めた. 結論. 10年以上にわたる長期観察が可能で緩徐な変化を認めた症例と, 比較的進行が早いと思われる症例を経験した. 病変の進行は散発的であり連続性があるとはいえなかった.
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岡元 昌樹, 西本 光伸, 米光 純子, 竹尾 貞徳, 竹下 盛重, 末松 栄一, 杉原 栄一郎, 原 万里子, 石松 明子, 一木 裕子, ...
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
517-521
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
背景. リンパ球性間質性肺炎(lymphocytic interstitial pneumonia:以下LIP)はシェ-グレン症候群(Sjogren's syndrome:以下SjS)との合併例が多く経験される. 症例. 症例は66歳女性. 呼吸困難と咳嗽を主訴に来院した. 免疫血清学所見等より, 関節リウマチ(rheumatoid arth血is:以下RA)とSjSと診断された. 胸部CT上は両下葉浸潤影を認めた. 胸腔鏡下肺生検の組織所見で, 肺胞壁にリンパ球, 形質細胞浸潤とリンパ濾胞の形成を認めたため, 二次性Sjsに合併したLIPと診断された. ステロイド治療により, 臨床症状や画像異常は軽快した. 結語. RA, 二次性SjSに合併したLIPの症例を経験したため, 報告した. リンパ球性間質性肺炎(lymphocytic interstitial pneumonia:以下LIP)はLiebowらにより分類された特発性間質性肺炎(indiopathic interstitial pneumonia:以下IIP)の一型1であるが, 現在ではむしろリンパ増殖性疾患の一表現型と考えられている.
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大門 皇寿, 山沢 英明, 坂東 政司, 大野 彰二, 杉山 幸比古
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
522-525
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
背景. 健康成人にみられたトウモロコシによる気道異物の1例を経験した. 症例. 症例は38歳の女性. 生来健康で特記すべき既往歴や誤嚥の原因となるような基礎疾患はなかった. 数日間続く喀痰, 咳嗽を主訴に当科を受診した. 胸部X線写真にて右上葉の無気肺を認め, 胸部CTではさらに軟部組織濃度の結節を右上葉支に認めた. 症状出現前におけるトウモロコシ誤嚥の事実を聴取したため, これを無気肺の原因と疑い気管支鏡検査を施行した. 右上葉支には嵌頓したトウモロコシを認めた. 通常の生検鉗子では把持不能であったため, バスケット鉗子を用いて収納したのちに摘出した. 右上葉の無気肺は数日で完全に消失し, 症状もすみやかに軽快した. 結論. 健康成人においても稀ではあるが気道異物をきたすことがある. 画像上無気肺を認めた場合には気道異物も常に念頭におき, 詳細な問診を行い, 遅滞なく気管支鏡検査を施行することが重要である.
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川邊 和美, 小野 英也, 駿田 直俊, 藤本 尚, 伊藤 秀一
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
526-530
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
背景. Tracheobronchopathia osteochondroplastica(気管気管支骨軟骨形成症:TO)は, 剖検で偶然発見されることがある比較的稀な疾患とされてきたが, 近年気管支鏡検査の普及に伴い報告症例が増加している. 我々は5年間に1840例の気管支鏡検査を施行し, そのうち3例(0.16%)に本症が確認された. また, 1例はHRCT所見から本症と診断した. これら4症例について報告する. 症例. 主訴は発熱, 咳嗽の1例と嗄声のl例であり他の2例では自覚症状は認めなかった. 4例中2例で悪性疾患(肺癌, 喉頭癌)の合併がみられた. 病変は気管のみに分布する症例が2例, 気管及び左右主気管支に達する症例が2例であった. 4例ともに本症に対する治療は行っていない. 結論. 気管気管支骨軟骨形成症は発症頻度は少ないと言われているが, 上気道閉塞症状を伴う症例では, 特に鑑別診断の一つに挙げるべきであると考えられた.
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田村 光信, 林 清二, 松村 晃秀, 田中 壽一, 川口 知哉, 河原 正明, 坂谷 光則, 廣島 健三
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
531-535
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
背景. 気管原発の良性腫瘍のなかで神経鞘腫の発生頻度は極めて少ない. 治療は気管切除された報告が多いが, 今回, 全身麻酔下の気管支鏡下高周波スネアにより切除した1例を経験した. 症例. 35歳, 女性. 主訴は喘鳴, 呼吸困難感. 近医で喘息と診断され治療していたが症状が増悪し当院受診した. 胸部CT検査により気管内腔に球形腫瘤が確認された. MPR-CT画像や3D-CT画像から腫瘤は有茎性で, 壁外進展なく末梢気管に病変はないと判断された. 局麻下の気管支鏡検査で気管後壁から発生する可動性のある球形の腫瘤が確認された. 完全切除が可能と判断し診断的治療として全麻下で気管支鏡下高周波スネアによる腫瘍切除術を施行した. 腫瘍は気管原発の神経鞘腫で切除断端は陽性であった. 術中に合併症はなく術後速やかに症状は改善した. 結果. 気管原発の神経鞘腫に対して, 気管支鏡下高周波スネアによる切除を全身麻酔管理下で施行した. 本法は低侵襲で繰り返し施行でき再発が認められても再検討する方法であると考える.
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斎藤 美和子, 新妻 一直
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
536-540
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
背景. 肺悪性リンパ腫は稀である. 今回マイコプラズマ肺炎を契機に発見された1例を経験したので報告する、症例. 78歳の女性. 咳嗽と発熱で近医を受診し, 胸部レントゲン写真上浸潤陰影を指摘され当院に紹介された. 胸部CT上右中葉に浸潤陰影を認め, 気管支鏡検査では気管から左右主気管支にかけていくら状の腫瘍性病変を認めた. 生検で粘膜下にcentmcyte-like cellのびまん性増殖を認めた. 腫瘍細胞の一部はlymphoepithelial lesionを形成していた. 免疫染色ではB細胞マーカーが陽性を示しMALTリンパ腫と診断した. 右中葉の浸潤陰影に関しては経過中に軽快し, またマイコプラズマ抗体価の上昇を認めマイコプラズマ肺炎であったと判断した. MALTリンパ腫に関しては症状がなく経過観察中である. 結論. 本症例は肺炎を契機に発見されたが, 気管気管支限局のMALTリンパ腫は非常に稀であり報告した.
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馬庭 厚, 井上 哲郎, 水口 正義, 前田 勇司, 田口 善夫
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
541-544
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
背景. 気管気管支異物は食物の誤嚥によるケースが最も多く, 診断には詳細な問診と診察が重要で, 気管支鏡検査が診断の決め手となる. 症例. 53歳男性. 45歳時に左上葉原発扁平上皮癌に対し左上葉切除術を施行. 51歳時より咳嗽, 喘鳴を自覚し始めた. 胸部CTにて術後断端部に肺癌の局所再発を疑われ気管支鏡検査を施行した. 気管支鏡検査で肉眼的に術後断端部位には白色病変と多発するポリープ状病変を認めた. 気管支鏡下生検を繰り返すことで病理組織学的に気管支異物とそれに随伴する炎症性ポリープと診断した. 悪性所見は認めなかった. 異物除去後は呼吸器症状は完全に消失し気管支鏡所見も改善した. また後にその異物は魚骨と判明した. 結論. 慢性呼吸器症状を呈する症例は様々であり, 問診ならびに診察の重要性を再認識した教訓的な1例であり報告した.
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小河原 光正
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
545-550
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
肺がんの進行度/病期診断について. ヘリカルCT、マルチスライスCTによる3D画像やvirtual bronchoscopy画像, MRI, PETなどの進歩により画像診断が進んできている. また内視鏡的にも, 蛍光気管支内視鏡(light-induced fluoresc enceendoscope:LIFE)などの早期がん/metaplasiaを検出するための方法も導入されてきている. しかし, これらの方法を用いても, 気管支壁内, 気管支周囲などについては十分に診断できるとはいえない. 気管支超音波検査(endobronchial ultrasonography, 以下EBUS)は気管支ファイバー(BF)下に超音波プローブを用いて気管支腔内より局所を観察するものであり, 気管支壁内および気管支周囲の病変について診断可能である. 目的、対象 EBUSの主な目的としては, 肺がんの進行度の診断とそれに基づく病期診断であり, 病期診断は治療法の決定に重要である. 肺門部早期がん疑いであれば光線力学的療法(photodynamic therapy:PDT)の適応, 手術、放射線治療適応の選択に, 局所浸潤疑い, 肺門/縦隔リンパ節腫大疑いであれば手術か放射線化学療法の適応かの選択に重要である.
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古川 欣也
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
551-556
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
光線力学的治療法(photod5mamictherapy:PDT)とは, 限局した表層性腫瘍または隆起性腫瘍に対し選択的治療を目的とした癌の低侵襲治療法の一つである. この治療法には, 腫瘍親和性を有する光感受性物質と, これを励起して光化学反応を惹起する低出力レーザー光線が必要である. 作用原理は, レーザー光線による腫瘍焼灼ではなく, 光感受性物質とレーザー光線による光化学反応によるものである. この光化学反応の惹起により, レーザー照射局所の組織内に活性酸素が産生され腫瘍細胞は壊死に陥る. このPDTは, 中心型早期肺癌に対して腫瘍親和性光感受性物質のporfimer sodium(Photofrin)とエキシマ, ダイ, レーザーまたはYAG-OPOレーザーとの併用で1996年より保険適用となっている. しかし, レーザー装置が大型でメインテナンスの必要性があり高価であること, Photofrinの副作用として遷延する皮膚日光過敏症があることなどが問題となっていた. 最近, これらの問題を解決する第二世代のPDTも開発され承認されたため, より簡便にPDTが施行できるようになった.
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斎藤 泰紀
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
557-561
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
質、安全を確保するための基本的考え方 気管支鏡は侵襲的検査であり, 重篤な合併症を併発する危険をはらんでいる. しかし, 個々の合併症のみに目を奪われ, 「今度は起こさないように注意しよう」という結論で終わっていては, 十分な対策とは言えない. 擦過や生検で大出血をした症例があった場合に, その原因や対処を分析すると, 抗凝固療法を行っていることに気がつかなかったり, 原疾患が出血しやすいものであったり, 知識があれば内視鏡所見から出血を予想できたり, 出血後の対処や準備次第で予後が大きく変わったりする. 個人の知識や技術を高めることは言うまでもなく極めて重要な課題であるが, リスクマネージメントは, 個人の知識や技量や注意力の問題としてのみとらえるのではなく, システムアプローチ, プロセス指向, 失敗の教訓を生かすという姿勢で, 組織として管理し実践していく必要がある. 気管支鏡のプロセスに従った管理 気管支鏡のプロセスに従って安全対策がいかになされているかを点検してみることは重要である.
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鈴木 栄一
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
562-564
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
気管支鏡検査では救急処置を要しないように十分な安全対策(準備)を行うことが原則であり, 緊急時の処置は本来あってはいけない. 万が一の救急時の対応は, 「絶対にあわててはいけない!」が原則である. 気道閉塞感(呼吸困難感) 気道に気管支鏡を挿入することにより, 当然のことながら呼気, 吸気時に空気が通る空間は狭くなるが, 本来, 気管, 主気管支, 葉気管支幹レベルでは, 気管支鏡により気道の閉塞を生ずることはない. しかし, 患者は気道閉塞感, 呼吸困難感を感じることがしばしばあり, 鎮静効果を得るために前投薬としての鎮静薬を使用する. 一般的に, ハイドロキシジン, ペンタジン, ジアゼパム, ミダゾラム, プロポフォールなどの筋肉注射を術前に行う. 検査前に気管支鏡検査について詳細に患者に説明しておくことが重要であるが, 検査中に明らかな気道狭窄や低酸素血症, 高炭酸ガス血症を生じていないにもかかわらず, 患者が高度の気道閉塞感, 呼吸困難感を訴える場合, 鎮静薬の追加が必要なこともある.
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[記載なし]
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
565-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
事例10 気管支鏡検査における承諾書, 検査記録の見直しをする契機となった1事例 平成9年の事例における反省から, 検査の承諾書, 検査中の記録, 検査中のモニタリングの改善を行ったので, これを報告する. じん肺および肺炎, 呼吸不全にて入院され, 肺炎改善後腫瘍マーカー上昇を認めたため気管支鏡検査を施行. 肺生検後強直性けいれんをきたし心肺停止となり, 以後蘇生後脳症にて治療, 約3ヶ月後死亡された64歳の男性患者を経験した. 患者の御家族より気管支鏡検査の適応および手技に誤りがあったのではないか?との指摘があった. また, 承諾書に御家族の同意がなく, かつ検査当日承諾書が紛失していたことも問題となった. 証拠保全がなされた後, 弁護士同士のやりとりのみで幸い現時点では告訴には至っていない. 当科では当時からSpO2をモニターしながら検査をしていたため, 心肺停止に至る直前まで低酸素血症がなかったことを証明できたが, 正式な記録がなかったため, メモをカルテ内に貼付する形で検査中の経過を残すことになった. 手術あるいは血管造影検査などでは麻酔記録, 検査経過記録を残すのが通例であるが, 消化器内視鏡検査および気管支鏡検査では検査経過を記録として残さないことが多い. 当科では今回の事例以降, 気管支鏡検査を施行する患者全例に点滴を確保し, 検査中SpO2, ECG, 血圧をモニターすることとし, また検査経過についても血管造影検査の検査経過記録を簡略化したものを考案し, SpO2, 血圧とともに処置内容を経時的に記録することとした. また, 承諾書についても, 気管支鏡検査専用として, 検査手技の説明, 合併症と対策などが承諾書と一体化したB4サイズ1枚のものを考案し, 複写式として患者と病院と両者で保管ができるようにした. こうした処置により, 患者家族に検査の必要性とリスクを充分に理解していただくことができ, 万が一事故が生じた場合にも緊急の処置ができ, また原因究明のためあるいは家族に検査中の経過を説明するための資料を残すことができるものと考えている. 幸い本事例以降当院では気管支鏡検査に伴うトラブルは経験していない.<教訓>納得と同意を得たうえでの医療は患者にとってはこのうえない福音であろうが1例1例に払う労力は大きくなるために迅速性をある程度犠牲にしなくてはいけなくなるという面もある. これはある意味では患者の不利益につながる可能性があるが, どの辺に折り合いをつけるかは難しい問題である.
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栗本 典昭, 沖政 盛治(国立療養所広島病院呼吸器外科), 前田 晃宏, 大岩 寛, 妹尾 直(同呼吸器科), 宮津 由香, 岩本 康男, ...
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
566-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
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冨田 桂公
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
566-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
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吉澤 潔, 古北 由仁, 奥村 和正, 三浦 一真, 森田 純二
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
566-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
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埴淵 昌毅, 矢野 聖一, 曽根 三郎(徳島大学医学部分子制御内科学), 三好 孝典, 近藤 和也, 門田 康正(同病態制御外科学), 上原 ...
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
566-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
フリー
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渡辺 洋一, 古元 玲子, 玉置 明彦, 松尾 圭祐, 平木 俊吉(岡山赤十字病院呼吸器内科)
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
566-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
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フリー
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宮澤 輝臣(広島市民病院呼吸器科)
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
567-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
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フリー
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瀧川 奈義夫, 柴山 卓夫, 多田 敦彦, 河田 典子, 木村 五郎, 吉永 泰彦, 平野 淳, 岡田 千春, 宗田 良, 高橋 清(国立療 ...
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
567-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
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フリー
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吉田 成二, 島田 良昭
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
567-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
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フリー
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枝国 信貴, 埴淵 昌毅, 曽根 三郎(徳島大学医学部分子制御内科学), 近藤 和也, 垣本 佳士(同病態制御外科学)
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
567-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
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フリー
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栗本 典昭, 沖政 盛治(国立療養所広島病院呼吸器外科), 前田 晃宏, 大岩 寛, 妹尾 直(同呼吸器科), 宮津 由香, 岩本 康男, ...
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
567-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
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フリー
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牧野 英記, 多田 浩也, 竹内 栄治(高知赤十字病院内科)
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
567-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
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フリー
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渡辺 一彦, 松本 寛(津山中央病院呼吸器科), 高田 晋一(同病理部), 塩尻 正明, 田端 雅弘(岡山大学第2内科)
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
567-568
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
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フリー
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小林 沙代(一豊総合病院内科), 山地 康文(同呼吸器科), 黒瀬 太一, 加地 充昌(同放射線科), 前田 宏也(同外科), 宮谷 克也( ...
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
568-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
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フリー
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三宅 淳子, 池田 元洋, 古賀 光, 米井 敏郎, 佐藤 利雄(国立病院岡山医療センター呼吸器科), 佐藤 正和, 山鳥 一郎(同臨床検査 ...
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
568-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
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フリー
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森谷 知恵, 三戸 晶子, 西野 亮平, 駄賀 晴子, 大橋 信之, 有田 健一(広島赤十字・原爆病院呼吸器科)
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
568-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
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武知 浩和, 木村 秀, 石倉 久嗣, 篠原 勉, 宇山 攻, 一森 敏弘, 石川 正志, 沖津 宏, 阪田 章聖(徳島赤十字病院呼吸器科) ...
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
568-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
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フリー
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日野 直樹, 露口 勝, 森本 重利, 惣中 康秀, 福本 常雄, 和田 大助, 山崎 眞一, 片山 和久, 岡田 雅子, 葉久 貴司, 長 ...
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
568-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
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元木 達夫, 中川 靖士, 三好 孝典, 先山 正二, 近藤 和也, 門田 康正(徳島大学医学部病態制御外科学)
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
568-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
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利安 隆史, 塩見 勝彦, 中村 之信, 多田 慎也(香川労災病院内科), 津村 眞(同呼吸器外科)
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
568-569
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
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福田 智子, 木村 文昭, 横田 聡, 山原 茂裕, 深田 耕史(玉野市民病院内科), 須田 学, 國政 賢也, 池田 敏夫(同外科)
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
569-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
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岡林 孝弘, 渋谷 祐(高知県立中央病院呼吸器外科), 志摩 泰生, 濱田 円, 西江 学, 堀見 忠司(同外科), 辻 晃仁(同内科)
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
569-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
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陶山 久司, 宮田 昌典, 遠藤 正博, 安田 和人, 井岸 正, 清水 英治
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
569-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
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岡野 義夫, 元木 徳治, 畠山 暢生, 岩原 義人, 大串 文隆, 日野 弘之, 中村 陽一, 三木 真理
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
569-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
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石田 敦子, 宮津 由香, 岩本 康男, 宮澤 輝臣(広島市立広島市民病院呼吸器科)
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
569-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
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玄馬 顕一, 小崎 晋司, 西 英行, 岸本 卓巳(岡山労災病院勤労者呼吸器病センター)
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
569-570
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
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森本 広次郎, 真鍋 靖, 吉岡 一夫, 柳田 淳二, 澤田 成彦
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
570-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
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上田 宏隆, 田宮 弘之, 坂東 弘康
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
570-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
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後東 久嗣, 兼松 貴則, 上田 仁, 隠土 薫, 末満 隆一, 山本 昭彦(松山赤十字病院呼吸器センター)
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
570-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
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吉田 耕一郎, 宮下 修行, 小橋 吉博, 二木 芳人, 松島 敏春
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
570-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
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増田 紘子, 玉置 明彦, 渡辺 洋一, 古元 玲子, 松尾 圭祐, 平木 俊吉(岡山赤十字病院呼吸器内科)
原稿種別: 本文
2004 年 26 巻 6 号 p.
570-
発行日: 2004/09/25
公開日: 2016/10/15
ジャーナル
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