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原稿種別: 表紙
1996 年 18 巻 8 号 p.
Cover1-
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
ジャーナル
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原稿種別: 付録等
1996 年 18 巻 8 号 p.
App1-
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
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原稿種別: 目次
1996 年 18 巻 8 号 p.
Toc1-
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
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加藤 治文
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
739-752
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
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坪田 紀明
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
753-760
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
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気道形成術165例のうち非定型的な気管支形成術となった26手術例を4群に分類し肺組織温存を図った本術式の有用性を検討した。Type 1(n=10) : 肺門部肺癌の他葉浸潤例。(1)下葉肺癌の舌区支浸潤。左主気管支と上区支の吻合, (2)上葉肺癌のB^6浸潤。左主気管支と底区支の吻合。(3)右上葉肺癌の中葉支浸潤, 右主気管支と下葉支の吻合の3グループに分けられた。(2), (3)にはしばしば肺動脈形成術が併せ行われたが, 1例を除き他の9例は良好な術後経過をとった。再建された肺容量は少ないが, 予後を損なうことなく患者の良好なQuality of lifeの維持に貢献した。Type 2(n=7) : 病変が気管側壁に及ぶ上葉スリーブ切除例。5例に全葉無気肺を伴ったが再建される末梢側気管支断端は気管側壁の欠損部を好く補い無気肺に陥っていた再建肺葉は機能を回復した。Type 3(n=5) : 区域支入口部発生の扁平上皮癌に対するスリーブ区域切除例。Type 4(n=4) : 違った部位における様々な気管支形成術例。結論 : 他葉に浸潤する肺門部のNO, 1扁平上皮癌はType 1の良い適応であり肺摘除を回避した本術式の意義は大きい。Type 2, 3, 4でも様々な工夫によって肺組織の可及的小範囲切除に成功した。肺摘除や葉切除を選択する前に一度は非定型的気管支形成術による肺組織温存の可能性を検討することが肝要である。
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北村 諭
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
761-766
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
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胸腔鏡は局所麻酔下でも施行可能であり, 内科医でも安全に施行できる。しかし, 気胸の治療や肺生検のためには全身麻酔が必要であり, この場合には外科医による外科的胸腔鏡が必要となる。胸腔鏡は特に胸水貯留症例には必須の検査であり, 本法により診断率は著明に向上する。自然気胸に対しても胸腔鏡下の処置は侵襲性が少なく, 有力な治療法となる。TBLB等で確診できないcoin lesionやびまん性肺疾患の診断にも胸腔鏡下肺生検は威力を発揮する。因みに胸腔鏡下肺生検施行時の血中エラスターゼ, IL-6値を測定したところ, 肺損傷を惹起するような有意な上昇を示さなかった。
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J.P. Diaz-Jimenez
原稿種別: Article
1996 年 18 巻 8 号 p.
767-776
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
ジャーナル
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田中 満
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
777-781
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
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我々は外径2mm以下の細気管支を直接観察, 撮影する事ができる細径気管支鏡を開発, 改良してきた。細径気管支鏡は末梢気道病変, 末梢型肺癌を直接観察ができ, 同時に組織片, 細胞を採取する事ができる。内視鏡所見および細胞, 組織片の検討は末梢気道の病態生理を検討する上で極めて重要である。
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古瀬 清行
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
782-783
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
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斎藤 誠, 田中 浩一, 中村 治彦, 酒井 治正, 小中 千守, 加藤 治文, 田中 満
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
784-787
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
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藤澤 武彦
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
788-793
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
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市瀬 裕一
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
794-799
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
ジャーナル
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径2.2mmの細径ファイバースコープを用いて健常者, 慢性肺気腫, 喫煙者の細気道を観察し以下の所見を得た。(1)小葉中心性肺気腫と喫煙者の第8次分枝以下の末梢気道粘膜には前者では慢性炎症, 後者では急性炎症所見を認めた。(2)小葉中心性肺気腫の気道の機能的狭窄部位は第10次分枝にあった。それより口側の慢性炎症と末梢の肉柱形成が特徴的所見であった。(3)狭窄, 閉塞と肉柱形成は独立して存在し得た。軽度の肺気腫では肉柱形成の頻度のほうが狭窄よりも高頻度に認められた。(4)閉塞性障害の軽度の肺気腫では既存の気管支の構造が維持された肉柱形成への移行が認められた。(5)閉塞性障害を認めない喫煙者の第12次分枝付近の細気管支には肉柱形成の先駆病変と考えられる粘膜の顆粒状肥厚を認めた。これは小葉中心性肺気腫の内視鏡的早期病変と考えた。
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藤村 政樹
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
800-804
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
ジャーナル
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乾性咳嗽は病的咳嗽であるが, その病態生理は明らかではない。気道の咳感受性を評価するために, 咳誘発物質吸入による咳誘発試験が普及しつつあるが, その方法に関する基礎的検討は不十分である。著者らは呼吸器臨床において咳誘発試験を日常の検査として実施しているが, その方法の妥当性について検討したので報告した。また, 1)気道過敏性と咳感受性は独立した気道の反応性であること, 2)気道過敏性の亢進は気管支喘息の, 咳感受性亢進はアトピー咳嗽の基本病態であること, 3)咳感受性は女性の方が敏感であり, アンギオテンシン変換酵素阻害薬による咳嗽やアトピー咳嗽が女性に多いことの一部を説明しうること, 4)慢性気道炎症に由来する炎症性メディエーターは気道過敏性と咳感受性を変化させうること, などについて著者らの成績を中心に報告した。
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井上 博雅, 相沢 久道, 原 信之, Jay A. Nadel
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
805-807
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
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炎症性サイトカインの1つであるinterleukin-8(IL-8)に着目し, 気道炎症における気道上皮の役割を検討した。慢性気管支炎や気管支拡張症の患者の喀痰は, in vitroにおいて著明な好中球遊走活性をもち, 高濃度のIL-8が検出されている。in vivoでイヌ気管を, 緑膿菌上清にて灌流すると, 灌流液中の好中球が増加し, IL-8濃度が上昇した。この灌流液の好中球遊走活性は抗IL-8抗体により抑制された。灌流後の気道組織のin situ hybridizationでは, 気道上皮細胞および気道内に集簇した好中球がIL-8のmRNAを発現していた。これより, 気道上皮細胞と気道内に遊走した好中球から産生されたIL-8は, 気道感染時の好中球浸潤に重要な役割を担っていると考えられた。
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橋詰 寿律, 菊地 敬一, 小林 紘一, 石原 恒夫
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
808-811
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
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ヒト正常肺および疾患肺に, 気管支動脈からはオレンジ色のシリコンラバーを130cmの水柱圧で注入し, 同時に肺動脈に直径40μmの黒色カーボン粒子を混合した黄色のシリコンラバーを40cmの水柱圧で注入した。立体顕微鏡を用いて気管支動静脈および肺動静脈を観察し, 正常肺における両循環系の関連を検索し, さらに疾患肺における両循環系の関連の変化を検討した。ヒト正常肺において区域気管支ないし亜区域気管支に40μm以上の内径をもったprecapillaryの気管支動脈肺動脈吻合が存在することを示す所見を得た。また気管支拡張症肺においては気管支動脈の拡張および蛇行がみられ, 多数の気管支動脈肺動脈吻合の存在を示す所見を得た。
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佐藤 功, 小林 琢哉, 佐々木 真弓, 山本 由佳, 田邉 正忠, 中元 賢武, 前田 昌純, 伊達 学
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
812-817
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
ジャーナル
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気管支の分岐異常には, 気管支が本来の分岐位置から離れて分岐する転位気管支と, 正常の気管支分岐に加えて過剰な気管支が分岐する過剰気管支とに分類される。また, 正常変位とは, 分岐の生理的変化の内, 両側B^6の亜区域支の単独分岐とした。対象は, 転位気管支15例, 過剰気管支1例, 正常変位3例, 合計19例である。全例, 断層写真, 気管支鏡あるいは手術により確認した。これらについて, CTの描出能を検討した。その結果, 転移気管支の15例中12例と, 過剰気管支の1例がルーチンCTで認められた。一方, 正常変位の内, 左B^6が単独分岐した1例はルーチンCTで認められたが, 2例は高分解能薄切CTでのみ認められた。これらの存在を知ることは, 気管チューブの挿入, 気管支鏡, 手術等の事前情報として重要だが, さらに必要なことは肺野末梢のみならず中枢気道を含めた詳細な読影がなされたか否かである。
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大野 彰二, 弘中 貢, 斉藤 建, 北村 諭
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
818-822
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
ジャーナル
フリー
TBLBにて組織所見が得られた12例の薬剤性肺臓炎を, alveolitis(AL)群3例とalveolitis with Masson body(ALM)群9例に二分して両群の臨床病理学的検討を行った。ALM群では, 検査所見として末梢血好酸球増加や薬剤リンパ球刺激試験の陽性率が高いなどアレルギーの関与が示唆される所見であった。CT所見では両群にground-glass opacityが認められたが, ALM群において高度であった。治療はステロイド剤が両群で有効であったが, 両群に1例ずつの死亡を認めた。TBLBの組織診断には限界があるが, 少なくともTBLBにてALMの所見が得られた場合には, 薬剤性肺臓炎において治療や予後に反映される可能性が示唆された。
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平野 隆, 嘉村 哲郎, 柴沼 弘之, 岩淵 裕, 池田 徳彦, 岡田 真也, 辻 興, 島谷 英明, 中村 治彦, 斉藤 誠, 小中 千守 ...
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
823-827
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
ジャーナル
フリー
気管支における発癌過程で扁平上皮化生が異型度を増しつつ上皮内癌へと進展するとの考え方は多段階発癌のメカニズムが明らかにされようとしている中で各段階の遺伝子異常におけるphenotypeを反映しているのかもしれない。どんな扁平上皮化生が癌に進展する可能性が高いのか増殖能(Proliferating Nuclear Antigenの発現)・p53蛋白の蓄積を指標に検討することを試みた。軽度異型扁平上皮化生では増殖期細胞は基底膜側に極在するが, 異型が高度になるにつれ中間層にも増殖期細胞が現れるようになり, 上皮内癌ではこのような増殖期細胞の分布極性は失われた。また, 扁平上皮化生の1例と上皮内癌・進行扁平上皮癌症例それぞれ約40%でp53蛋白の核内蓄積を認めた。以上より増殖期細胞が中間層・表層にまで認める扁平上皮化生症例は厳重な経過観察が必要な病巣であり, またp53蛋白の蓄積症例はすでに癌に進展する可逆的な変化が発生していると考え, 上皮内癌と同様に内視鏡的治療の対象に入れることを考慮しても良いのではないかと考える。
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辻 博治, 綾部 公懿, 原 信介, 岡 忠之, 新宮 浩, 田川 泰
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
828-831
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
ジャーナル
フリー
気管支内腔に露出した腫瘍に対する気管支鏡による直視下の鉗子生検は, 極めて高い診断率を示すとされるが, 複数回の生検にもかかわらず病理診断に到らなかった3症例を経験したので報告した。いずれの症例も気管支内腔にポリープ状に発育した腫瘍であり, 最終病理診断は非定型気管支カルチノイド, 胸腺カルチノイドの肺転移, 顎下腺腫瘍の肺転移であった。ポリープ状に発育した転移性肺腫瘍では腫瘍先進部は壊死組織に陥っており, 腫瘍表層部の鉗子生検では病理診断の困難性が見られた。
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玄馬 顕一, 西井 研治, 小谷 剛士, 柴山 卓夫, 守谷 欣明, 上岡 博, 原田 実根
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
832-836
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
ジャーナル
フリー
気管支鏡による肺癌の診断率向上のため, 鉗子生検組織診・捺印細胞診・ブラシ塗抹細胞診に加え, 鉗子洗浄液細胞診・ブラシ洗浄液細胞診・回収液細胞診をroutineに行い, 1278例の原発性肺癌のうち1231例(96.3%)を診断し得た。検体採取法別の検討では, 気管支鏡下に直接所見が認められた症例を除くと, 陽性率が最も高い鉗子生検組織診でも76.9%に過ぎないが, 捺印細胞診・鉗子洗浄液細胞診を加えることで84.2%に向上しており, ブラシ塗抹細胞診の陽性率も59.8%であったが, ブラシ洗浄液細胞診を追加することにより62.2%と向上していた。以上より鉗子洗浄液細胞診・ブラシ洗浄液細胞診は肺癌の診断率向上に有効な検体採取法と考えられた。
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永友 章, 岡本 浩明, 国兼 浩嗣, 渡辺 古志郎
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
837-841
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
ジャーナル
フリー
肺癌患者における縦隔リンパ節転移のCT診断は大きさによる判定だけで正診率は約60%程度である。この診断率を向上させるために我々は肺癌患者の気管支鏡施行時にルーチンに気管分岐部リンパ節(#7)のTBACを行った。肺癌患者381例(小細胞癌66例, 非小細胞癌315例)中TBAC陽性例は61例(16%)で, 小細胞癌では15例(23%), 非小細胞癌では46例(15%)であった。CT上#7リンパ節腫大がみられた99例では, TBAC陽性例は52例(53%)であった。リンパ節腫大陰性の282例では9例(3%)のみ陽性で, これらの症例は全例#7以外の縦隔リンパ節や肺門リンパ節の腫大が認められた。手術を行った症例では98例中4例に偽陰性が認められ, 正診率は96%であった。重篤な合併症はなく, #7リンパ節のルーチンなTBACは肺癌の正確な病期診断に有用な検査と思われた。
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石濱 洋美, 知元 正行, 池田 康紀, 杉田 和彦, 田村 光信, 山田 靖之, 松下 恭, 田渕 賢治, 小林 哲, 梅津 英央, 柴崎 ...
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
842-846
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
ジャーナル
フリー
当科では肺癌の診断を目的とした気管支鏡検査の際, 全例にShorr氏染色液における迅速細胞診を併用している。今回のワークショップにあたりその有用性を検討したので報告する。
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小池 輝明, 滝沢 恒世, 青木 正
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
847-850
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
ジャーナル
フリー
原発性肺癌の切除に際し気管支形成術を併用した85例を対象とした。術式の内訳は, 管状肺葉切除73例, 楔状肺葉切除8例, 管状区域切除3例, 気管支管状切除1例で, 管状肺葉切除の中では右上葉管状切除が60%と多数を占めた。管状肺葉切除, 楔状肺葉切除は主腫瘍または転移リンパ節の気管支浸潤により適応されたが, 管状区域切除は肺門部早期肺癌に対して, 気管支管状切除はカルチノイド症例に対して適応された。生命に関わる重篤な合併症である気管支肺動脈瘻を3例経験し1例はcompletion pneumonectomyを追加し救命しえた。術後5年生存率は55.0%で, 病理病期別に気管支形成術を併用しなかった肺癌症例と比較し遜色のない成績であった。扁平上皮癌症例は肺門部早期肺癌症例が含まれており5生率60.7%と良好であるのに対し腺癌症例は病期の進行した症例の比率が高く5生率は22.2%であった。
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岡 忠之, 永安 武, 新宮 浩, 山本 聡, 辻 博治, 原 信介, 田川 泰, 綾部 公懿
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
851-855
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
ジャーナル
フリー
過去26年間に切除された原発性肺癌のうち, 気管支形成術を施行した150例を対象として術後の合併症, 特に気管支吻合部に関する合併症を検討した。18例(12.0%)に吻合部合併症を認め, その内訳は縫合不全7例(4.7%), 吻合部狭窄7例(4.7%), 気管支肺動脈瘻2例(1.3%), 肺動脈閉塞2例(1.3%)であった。気管支縫合不全と気管支肺動脈瘻の発生要因を検討すると, 気管支形成術と気管支肺動脈形成術間には発生率に差はなかったが, 術側別では右側での発生率が高かった。また吻合部被覆の有無別では, 気管支形成術では発生率に差はなかったが, 気管支肺動脈形成術では被覆群が非被覆群よりその発生率は低かった。
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菊池 功次, 吉津 晃, 成毛 聖夫, 泉 陽太郎, 江口 圭介, 川村 雅文, 堀之内 宏久, 小林 紘一
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
856-859
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
ジャーナル
フリー
甲状腺癌気管浸潤例の中で気管合併切除時に喉頭や気管等の断端に癌が遺残した症例について外科治療成績を検討したので報告する。1995年12月までに当院外科で甲状腺癌気管浸潤例に対し気管合併切除を行った症例は67例でこのうち喉頭や気管等に甲状腺癌が遺残し, 不完全な切除に終わった30例(44.7%)を対象とした。年齢は31∿77歳, 性別は男性8例, 女性22例であった。組織型別では乳頭癌28例, 濾胞癌1例, 未分化癌1例であった。腫瘍が遺残した部位は喉頭, 気管が21例, 食道が5例, 頚動脈2例, 頚部リンパ節1例, 迷走神経1例であった。予後は5年生存48.0%, 10年生存23.5%であった。局所再発は5例(16.6%)にみられたがこれらの症例ではYAGレーザーによる気管内腫瘍の焼灼やTチューブによる気道の確保が有用であった。局所再発例を含めて死因は主に遠隔転移によるものであった。
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鈴木 隆, 鈴木 秀一, 神尾 義人, 堀 豪一
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
860-864
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
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フリー
肺癌の4症例に通常の肺葉スリーブ切除以外の非定型的な気管支形成術を行った。4術式は(1)癌腫が右上葉からB^6へ進展していたため行った右上葉+S^6スリーブ切除, (2)気管右側壁を合併切除した後の縫合不全症例に対して施行した自家気管支による気管下部欠損部補填, (3)縦隔リンパ節からの再発癌に対する左主幹スリーブ切除, (4)左下葉スリーブ切除後2年目に発見した第2癌に対する右主幹膜様部切除であった。特に(2)の手術は気管支の自家移植に大網の被覆を併用し良好な結果を得たものであり, 今後の気道壁再建に応用可能な手法と考えられる。また(4)症例のような気管支形成術後症例に発生する第2癌は近年報告例が増加してきており, 縮小手術を含めた新たな集学的治療の検討が望まれる。
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森山 裕一, 池田 高明, 西村 嘉裕, 関 みな子, 岡村 樹, 太田 智裕
原稿種別: 本文
1996 年 18 巻 8 号 p.
865-867
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
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肺切除を伴わない気管, 気管支形成術を施行した7症例について臨床的に検討した。7例の内訳は, 25∿75歳までの男性4例, 女性3例であり, 腺様嚢胞癌2例, 食道癌1例, 気管癌1例, カルチノイド1例, 気管支結核2例であった。食道を合併切除した気管癌では, 吻合部の血流が問題となった。現在では, 食道を合併切除する気管, 気管支形成術は, 有茎大網による吻合部の被覆を原則としている。また, 肺切除を伴わない気管気管支形成術の場合は, 温存を試みようとする肺の状態や, 末梢の気管支の状態を, 把握することも肝要である。
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原稿種別: 付録等
1996 年 18 巻 8 号 p.
App2-
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
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フリー
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原稿種別: 付録等
1996 年 18 巻 8 号 p.
App3-
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
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原稿種別: 付録等
1996 年 18 巻 8 号 p.
_-1_-_-7_
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
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フリー
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原稿種別: 付録等
1996 年 18 巻 8 号 p.
_-8_-_-12_
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
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原稿種別: 索引
1996 年 18 巻 8 号 p.
_-1_-_-7_
発行日: 1996/12/25
公開日: 2016/10/01
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