本報では, 前報までに報告した収穫ロボットの視覚部として, キュウリ果実の識別, 認識, および位置検出を行うセンサの開発を行った。まず, 果実の識別および認識を波長850nmに透過率を持つ干渉フィルタを装着したモノクロTVカメラにより行い, 位置検出を立体形状の計測可能な走査型距離センサにより行う構成を考案し, 各々の視覚センサの基礎的実験を行った。その結果, 前者は, 果実全体が露出している場合には, ほぼ良好な識別および認識結果を得た。また, 後者は果実の位置検出のみならず, ロボットが収穫する際, 障害物となる可能性のある茎葉等の位置まで検出可能であり, 有効な方法であると考えられた。
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