農業機械学会誌
Online ISSN : 1884-6025
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74 巻, 4 号
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研究紹介
論文
研究論文
  • 森尾 吉成, 井樋 謙太朗, 川津 匡量, 豊島 亮, 大西 達也, 村上 克介
    2012 年 74 巻 4 号 p. 301-311
    発行日: 2012/07/01
    公開日: 2014/02/20
    ジャーナル フリー
    作業者の位置や行動パターンを追跡し,作業の流れを理解できる知的農作業者支援システムは,作業負荷を軽減し,作業効率を向上させる方法として期待される。本研究では,1台のPan-Tilt-Zoomカメラと,赤と青の組み合わせが 4通りあるカラーマーカ付き作業服,さらにカラーマーカを検出可能な2種類のparticle filterを用いて,作業通路上の作業者の位置と姿勢を同時に検出する画像処理システムを開発した。実験では,提案システムが,観察される圃場通路上で歩行や,立位姿勢や座位姿勢で腕を前後移動させた際の作業者の位置を,38 mの距離範囲で,約 1 mの分解能で検出できる結果を得た。さらに 8つに分類した作業姿勢を例外なく検出できる結果も示した。実験結果から,開発したシステムは,農作業者の位置や行動をリアルタイムに追跡するために利用できることが示された。
技術論文
  • 斎藤 正博, 玉城 勝彦, 西脇 健太郎, 長坂 善禎
    2012 年 74 巻 4 号 p. 312-317
    発行日: 2012/07/01
    公開日: 2014/02/20
    ジャーナル フリー
    自脱コンバインをベースとし,RTK-GPS,方位センサによる位置,方位情報に基づいて収穫作業を行う無人自脱コンバインを開発した。センシングデバイスや制御アクチュエータ等をモジュール化し,デバイス間の通信規格として CAN バスを採用した。100 m × 30 mの圃場での小麦収穫の作業精度は,長辺方向で RMS0.04 m,短辺方向で RMS0.08 mであり,刈り残しや踏み倒し無く収穫作業が可能であった。無人自脱コンバインの収穫作業全体の作業能率は,手動で行った最外周の周り刈りと排出作業を含めて 18.7 a/hであった。
  • ——塊茎肥大生長と茎径変化との関係——
    荒木 宏通, 柴田 洋一, 片岡 崇, 岡本 博史
    2012 年 74 巻 4 号 p. 318-324
    発行日: 2012/07/01
    公開日: 2014/02/20
    ジャーナル フリー
    バレイショの生育特性の解明に資するため,塊茎肥大と茎径の変化を同時に測定した。塊茎肥大はワイヤ式変位計を組込んだ塊茎肥大計測装置を改良して周囲長を計測し,茎径の変化は直動型変位計により直径を計測した。本試験システムにより,塊茎の肥大時期,肥大期間,肥大速度,肥大量を茎径をはじめ地上部の生育情報と関連付けながら継続的に直接計測できた。
  • 林 茂彦, 山本 聡史, 齋藤 貞文, 山下 智輝, 田中 基雅, 坂本 直樹, 柏原 直哉, 菅野 重樹
    2012 年 74 巻 4 号 p. 325-333
    発行日: 2012/07/01
    公開日: 2014/02/20
    ジャーナル フリー
    イチゴの吊り下げ式高設栽培において,果実の外側と内側視点の違いによる重なり状況を調査した結果,内側視点では収穫対象果実のおよそ9割が最前に位置し,果実全体を認識できた。次に,果実の内側から接近可能な収穫ロボットを用いて収穫性能試験を行った。内側収穫ロボットは,吊り下げ式高設栽培ベッドの真下を走行し,1台のマニピュレータで左右両側の果実を採果することを特徴とする。果実の検出成功率および採果成功率は‘紅ほっぺ’で68.7%および50.6%,‘あまおとめ’で75.0%および63.0%であった。外側視点に比べ内側視点の方が果実の視認性に優れ,このことが採果成功率の向上に寄与したと推察された。
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