オンライン指示指定医療機関における救急隊への指示・指導体制の現況に関するアンケートを,全国47都道府県のメディカルコントロール(以下MC)協議会担当部署に送付した(回収率98%)。救急隊専用回線を設置しているのは1,001機関であり,都道府県内に1機関のみのものが3都道府県,11機関以上存在するものが33都道府県であった。救急隊からの指示要請の電話に最初に対応するのが救急部門専従医である機関の割合は全体の28.6%であった。5都道府県のオンライン指示指定医療機関においては,救急隊からの指示要請を最初に受ける者がすべて救急部門専従医であった。このうち4都道府県では,都道府県内のオンライン指示指定医療機関は3施設以下であった。今回の調査から,数的にはオンライン指示指定医療施設は充足しているが,オンラインMCの迅速性とその質には必ずしも寄与していない可能性が示唆された。
抄録全体を表示