副生炭酸カルシウムを利用してカーパイド原料を得る目的で, 炭酸カルシウム粉末に石油コークス粉末を混入して成型球を作り, おもにコークスの燃焼熱による炭酸カルシウムの脱酸反応速度の促進効果, 脱酸反応終了時の残余炭素量に着目して実験を行なった。その結果, コークス粉を混入することにより, 炭酸カルシウムの脱酸反応が著しく促進され, 伝熱方法, 燃料の点できわめて有用であることが判明した。また, さきに報告した発熱および吸熱を伴う固体反応に関する数値解法を用いて解析し, 実験と比較検討した結果, ほぼ良好な一致を示すことが認められた。
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