先に提出した相関法を, 濃度をモル分率であらわした3成分系について検討した。
溶質濃度が10mol%以下の範囲に対しては, 液液平衡比 (
y/x) の対数と有機溶媒相内の溶質モル分率 (
x) とのプロットまたは水相内の溶質モル分率 (
y) とのプロットがほぼ良好な直線となった。重量分率による相関とくらべると, モル分率による方がより広い濃度範囲で成り立った。
分配曲線上に最大値のある系にっいては, そのタイラインデータがRaoult型の式であらわされた。しかし相関関係を示す線はわずかに上方に曲がった。
プレイトボイント近くの濃度範囲では, 筆者の相関が重量分率の場合と同じくモル分率でもほぼ直線となった。
これらの相関は有機物質の3成分系にも適用できる。
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