流動する粒子層内における単一の粒子に着目し, その挙動をモデル化して, 系の応力-ひずみ速度関係および粒子速度分布を表現することを試みた。垂直円筒内を重力の影響で流れる移動層粒子の半径方向垂直応力と軸方向速度の両者の半径方向への分布を実測することにより, モデルの検討を行なった。結果として, つぎの事項が近似的に満足されることがわかった。
1) 半径方向における垂直応力の増加あるいは減少は, 速度勾配[-∂u
z/∂(
r/R)]の2乗に比例する。ここで
r,
Rはそれぞれ半径方向距離, 粒子層半径であり, またu
zは粒子の軸方向速度である。たとえば, 平均垂直応力σmに関しては,
2δm=(constant)[-∂u
z/∂(
r/
R)]
2+(軸方向距離の関数)
2) 粒子の速度分布については,
u
c-u
z=(constant)[-∂u
z/∂(
r/
R)]
ここでucは移動層プラグフロー領域における一定速度である。
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