豆腐製造工場における物質フローおよびエネルギーフローに関して累積CO
2排出原単位を評価指標としてライフサイクル・インベントリー解析を行い,豆腐製造における累積CO
2排出原単位を求めた。さらに,副産物としてのおからの処理として,焼却,資源化法として乾燥飼料化,炭化,コンポスト化,さらに,おからのメタン発酵によってバイオガスを得てさらに燃料電池にバイオガスを通じて発電し工程に還元する場合について,実際の処理工場のデータをもとに,それぞれの処理工程のCO
2排出原単位を正確に求め,おからを再資源化処理するそれぞれの場合の累積CO
2排出原単位を推定した。その結果,累積CO
2排出源単位の増加量は,炭化>焼却>廃熱利用などによる乾燥>コンポスト化,の順に大きいことが分かった。おからには自燃性がなく焼却には重油などの補助燃料が必要で,乾燥と同程度の累積CO
2排出源単位の増加となることが分かった。さらに,おから単独,あるいはおからおよび寄せ込み排水の混合メタン発酵処理は燃料電池による発電を適用すれば,工程電力の90%以上をまかなうことができて,累積CO
2排出原単位の削減に大きく寄与できることが分かった。
抄録全体を表示