雑草研究
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45 巻, 4 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 鍋谷 浩, 後藤 伸治, 横谷-富田 香織, 長谷川 宏司, 広瀬 克利
    2000 年 45 巻 4 号 p. 235-243
    発行日: 2000/12/28
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    レピジモイド (Fig. 1) は, はじめアレロパシー物質としてクレス発芽種子から単離されたものである。しかし, 成長中のシロイヌナズナ (Arabidopsis thaliana) のロゼット葉, 茎+花序, および根の組織にもレピジモイド様物質が含まれていることが, ケイトウ (Celosia cristata) の幼植物を用いた生物試験 (Fig. 2) およびHPLCにおける合成レピジモイドとのピークの一致 (Fig. 6) により確かめられた。HPLCにおいて合成レピジモイドと一致する分画は, ケイトウの胚軸伸長を促進し, 根の伸長を抑制した (Fig. 5)。また, これらの組織に含まれるレピジモイド様物質 (限外ろ過による分子量3000以下の分画) は合成レピジモイドと同様の生理活性を示した。すなわち, シロイヌナズナ芽生えにおける胚軸と子葉柄の伸長, および子葉の拡大成長を促進し, 根の伸長を抑制した (Fig. 3, Fig. 4)。
    これらの結果から, レピジモイド様物質はシロイヌナズナの成長中の組織で内生の成長調節物質として働いている可能性が示唆された。
  • 内田 成, 青山 良一, 岩井 順将, 藤原 修治
    2000 年 45 巻 4 号 p. 244-249
    発行日: 2000/12/28
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    日本各地から採取した9系統のスギナをポットで栽培して, 栄養茎の生育盛期 (草丈15~30cm) にグリホサート1.21~9.70kg a. i./haを茎葉処理した結果, グリホサートに対する感受性に系統間差が認められ, 感受性の高い系統と低い系統にはGR50で2.3倍の差があった。また, より短期間で感受性を検定するために, 簡易感受性検定法 (根茎培養法) を検討した。この方法は, (1) スギナの根茎を606~6470ppmのグリホサート溶液に約30秒浸漬する, (2) ろ紙を敷いたガラスシャーレに根茎を置床する, (3) 根茎が常時薬液と接触するようにするため, 浸漬に用いた溶液と同濃度のグリホサート溶液をシャーレに滴下する, (4) 処理した根茎を気温20℃, 湿度85%, 暗条件下で3週間静置した後, 萌芽数を調査する, という手順である。本法で得られた結果はポット試験の結果とほぼ同様の傾向を示し, 高い再現性も確認された。
  • ファハルド フェルディナンドF., 高木 和広, 臼井 健二
    2000 年 45 巻 4 号 p. 250-253
    発行日: 2000/12/28
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 平瀬 寒月, 森安 宏, 富屋 完治
    2000 年 45 巻 4 号 p. 254-257
    発行日: 2000/12/28
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 西島 啓子, 富田-横谷 香織, 津布楽 洋和, 小瀬村 誠治, 山村 庄亮, 山田 小須弥, 長谷川 宏司
    2000 年 45 巻 4 号 p. 258-263
    発行日: 2000/12/28
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    木本果実種子 (ユズ, カラタチ, ナシ) から滲出される滲出液中に, ケイトウ下胚軸伸長に影響を及ぼす物質が存在する可能性が明らかになった。これら種子滲出液中における生物活性の11種の無機塩の貢献度について調査したところ, 生物活性と調査した無機塩組成との間に明らかな相関関係は見い出せなかったが滲出液中の無機物質 (群) が成長に対して促進的影響を及ぼしている可能性が示された。ユズ, カラタチおよびナシの中で, 特にユズ種子滲出液はその濃度により著しい成長促進活性と発芽抑制活性を示した。この生物活性は, 特に促進的活性において, 食品工場で廃棄される予定の凍結保存された種子から滲出された滲出液においても見い出された。また, この滲出液中にケイトウ下胚軸伸長を抑制する物質が存在する可能性も示された。この滲出液の濃縮物を灰化すると, それらの生物活性は低下したことから滲出物が示す生物活性には何らかの有機物が関与している可能性が示唆された。
  • 伏見 昭秀, 露崎 浩, 白倉 伸一, 小荒井 晃
    2000 年 45 巻 4 号 p. 264-267
    発行日: 2000/12/28
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
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