雑草研究
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50 巻, 3 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 室井 康志, 小林 勝一郎, 高井 芳樹
    2005 年 50 巻 3 号 p. 169-175
    発行日: 2005/09/26
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    米ぬか処理によるヒメタイヌビエ (Echinochloa crus-galli (L.) Beauv. var. formosensis Ohwi) に対する生育制御作用について, ほ場, ワグネルポット (屋外設置) ならびにビーカー (人工気象器内設置) において, 粉状 (以下,「粉剤」と称す) およびペレット状 (以下,「ペレット剤」と称す) の剤型間で比較検討した。また, 両剤型の処理後の水中における理化学環境の変動を調べ, ヒメタイヌビエの生育に対する作用との関連性について検討した。
    米ぬか粉剤およびペレット剤処理区におけるヒメタイヌビエの発芽数および茎葉新鮮重は, ほ場およびワグネルポットならびにビーカー試験のいずれにおいても顕著に減少した。米ぬか処理によりヒメタイヌビエのメソコチルの異常伸長が多数観察された。また, 米ぬかペレット剤の処理区は, 粉剤処理区と同様に, ほ場やワグネルポット試験のいずれにおいても水中の還元化および溶存酸素量の低下が認められた。pHと電気伝導度は, ヒメタイヌビエの生育に対して影響をおよぼさない程度の変動であった。これらの結果から, ヒメタイヌビエの生育に対し米ぬかペレット剤は粉剤と同様な抑制作用を示すことが明らかとなった。また, ヒメタイヌビエに対する生育抑制作用は, 酸化還元電位と溶存酸素量の低下を主因として発現するものと推定された。
  • 伊藤 幹二, 伊藤 操子, 田中 聡, 三浦 励一, 安斎 達雄, Onen Huseyin
    2005 年 50 巻 3 号 p. 176-183
    発行日: 2005/09/26
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    土壌処理剤によるワルナスビの制御法を確立する目的で, 以下の実験を行った。畑地におけるワルナスビの発生は, 耕起によって切断された根片繁殖系からの萌芽によることから, まず畑地で汎用される除草剤アトラジン, アラクロール, ブタミホス, クロロプロファム, トリフルラリン, ペンディメタリンからワルナスビ根片萌芽抑制効果のあるものを, 根片浸漬処理によって選抜した結果, クロロプロファムが最も有効であることが分かった。次にトウモロコシ畑 (土壌:壌土)においてクロロプロファムを播種直前に0.46, 0.92および1.37kg a. i./ha土壌混和処理し, 埋土しておいたワルナスビ根片からの出芽・生長に及ぼす効果を調べたところ, 5~10cm深に埋土した根片については, 出芽は阻害されなかったが, 生長は0.46kg a. i/ha処理でも抑制され, 抑制はとくにシュートの生長において顕著であった。20~25cmに埋土した根片では, 逆に出芽は阻害されたがシュートの生長の抑制は小さかった。ワルナスビ根片からの萌芽・生長に対するクロロプロファムの土壌混和処理効果は, 土壌の種類により著しく異なり, 砂壌土>黒ボク土>埴壌土>壌土であった。クロロプロファムは高い揮発性によって土壌中に拡散し, 処理層を形成する特徴をもつことから, 効果の差には土壌の孔隙率が関係していると推察された。
  • 東京湾沿岸埋立地の客土した校庭内緑地での事例
    飯島 和子, 佐合 隆一
    2005 年 50 巻 3 号 p. 184-192
    発行日: 2005/09/26
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    東京湾沿岸埋立地の客土した校庭に, 人為的に裸地化した土地を設けて, そこに形成された二次遷移の初期から中期過程の植物群落について, 約17年間, 観察・調査を行った。埋め立て後7年目の植生を裸地化したところ, 裸地化から3年間で優占種が埋土種子に由来する夏生一年生草本種から風散布種子由来の越冬一年生草本種を経て同じく風散布種子由来の多年生草本種へと変遷した。裸地化3年目以降は優占種の変遷はあったが, 多年生草本群落が継続して形成された。裸地化11年目になると, 鳥散布種子由来の木本種の開花・結実が見られた。17年間に群落を構成した植物は草本種が19科49種, 木本種が9科12種であった。これらの観察・調査から得られた結果をもとに, 二次遷移段階の優占種の特性を調べた。その結果, 埋土種子草本期の優占種は, 種子が重い, 重力散布種子を持つ, 結実直後の種子は発芽しない, 芽生えの耐陰性が弱いものであった。風散布種子草本期の優占種は, 種子が軽く, 結実直後に発芽した。鳥散布種子木本期に優占したトウネズミモチLigustrum lucidum Ait. の種子は重く, 芽生えの耐陰性が強く, 土壌水分の多いところで発芽した。種子は結実直後に発芽し, 鳥によって果肉が取り除かれると発芽率が高くなった。
  • 伊藤 一幸
    2005 年 50 巻 3 号 p. 193-198
    発行日: 2005/09/26
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 津野 幸人
    2005 年 50 巻 3 号 p. 199-206
    発行日: 2005/09/26
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 宮浦 理恵, 三浦 励一, John Breen
    2005 年 50 巻 3 号 p. 207-208
    発行日: 2005/09/26
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 2005 年 50 巻 3 号 p. 209-214
    発行日: 2005/09/26
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
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