地球科学
Online ISSN : 2189-7212
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50 巻, 2 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
  • Yoshihiro Sawada, Ashraf S Al Jailani, M Rehanul H Siddiqui
    原稿種別: Article
    1996 年 50 巻 2 号 p. 95-99
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2017/06/06
    ジャーナル オープンアクセス
  • 田崎 和江, 周 国平, 馬飼野 光治
    原稿種別: 本文
    1996 年 50 巻 2 号 p. 100-110
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2017/06/06
    ジャーナル オープンアクセス
    デイーゼルエンジン車の排気ガスを一日2回直接受けたスイセンを採取し, XRF, SEM-EDX, TEMで観察および分析を行った.排気ガスに汚染されたスイセンの葉は黒色に変色し,気孔の内部及び周辺には,Sを含む多量の微粒子が被覆し, Al, Si, Cl, Ca, K, Feの増加も認められた.これらの結果は,ディーゼルエンジンの排気ガスが植物の光合成などの生理作用に,短期間で大きく影響を及ぼすことを明らかにした.
  • 山下 雅之, 石賀 裕明, 道前 香緒里, 石田 耕太郎, 武蔵野 実
    原稿種別: 本文
    1996 年 50 巻 2 号 p. 111-124
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2017/06/06
    ジャーナル オープンアクセス
    西南日本の層状チャートシークエンスには有機質黒色泥岩および珪質泥岩が含まれ,これらの岩石はトリアス紀最前期を特徴づける鍵層である.とくに有機質黒色泥岩は一般的な有機質泥岩と比較しても高い有機炭素を含有する.岩石の分析には蛍光X線分析および,放射化分析を行った.それにより,遠洋域において有機物が退席した海洋環境の変化を解明することを目標としている.分析結果は次のように要約される.(1)有機質黒色泥岩と珪質泥岩は一般にPAAS(post-Archean Australian Shales)で規格化した結果,K_2O, Rb, Cs, Hf, NbおよびTh等の元素に富んでいる.Cs/Rb比においても両者はPAASと類似の組成を示している.(2)TiO_2/SiO_2比は一般的な層状チャートや珪質泥岩と比較してより高い値を示す.そして,Cr,YおよびZrは重希土類の濃集と相関をもち,これらは塩基性火成岩から由来した可能性がある.(3)Euの負異常は認められるが,一般の珪質火砕岩の値ほど低くない.また,中・重希土類の濃集は中性ないし塩基性の岩石の寄与が考えられる.(4)非調和元素についてOIT(Oceanic island tholeiite)で規格化したスパイダーダイヤグラムにおいて有機質黒色泥岩や珪質泥岩はCFB(Continental flood basalt)に類似したパターンを示す.(5)CaO, MnOやCoなどの濃集度は低く,(6)Uの濃集が有機質黒色泥岩で明瞭であることから,これらはCCD以下の還元的環境で堆積したと考えられる.有機質黒色泥岩は一般に基礎生産が高い海洋で形成されると考えられる.ペルム/トリアス紀境界直後にこのようか泥岩が形成されたことは,その岩石の地球化学的特徴から大陸の洪水玄武岩の噴出との関係が考えられる.ペルム紀の終焉において生態系の破壊が生じた後,境界以降においてそれらの回復に向かったと考えられる.活発な海洋の循環と有機質黒色泥岩の形成はGriesbachian初期の急速な海進と関連すると考えられる.
  • 石賀 裕明, 道前 香緒里, 三瓶 良和, 武蔵野 実
    原稿種別: 本文
    1996 年 50 巻 2 号 p. 125-137
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2017/06/06
    ジャーナル オープンアクセス
    西南日本の舞鶴帯は細長い堆積盆地を形成しており,厚い黒色泥岩の堆積が行われた.本論では中・上部ペルム系の境界を挟んでの地球化学的特徴の変化を検討した.舞鶴層群の泥岩の地球化学的検討からそのprovenanceは成熟した島弧や大陸縁辺が予想される.舞鶴層群は一般にPAAS(post-Archean Australian shales)と類似の組成を示す.そして,アルカリ元素の中ではKやRbに比べてNaやCsに富んでいる.希土類については一般的にEuの負異常が見られ,軽希土類よりも重希土類の濃集がみられる.有機炭素濃度は1%以下で低いが,C/N比やN/P比は海棲生物のそれを代表するレッドフイールド比と類似する.有機炭素量やその他の元素についての明瞭な変化が中・上部ペルム系境界の下位の層準でみとめられる.ここでは,イオウの濃集,有機炭素,窒素の減少,Th/U比,V/(V+Ni)比の減少,As, Sbの濃集がともなわれる.また,この層準において,Naが濃集し,Euは他の層準に比べより明瞭な負異常を示すとともに,Cs, Rb, Kなどは減少する.中/上部境界の下位におけるこのような変化は,火山活動にともなう過剰の栄養塩の供給による基礎生産の高まりが起こったと予想される.そして,有機物の分解によって堆積盆地が還元的環境へ変化し,引き続いて放散虫生産量の衰退が生じたと考えられる.
  • Barry Roser
    原稿種別: 本文
    1996 年 50 巻 2 号 p. 138-147
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2017/06/06
    ジャーナル オープンアクセス
    ニュージーランドの一次サイクロと考えられる中生代の堆積岩層の全岩化学組成のデータを,Kumon and Kiminami (1994)によるAl2O3/SiO2-(FeO+MgO)/(SiO2+Na2O+K2O) (=Basicity Index)ダイアタラム適用して検討した.その結果は,Brook StreetとMaitaiの両テレーンは未成熟な島弧(IIA)に,Caples, PelorusおよびWaipapaの3テレーンは発達した島弧(EIA)に由来したことを示した.また,MurihikuとTorlesseの両テレーンは,より発達した島弧と成熟した火成弧(MMA)を供給源としてもっていた.これらの結果は以前の解釈と矛盾しない.Brook StreetとMaitaiの両テレーンのデータは,現在の島弧の火山岩類との比較も併せると,ダイアクラムがもっと大きなB.I.値の領域まで拡大できることを示している.Caples, Murihiku,およびTorlesseの各テレーンの検討結果は,島弧における火山活動の変遷の結果として,また,後背地の多様性を通して,1つのテレーンの中でも砂岩組成にかなりの多様性が生ずることも示している.
  • 亀井 健史, 榎本 雅夫
    原稿種別: 本文
    1996 年 50 巻 2 号 p. 148-160
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2017/06/06
    ジャーナル オープンアクセス
    地下水位の上昇に起因する地すべりに対し,効果的な対策工のひとつとして集水井工が挙げられる.集水井工の地下水位低下に及ぼす効果に関しては,経験的な設計値は設定されているものの,その定量的な評価手法に関しては確立されていないのが現状である.本研究では,砂および粘性土から構成される四つのモデル斜面を対象に飽和-不飽和浸透流解析を行い,集水井工が斜面内の浸透流挙動に及ぼす影響を明らかにし,集水井工の地下水位低下に及ぼす効果を検討している.その結果,降雨量,上流側方からの地下水流入量が異なる条件下で集水井工が斜面の安定性に与える効果をある程度定量的に明らかにしている.
  • 秋間団体研究グループ
    原稿種別: 本文
    1996 年 50 巻 2 号 p. 161-176
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2017/06/06
    ジャーナル オープンアクセス
    群馬・長野県境の東側の地域には,中新世から鮮新世にかけて形成された火山岩類が広く分布している.これらの火山岩類は,中期中新世末から後期中新世初頭にかけて堆積した原市累層と板鼻累層を覆っている.本地域の火山岩類は,霧積累層,鼻曲層,入山峠層に区分される.霧積累層は海成堆積物からなる基盤岩類を不整合の関係で覆い,鼻曲層および入山峠層に不整合の関係で覆われている.霧積累層は下位から久保部層,碓氷湖部層,湯の沢部層,道全部層,入の湯部層に区分される.久保部層は,角閃岩,結晶片岩,片麻岩,ホルンフェルス,石英斑岩,チャート,砂岩,頁岩等の礫を含んでいる.変成岩礫は領家変成帯に由来するとみられる.久保部層は,流紋岩およびデイサイト質の火山性堆積物からなり,火道の役割をしていた中尾山岩体群から供給されたものである.これに対して,久保部層を除く霧積累層の各部層,鼻曲層,入山峠層は,安山岩質の火砕岩と溶岩により構成されている.調査地域には,およそ30を越える貫入岩体と300本以上の岩脈が認められる.これらの多くのものは,霧積累層堆積期のものと考えられる.
  • 楠 利夫
    原稿種別: 本文
    1996 年 50 巻 2 号 p. 177-182
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2017/06/06
    ジャーナル オープンアクセス
  • 楠 利夫, 井本 伸廣
    原稿種別: 本文
    1996 年 50 巻 2 号 p. 183-187
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2017/06/06
    ジャーナル オープンアクセス
  • 林 成多, 宮武 頼夫
    原稿種別: 本文
    1996 年 50 巻 2 号 p. 188-193
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2017/06/06
    ジャーナル オープンアクセス
  • 広域火山灰との対比
    荒浜砂丘団体研究グループ
    原稿種別: 本文
    1996 年 50 巻 2 号 p. 194-198
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2017/06/06
    ジャーナル オープンアクセス
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