地球科学
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53 巻, 6 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 千葉・大金沢活断層調査グループ
    原稿種別: 本文
    1999 年53 巻6 号 p. 405-419
    発行日: 1999/11/25
    公開日: 2017/07/14
    ジャーナル フリー
    この論文は,千葉市緑区大金沢において発見された活断層についての構造地質学的な記載と生成過程の解明を中心に,その発生時期および東京湾周辺地域における構造発達史上の位置づけをおこなったものである.1.本断層帯は,平行する2本の主断層(正断層)によって,落差9mのグラーベン状構造を示す.2.主断層は,立川ローム層のATまで切り,その直上に崩落堆積物がのる.また,断層をはさんで地層の層厚変化はみられないことから,本断層は約2万年前に1回の活動で形成したことがわかった.3.主断層は幅約数〜50cmの剪断帯を伴う.この剪断帯の内部は,無構造,流動構造,網状構造の3つの領域に区分される.また,これらの領域と密接に関係して3つのタイプの面構造が識別された.主断層F1面の近傍では,母岩の粉砕,すべり量,すべり速度がともに大きく,流動構造や無構造の領域が形成され,F1面から遠い領域では,粉砕,すべり量が相対的に小さく,網状構造や複合面構造が形成されたと考えられる.4.本断層は,東京湾地域における中・後期更新統の最大沈降部に隣接しており,その形態などから基盤断層の地表部への現れである可能性が指摘できる.
  • 渡辺 秀男, 卜部 厚志, 荒川 勝利
    原稿種別: 本文
    1999 年53 巻6 号 p. 420-433
    発行日: 1999/11/25
    公開日: 2017/07/14
    ジャーナル フリー
    新潟県中央部の津南地域には,信濃川とその支流により形成された中期更新世〜完新世の河岸段丘群が分布している.このうち更新世の貝坂段丘には,風成の細粒火山灰を主体としたローム層や火山灰層が堆積する.これまで貝坂段丘のローム層や火山灰層の対比に関する研究は一部において異なり,火山灰の層序対比は未解決であった.また,貝坂段丘の形成時期についても明確ではなかった.そこで貝坂段丘のローム層や火山灰層の鉱物・重鉱物組成,火山ガラス・普通角閃石・斜方輝石の屈折率,火山ガラスの化学組成の分析を行い,貝坂段丘のローム層・火山灰層と信濃川ローム層中の火山灰鍵層,御岳火山起源やより広域の火山灰層との対比を行った.この結果,貝坂段丘のローム層や火山灰層には喜界葛原火山灰,御岳潟町火山灰,阿蘇4火山灰,御岳奈川火山灰,大山倉吉火山灰に対比されるものが含まれ,信濃川地域における米原ローム層のMC1層から貝坂口ーム層のKB層の層準に対比される.また,貝坂段丘の形成時期は,同一段丘内において異なり,10万年前から5万年前の間に形成されたものであることが明らかとなった.
  • 高 存栄, 応用地質研究会内モンゴル地下水調査班
    原稿種別: 本文
    1999 年53 巻6 号 p. 434-451
    発行日: 1999/11/25
    公開日: 2017/07/14
    ジャーナル フリー
    内モンゴル河套平野の地下水ヒ素汚染地区は主として,平野の中部と西部に拡がる.ヒ素汚染のひどい地区は第四紀以来の断層運動に関連して形成された旧河道に沿って分布している.筆者らは数回のフイールド調査とヒ素含有量の分析によって,ヒ素がどこから供給され,どのようにして堆積物中および地下水中に集積したのかを調べた.本論は水文地球化学と地質学の立場から,ヒ素の移動・集積・再移動のメカニズム及び地質学的な背景について考察した.本研究によって,内モンゴル河套平野における地下水ヒ素汚染は,(1)自然の地質学と水文地球化学的プロセスによってもたらされたものと,(2)人為的な活動(かん漑用水の利用)の影響,この二つの原因を主として,進行したと判断される.汚染地区においては深度40m以浅に存在している粘土やシルト質粘土層などが高濃度のヒ素を含み,現在の地下水ヒ素汚染の主な原因層であると判断された.地層中へのヒ素の集積は,酸化・生物・コロイド作用によるものである.そのヒ素の供給源はおもに狼山山地にあるヒ素を含む硫化鉄鉱床・火成岩・変成岩などの風化・浸食産物であると推定される.ヒ素が地層から地下水へ溶出する原因は,多量のかん漑用水の浸透による地下の酸化還元電位および酸性・アルカリ性の条件変化にあると考えられる.
  • Jun-ichi Tazawa, Hideo Araki
    原稿種別: Article
    1999 年53 巻6 号 p. 452-455
    発行日: 1999/11/25
    公開日: 2017/07/14
    ジャーナル フリー
  • 工藤 晃
    原稿種別: 本文
    1999 年53 巻6 号 p. 456-469
    発行日: 1999/11/25
    公開日: 2017/07/14
    ジャーナル フリー
  • 中川 充
    原稿種別: 本文
    1999 年53 巻6 号 p. 470-471
    発行日: 1999/11/25
    公開日: 2017/07/14
    ジャーナル フリー
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