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永田 昌久, 小林 正治, 塩井 健介, 北川 茂久, 加藤 真司, 倉橋 忠司, 保坂 実, 佐原 達也, 間瀬 武則, 土岡 弘通, 寺 ...
1985 年14 巻3 号 p.
1583-1586
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
フリー
体外循環における拍動流の有効性については多くの報告がみられ、また拍動流駆動装置は種々の型が考案されている。このうちAVCO PBP装置及びCobe StockerもSystemを後天性弁膜疾患各10例に臨床使用し、定常流体外循環例10例と比較し、拍動流の有効性を確証するとともに、両装置の比較検討を行なった。両装置共完全体外循環中は脈圧約40mHgの拍動流が得られ、また補助循環中は心電図同期のcounter pulsationとすることにより、体外循環停止直後の心機能、心筋予備力は定常流体外循環例に比し良好であった。また拍動流は完全体外循環中の腎機能、末梢循環にも好結果を及ぼした。これらの結果は両装置の間で有意の差はみられなかったが、counter pulsation効果はPBP装置の方がやや効果的との印象をうけた。
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―特に, 成人例における駆動条件について―
西内 素, 荻野 均, 橋平 誠, 福山 守, 岡本 交二, 薗 潤, 岡田 行功, 宮本 覚, 秦 紘, 立道 清, 庄村 東洋
1985 年14 巻3 号 p.
1587-1590
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/12/02
ジャーナル
フリー
PBPの駆動条件(特に駆動圧)を循環系機械モデルを用いて, 流量波形から1Qmax/Qmin1>10のときをPBPの適正拍動流と定義し, それを得るための簡便な駆動条件として求めた。結果として, 適正拍動流を得る駆動圧域は灌流圧, 拍動数に影響をうけたが, その決定的な因子はカニューレ圧較差であり, もし, 拍動数, SD比を固定すれば, 生体側の条件に拘らない駆動圧をカニューレ圧較差のみから求められることがわかった(y=0.044x+2.4, SD比1:1.5, 拍動数75bpm, x: カニューレ圧較差mmHg, y: 駆動圧psi)。本実験で用いた小口径(18Fr. 以下)カニューレの場合や高拍動数の場合には, 上式の関係は得られなかった。これには, カニューレ形状の工夫, 血液ブラダー容量の縮小などを行えば, また同様な関係式が得られると思われた。
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高橋 英世, 西山 博司, 伊藤 宏之, 末永 庸子, 加藤 千春, 小林 繁夫, 榊原 欣作, 安藤 昭, 若井 秀治, 青木 由雄
1985 年14 巻3 号 p.
1591-1594
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
フリー
著者らは, 通常のサーボモータを駆動源とするローラ型血液ポンプを改良し, マイクロコンピュータ制御方式の新しい拍動流血液ポンプを開発した。この拍動流血液ポンプの駆動と制御は, その駆動電流に与えられるマイクロコンピュータ造成のパルス周波数, モータの回転数, ポンプの1作動単位中の回転時間, および心電図同期駆動の場合は入力パルスからの時間的遅延などの要素を調節しそ行うが, 当初開発した装置は大型で, かつポンプ駆動中のこれら要素の変更が煩雑であったことから, 装置の小型軽量化に加え, 1) ポンプ駆動に関連する要素が, ポンプ駆動中にも連続的に容易に変更できる, 2) 内蔵されたオッシロスコープにより駆動条件の変更を視認できる, などの改良を行った結果, 装置の操作性は著明に向上した。また, 模擬回路および実験動物を使用した駆動実験により, 末梢への良好な拍動流伝達効果は, 上記の改良により少しも損われていないことを確認した。
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三浦 誠, 内田 直樹, 本郷 忠敬, 香川 謙, 堀内 藤吾, 仁田 新一, 中西 光, 沼沢 正明, 田代 栄孝
1985 年14 巻3 号 p.
1595-1598
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
フリー
ローラーポンプの駆動に直流サーボモーターを利用しその回転の起始, 停止の繰返しにより, 通常の血液回路を使用して拍動流を得られる装置を試作した。この制御にはマイクロコンピューターを利用し, 流量を設定すればそれを一定に保持したままで拍動数やポンプの回転時間run timeを任意に変えられる簡便な操作性を特徴としている。しかし高流量時拍動流とすると所定の流量を確保できなくなる流量特性の低下やローラーの高速回転に起因する血液への障害が問題となる。このため模擬回路及び動物実験にて流量特性と溶血について検討を行った。この結果, 溶血を起こさず安定した流量を得られるのは, 内径3/8インチの塩ビチューブを使用した場合3l/minまでであった。このため, 本装置は完全体外循環時に拍動流ポンプとして使用するのは不適当であるが左心補助装置として体外循環離脱不能例に対し人工心肺終了後に転用して使用すれば, その特性を生かせると考えた。
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―ローラーポンプとの比較―
立木 利一, 竹田 治土, 合田 俊宏, 松倉 裕美, 酒井 圭輔, 田辺 達三
1985 年14 巻3 号 p.
1599-1602
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
フリー
従来より用いられているRoller pumpとBio-pump(遠心型ボンプ)の実験的比較検討により, 後者で血球破壊がより軽微である結果が得られたので, Bio-pumpを15例の開心術に臨床応用し, 血小板, 代謝, Prostaglandin系, 溶血などにっき. Roller pumpと比較した。体外循環は両者とも落差脱血, one pump systemで行い, Bio-pumpは簡便かっ安全に操作することができた。Bio-pump群で溶血及び体外循環開始時の血小板数は有意に良好な結果を示し, 血球破壊が軽微であった。血糖値とインシュリンの変化からBio-pumpが代謝に好影響を及ぼす可能性が示唆されたが有意差はなかった。Prostaglandin系にも両ボンブ間に大きな差はなかった。乳酸摂取量にも有意差はなかった。Bio-pumpはRoler pumpに比較し血球破壊が軽微であることから, 長時間体外循環症例や: ECMOでの応用に有用であると考えられる。
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宮内 好正
1985 年14 巻3 号 p.
1603
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
フリー
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皐弘 志, 片山 治, 西岡 孝純, 河井 淳, 城谷 均
1985 年14 巻3 号 p.
1604-1607
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
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Cobe膜型肺(CML)は, 気泡型肺の操作性及び実用性をとり入れた人工肺で, 静脈貯血槽とPorous membraneの積層型肺からなっている。このCMLと, Capiox肺, BOS肺, Harvey肺を模擬回路及び臨床例で使用し, microbubble数, 血小板数, 血漿遊離ヘモグロビンの変動を実験的及び臨床的に比較検討した。人工肺間におけるmicrobubble発生の差は著明であり, 50μmはCML 0/min/l, Capiox肺 0/min/l, BOS肺846±551/min/l, Harvey肺35±21/min/lであり, 20μmはそれぞれ4.2±1.8/min/l, 2.3±1.7/min/l, 9825±2368/min/l, 5628±1337/min/lであった。CML肺では, Capiox肺での酸素ポート閉塞などの問題は起こらない。また, 静脈側からの空気流入によるmicmbubble発生を十分防止しえた。体外循環中の血小板数は, 人工肺間に差を認めなかった。血漿遊離ヘモグロビンの増加は, CMLが最も少なく, 他の人工肺と比べ有意に低かった。
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工藤 英範, 鷹橋 浩, 弘岡 泰正, 大瀬 良雄, 田中 淳, 細田 泰之
1985 年14 巻3 号 p.
1608-1612
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
フリー
William Harvey HF-4000膜型人工肺は、フレキシブル静脈血貯血槽、熱交換器、ホローファイバー膜型肺が一体化された新型の人工肺である。この人工肺は、従来のホローファイバー膜型肺とことなり、血液をファイバーの外側に、ガスをファイバーの内側に通す方式がとられている。ガス交換用のファイバーには、内径200μm、外径300μmのmicroporous polyethyleneが用いられている。有効膜面積は4.5m
2であり、priming volumeは、静脈血貯血槽レベル200mlにおいて、約1300mlである。
我々は、in vitroにて、ガス交換能及び溶血量、熱交換率、pressure dropを測定し、良好な結果を得た。特に、HF-4000はガス交換能に優れ、pressure dropが少ない人工肺であった。
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金香 充範, 広瀬 一, 松田 暉, 中埜 粛, 前田 世礼, 奥田 彰洋, 大谷 正勝, 西垣 恭一, 宮本 裕治, 渡辺 真一郎, 松若 ...
1985 年14 巻3 号 p.
1613-1615
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
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血液がファイバーの外側を通過する新しい形のホローファイバー型膜型肺(WiUiam Harvey HF-4000)を教室の人工肺ガス交換能検定法にて検討し, 満足し得る酸素添加能, 及び炭酸ガス排出能を認め, その運転指標となる適正膜指数を求めた。適正膜指数は0.5-1.5L/min/m
2であった。人工肺制御指数は人工肺流入血液量(Q=0.5L/min/m
2のとき0.6-0.75, Q=1.0L/min/m
2のとき0.7-1.0, Q=1.5L/min/m
2のとき1.1-1.4であった。
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―気泡型人工肺BOS-10との比較検討―
益田 宗孝, 轟木 元友, 川内 義人, 古森 正隆, 田中 二郎, 徳永 皓一
1985 年14 巻3 号 p.
1616-1619
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
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180分以上の長時間体外循環を必要とした弁置換症例にポリプロピレン中空糸型人工肺Capiox II 43を使用し、気泡型肺と比較検討した。ガス交換能は共に安定した経過をとった。Capioxは、PaO
2をFiO
2で、PaCO
2をV/Qで独立して調節可能であるが、V/Qを0.3以下にするとCO
2除去能が不安定となるので注意を要する。血小板保存率はCapiox群で30.2±4.6%、気泡型肺群で21.2±1.8%と有意に良好で(P<0.05)、又、単位時間当りの血漿遊離ヘモグロビン増加量は、Capiox群で0.53±0.04mg/dl/min、気泡型肺群0.71±0.1mg/dl/minと、膜型人工肺が血球保護の面で優れている傾向を示した。Capioxは長時間体外循環を要する重症症例に対し有用であると思われた。
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安藤 文彦, 大石 喜六, 柴田 栄治郎, 石井 博明, 島田 昇二郎, 古賀 道弘
1985 年14 巻3 号 p.
1620-1623
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
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マイクロポーラスポリプロピレン中腔糸を使用した小型のホローファイバー膜型人工肺を65例の開心術に用いたが, 膜面積当たりの酸素添加能, 炭酸ガス排泄能も臨床応用上十分であった。症例によっては, over-oxygenationとなるので, 1.6M
2と3.3M
2の中間サイズ及び1.6M
2より小さなサイズの膜面積設定が必要と考えられた。単位時間当たりの溶血に関しては, 気泡型に勝るものの, 長時間灌流症例では, Travenol膜型肺に比し, 圧力損失に起因すると思われる溶血度の増加傾向を示した。送血回路の気泡混入の検討でも, 気泡型をはるかに凌ぐが, 初期充填液注入前の炭酸ガス封入法及びサンプリングや注入方法の再検討により, なお一層気泡混入を減ずることも可能と思われ, 溶血も含め, 設計及び操作上まだ研究の余地があると考えられた。
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司尾 和紀, 松田 昌三, 沢村 敏郎, 楠本 長正, 橘史 朗, 岡田 昌義, 中村 和夫, 吉岡薫 薫
1985 年14 巻3 号 p.
1624-1627
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
フリー
膜型肺(CapioxIi)と気泡型肺(Shiley 100A)における臨床上の差違につき検討を加えた。ガス交換能の検討では、両群とも良好なPaO
2、PaCO
2が得られたが、膜型肺群においてより高酸素化の傾向が見られた。本膜型肺においては、適正なPaCO
2の維持は酸素流量を調節することによって容易に行い得た。血液破壊における差異を、心腔内吸引の影響の少ないACB、AVR症例に限って検討した結果、血小板数は体外循環60分、120分において膜型肺群、気泡型肺群ともに減少しているが両群間にほとんど差がなく、術翌日には気泡型肺群の方が一層低値を示した。血小板崩壊をあらわすβ-TGを検討してみると、体外循環60分におけるβ-TGは膜型肺群において高値を示したが、体外循環終了後膜型肺群ではこれが減少するのに対して、気泡型肺群は一層の上昇を示した。血漿遊離Hbは膜型肺群においてわずかに低値をとる傾向が得られた。
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吉津 博, 田中 勧, 高木 啓吾, 草間 良昌, 荒川 高行, 尾形 利郎
1985 年14 巻3 号 p.
1628-1631
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
フリー
短時間の体外循環で気泡型人工肺と膜型人工肺を比較する目的で, 年令構成及び術前の血行動能の類似した僧帽弁狭窄症15例を対象とし, 術式は全例直視下交連切開を行った。気泡型人工肺BOS10群7例, 膜型人工肺TMO群8例をそれぞれ術後経時的に, Hb, 血小板数, 血清酵素, 血清総蛋白, 尿量及び出血量, PaO
2を比較し, 統計学的な検討を加え次のような結果をえた。
1)術後出血量, Hb, 血清酵素(GOT, GPT, LDH及び(PK), 血清総蛋白には両群間には有意差はえられなかった。
2)尿量は体外循環中ではTMO群に多い傾向がみられ, 術当日, 術後1日目は有意にBOS10群が多かった。
3)術後酸素吸入を要した日数がTMO群に少なかったが, 有意はなかった。
4)血小板数は術後1・3・5日目ともTMO群の減少傾向は少なかった。
以上より短時間の体外循環でも肺を含めた細胞間質への水分の移行がTMO群に少ないと推測された。
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須麿 幸蔵
1985 年14 巻3 号 p.
1632
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
フリー
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―Pumpless RV―LA BypassによるECMO
河村 剛史, 福井 康裕, 小沢 信一, 三井 和幸, 加茂 純, 浜田 栄一, 森 光男, 大谷 武治
1985 年14 巻3 号 p.
1633-1636
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
フリー
われわれは, 多孔質ポリプロピレンの中空糸の中をガスが通り, 血液は中空糸の外を直交して流れる外部灌流型膜型肺を開発した。今回, 雑種成犬1頭を用いて肺の検定を行い, 次いで雑種成犬6頭を用い, 無呼吸下における完全右室―左房バイパスによるpumpless ECMOを行った。この膜型肺は高血流量においてもガス交換能がすぐれており, さらに圧損が少ない特徴をもっていた。右室―左房バイパスでは, 5頭に4時間の肺動脈完全遮断を行ったが, 完全遮断中, 解除後共に良好な血行動態, 血液ガス値を示した。完全遮断下にて経過観察を行った1頭では15時間目に出血死した。
右室圧にても灌流が可能な圧損の少ない外部灌流膜型肺の完成により, 今後ECMO装置の簡便化とさらには体内植え込みの可能性が濃くなった。
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加茂 純, 浜田 栄一, 山藤 家嗣, 中嶋 敦, 鎌田 健資, 吉原 敏雄, 福井 康裕, 河村 剛史
1985 年14 巻3 号 p.
1637-1640
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
フリー
微多孔質ポリオレフィン中空糸膜のガス交換性能を評価解析し、ガス透過に及ぼす膜抵抗及び液側境膜抵抗の寄与の程度を中空糸膜の形態(内径及び膜厚)、更に空孔率との関係に於いて検討した。その結果、空孔率が約40%以上の中空糸膜を使用する場合には液側境膜抵抗が支配的であり、従来より行なわれている血液内部灌流方式では酸素加能の向上には限界があることを示した。
液側境膜抵抗を小さくする方向を血液外部灌流方式に見い出し、2.5l/min・m
2の高血流量域に於いても酸素飽和度は約95%を維持していることを確認した。更に、この新規な外部灌流方式モジュールでは、中空糸膜の充填率及びモジュールの形状を適切に設定することにより低圧損化が可能であった。従ってコンパクトでかつガス交換性能に優れる新しいタイプの人工肺としての展開が期待される。
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名取 宏, 宮本 晃, 北村 信三, 大森 一光, 石井 良幸, 篠原 裕希, 瀬在 幸安, 神谷 勝弘, 桑名 克之, 中西 光
1985 年14 巻3 号 p.
1641-1644
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
フリー
中空系膜型人工肺で現在臨床応用されているものは, 中空糸の内腔を血液が流れる内部灌流方式であるが, 今回, 我々は中空糸内腔をガスが流れ, 外側に血液を流す外部灌流方式の中空糸膜型人工肺を開発し, in vitro, 及び動物実験を施行し性能評価を行った。従来, 外部灌流方式人工肺の開発は報告されているが, 十分な酸素加能が得られず臨床応用には到っていない。silicone Balloonを使用したり, 血流方向に対する中空糸方向を変化させる事により高い酸素加能が得られ, 人工肺による圧力損失も少ない事や, 操作性においても内部灌流式と比較して容易である事が判明した。
以上より, 開発, 試作した外部灌流方式中空糸膜型人工肺は, 中空系をさらに細くする事により, 小型化できる可能性を有し, 圧力損失が少ない事より, これによる血液成分への影響も少ない事が予想される。
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野村 文一, 広瀬 一, 松田 暉, 中埜 粛, 榊原 哲夫, 金香 充範, 笹子 佳門, 宮本 裕治, 門場 啓司, 大竹 重彰, 三浦 ...
1985 年14 巻3 号 p.
1645-1648
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
フリー
Polypropylene hollow fiber肺(PPHF)は圧損が少なく, 操作性に優れ, さらに充填量が少ないことからECMOに有用であるが, 長時間では, serum leakageが問題であった。この問題が解消されれば, ECMOにおける有用性は飛躍的に高まると考え, PPHFを基礎として多孔質膜polypropyleneの細孔にsiliconeを充填し, 新しいsilicone加工Polypropylene hollow fiber膜型肺(PPHF)を開発した。ガス交換能については, 他の膜型肺と同程度の酸素添加能を有し, 吹送ガス流量/血流量比=3.0にすれば他の膜型肺と同程度の炭酸ガス排出能を有した。圧損についてはCapiox IIに近い低い値を示した。24時間の実験的ECMOにより良好なガス交換能が確認され, serum leakageも全くみられず, その有用性, 耐久性が実証された。さらにECCO
2-Rに臨床応用し, 140時間の経過中, 安定した炭酸ガス排出能を維持でき, serum leakageの問題もなく長時間耐久性が再確認された。
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篠原 裕希, 大森 一光, 石井 良幸, 名取 宏, 瀬在 幸安, 中西 光, 桑名 克之
1985 年14 巻3 号 p.
1649-1651
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
フリー
急性呼吸不全のサポートとしてECMOが登場してから久しいが, その期待ほどは臨床成果があがっていないのが現状である。我々はシリコンホローファイバー型膜型肺を用い, 20頭の呼吸不全犬に24時間の部分体外循環を行った。対象犬をオレイン酸投与により肺水腫を発生させた循環呼吸不全群(I群)と筋弛緩剤投与後にレスピレーターに接続して強制的低換気状態とした換気呼吸不全群(II群)とに分けた。結果はI群では, 12時間以内に7割が死亡, 18時間以内では全例が死亡したが, II群では, 24時間終了時点で5割の生存率を認めた。死亡原因はI群では心不全5例, 不整脈2例, 換気不全, 脱血不良, 出血が各1例, II群では, 心不全2例, 不整脈, 換気不全, 脱血不良が各1例である。送血部位に関しても頸動脈送血群と大腿動脈送血群の2群に分け比較したが, 前者の方がPaO
2, PaCO
2ともに明きらかに良好な値を示した。
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立木 利一, 鵜沢 茂樹, 合田 俊宏, 竹田 治土, 酒井 圭輔, 田辺 達三
1985 年14 巻3 号 p.
1652-1655
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
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従来用いられている人工肺は, 新生児・乳児などの低体重症例に対しては充填量が多くなる欠点があるため, 膜面積0.5m
2の小容量ホロファイパー型膜型肺を組み込んだ回路を作製した。これを用いて低体重犬にて実験的体外循環を行い, 膜面積1.6m
2の人工肺と比較検討した。体外循環中のHb量の減少は, 0.5m肺において有意に大きかったが, 臨床的には輸血により容易に補正可能な程度であると考えられた。赤血球・血小板数・溶血量には差はなかった。またΔEhにも差はなかった。ガス交換能については, PaO
2は両肺とも同程度の値を示し, PaCO
2は0.5m
2肺で体外循環経過に従い増加傾向をみせたが許容範囲内であり, 両肺に差はなかった。0.5m
2肺はHbの減少は大きかったがガス交換能は良好であり, 低体重症例において安全に使用できると考えられた。
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妹尾 嘉昌
1985 年14 巻3 号 p.
1656
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
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松倉 裕美, 鵜沢 茂樹, 立木 利一, 合田 俊宏, 竹田 治土, 酒井 圭輔, 田辺 達三, 村松 宰
1985 年14 巻3 号 p.
1657-1660
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
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体外循環と併用される中心冷却灌流による低体温の影響を106例を対象に常用される検査項目を用いて検討した。その結果次の結論が得られた。1)体外循環状況を示す42項目中23項目に低体温と有意の相関が得られた。高度低体温は若年者や長時間灌流例に施行され, 低体温が高度になるに従い大量の輸血, 輸液が使用され術中尿量は減少し, 術後出血量及びドレナージ日数は増加を示した。2)体外循環による変動を測定した各種代謝及び酵素値は低体温による反応が二相性であり, 二次応答面モデル式及び三次元グラフによる検討が有用であった。3)低体温は乳酸代謝, 糖脂質代謝, LDHなどの酵素値, 血清尿素窒素などの腎機能に術後7病日に及ぶ影響を与えていた。4)常温下長時間体外循環と同じく, 低体温もかかる検査値に影響を与えたが高度低体温は体外循環時間とは別個に大きな影響を与える要因となり, 灌流時間3時間までは最低食道温29℃が影響が少なかった。
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橘 史朗, 松田 昌三, 沢村 敏郎, 楠本 長正, 司尾 和紀, 岡田 昌義, 中村 和夫, 吉岡 薫
1985 年14 巻3 号 p.
1661-1667
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
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教室における体外循環の工夫について報告した。教室では体外循環に際して、(1)血小板凝集抑制を目的として、gabexate-mesilateを点滴投与する。(2)DM症例においては糖代謝を改善し、且つ高血糖を避ける目的で通常のGIK (GIK; 2:1:4)より糖を減らした1:1:4のGIKを用いている。(3)ACB症例及びAVR症例の如く右心系を開く必要のない手術では一本脱血法を用いて溶血を少なくする。(4)症例によりECUMを施行し、体外循環中の水分バランスの改善及び輸血量節減をはかる。
この結果、(1)のgabexate-mesilateの効果については決定的な有効性を見出し得なかった。(2)DM症例に対する1:1:4のGIK投与は高血糖を避け、且つ糖代謝の改善に有効であった。(3)一本脱血法では溶血が少なかったが、RAA系への効果は明確ではなかった。(4)ECUMは体外循環中の水分バランスの改善に有用且つ輸血量の節減効果も認められた。
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馬場 尚道, 内田 象之, 松尾 和彦, 高平 良二
1985 年14 巻3 号 p.
1668-1671
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
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1978年9月から1984年7月まで、成分輸血による開心術症例は166例で12例(7.2%)に輸血後肝炎がみられ、それ以前5年間の全血輸血法による開心術症例94例中16例(17%)の肝炎発生と比較して成分輸血法に有意に肝炎発生が減少した。1978年9月～1983年8月は成分輸血のみ用い、129例中11例(8.5%)に肝炎発生がみられ、1983年9月～1984年7月は成分血1単位毎に免疫グロブリン製剤250mgを添加した成分輸血を用い、37例中1例の肝炎発生にとどまった。成分輸血は主に濃厚赤血球を用い、代用血漿としてPlasmanateを併用しているが、大量のPlasmanate使用による出血傾向はみられなかった。
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―血行動態を中心に―
村上 基博, 長野 忠, 小田桐 重遠, 川原 英之, 下河路 正健, 石倉 義弥, 吉松 博
1985 年14 巻3 号 p.
1672-1675
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
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進行末期癌10例に対してV-Aバイパスを用いた全身温熱療法を12回行い、バイパス前後の血行動態を中心に検討を加え、併せて血液、血清成分の推移と臨床例の成績も報告した。本法はA-Vバイパス法に比し欠点も多いが、我々は将来長時間バイパスを考慮しているために、膜型人工肺を用いた、より心負荷の少ないV-Aバイパス法を選択している。本法では全身血管抵抗、肺血管抵抗が前値の約1/2にまで低下、中心静脈圧、肺動脈圧もバイパス中は低値を示した。心拍出量は前値の2倍にまで増加したが、1回拍出量と左室仕事量は著明な増減は認めなかった。血小板数は術後1日目には前値の50%以下を示した。LDH、GOT、GPT、クレアチニンは、バイパス中上昇するが無機リンは低値を示した。血糖値はバイパス中は高値を示したが、コレステロール、トリグリセライドは低値を示した。腫瘍縮少効果は2例に認め、癌性疼痛が軽減したものは4例であった。
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菅原 健太郎, 薄場 彰, 武藤 淳, 阿部 幹, 本多 正久, 浅野 宏, 三浦 純一, 今野 修, 遠藤 幸男, 井上 仁, 元木 良一
1985 年14 巻3 号 p.
1676-1680
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
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同所性肝移植手術の無肝期対策として, 雑種成犬を用いて下大静脈血及び門脈血を外頚静脈へ灌流するV-Vバイパス装置を開発し, バイパス中の循環動態より至適灌流条件を求め, 以下の結論を得た。
1. 無肝期にバイパスを用いなかった犬でに全例30分以内に死亡した。灌流量10ml/kg/min以下でも同様に全例死亡した。灌流量10-20ml/kg/minでは循環動態上LOSのパターンを呈した。灌流量20-30ml/kg/minでは循環動態的に最も安定していた。灌流量30ml/kg/minを越えると右心負荷のパターンを示し36ml/kg/min以上では肺浮腫を合併し全例死亡した。以上より灌流量は20-30ml/kg/minが最も適当な流量と考えられた。2. 実際の灌流に際しては灌流開始直後, バイパス離脱直前は30-33ml/kg/minの高流量で灌流すれば血圧低下を防止できた。3. バイパス離脱後全例に循環血液量の減少, 末梢循環不全がみられた。この解決は今後の問題と考えられた。
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森 透
1985 年14 巻3 号 p.
1681
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
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大関 一, 横沢 忠夫, 小熊 文昭, 中込 正昭, 岡崎 裕史, 陳 国生, 山崎 芳彦, 江口 昭治
1985 年14 巻3 号 p.
1682-1685
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
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長時間体外循環の影響を見るために, 1978年1月から1983年12月までに施行された開心術740例中, 完全体外循環3時間以上の34例について臨床的に検討した。その頻度は4.6%で手術死亡は44%と高かったが, 術中死や手術に問題のあった症例が多く, それらを除いた22例で検討すると手術死亡は3例(14%)となった。しかし, 心, 肺, 腎, 肝等に高率の臓器不全の合併を見た。三臓器以上の不全を有する多臓器不全は5例(23%)に見られ, そのいずれにも術後の高度心不全が関与しており, 3例(60%)が死亡した。
気泡型肺と膜型肺を第一病日の血小板数, T. B, 血清Creで比較したが有意差はなかった。輸血後肝炎は体外循環時間が長いほど発生頻度は高く, 完全体外循環3時間以上例では19例中6例(32%)に発症した。
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―術後心機能との関連について―
北川 学代, 中川 康次, 芝入 正雄, 増田 政久, 椎原 秀茂, 古川 斉, 山口 敏広, 奥井 勝二
1985 年14 巻3 号 p.
1686-1689
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
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開心術における腎機能の変動を, 先天性及び後天性心疾患54例を対象とし, 術後心機能との関連について検討した。また心機能低下群において拍動流体外循環の有用性について検討した。その結果心機能良好群と心機能低下群との間で, クレアチニンクリアランス及び自由水クリアランスにおいて術後早期より有意差を認め, 心機能良好群が良好な値を示した。尿量及びFENaには両群間で有意差は認めなかった。心機能低下群における拍動流体外循環の明らかな有用性は認められなかった。開心術後の腎機能に関しては術後の心機能が重要な要因と考えられた。
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遠藤 幸男, 猪狩 次雄, 神岡 斗志夫, 井上 仁, 薄場 彰, 岩谷 文夫, 庄司 光男, 星野 俊一, 元木 良一
1985 年14 巻3 号 p.
1690-1693
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
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教室において開心術を施行した816例のうち, 急性腎不全(ARF)を含む多臓器不全症例22例を検討し, 次の結果を得た。1)発生原因として術後低心拍出量症候群(LOS)が, 最も密接な関係にあり, 22例中20例がLOSに引き続き発生した。2)LOSから離脱し得えなかった8例は死亡し, LOSから離脱し得えた12例のうち, 重症感染や大量出血により, 再び腎機能の悪化した5例も死亡した。3)術後心機能が最低の時点からARF発生まで2～35時間を要した。4)腎以外の臓器不全数は平均3.7個であり, 5個以上のときは全例死亡した。腎以外の不全臓器は, 心, 肺, 肝, 消化管, 血液凝固系, 中枢神経系の順に多く, 中枢神経系障害は全例死亡した。5)早期透析により腎以外の臓器不全数を2個以下にとどまった症例は3例で全例救命し得た。6)循環系への影響を避けるため, 腹膜透析では, 灌流液の浸透圧漸増方式が, 血液透析では, V-V法で早期頻回短時間方式が有効であった。
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―各種プラズマフィルターによる新しい除去法について―
新野 成隆, 田野井 均, 宮本 晃, 北村 信三, 萩原 秀男, 進藤 正二, 秋山 謙二, 塩野 元美, 瀬在 幸安, 鈴木 実, 中西 ...
1985 年14 巻3 号 p.
1694-1697
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
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我々は, 一連の血液濾過, 血漿分離の手技を体外循環中に応用することにより, 体外循環中の血漿遊離ヘモグロビンの増加を阻止すべく基礎的研究をかさねている。今回MPF-C, MPF-A, MPF-M, の3つのプラズマフィルターを比較し, さらに, 安全に臨床応用可能と思われたMPF-Mのプラズマフィルターにつき, その性能を検討した。結果として, MPF-Mのプラズマフィルターは, 今後さらにその至適操作条件の検索がなされ, 有効膜面積の増大等の工夫を加えれば, 臨床的に大きな効果を期待できると考えられた。
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古謝 景春, 金城 治, 大嶺 靖, 伊波 潔, 国吉 幸男, 喜名 盛夫, 屋良 勲, 草場 昭, 島袋 正勝
1985 年14 巻3 号 p.
1698-1701
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
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体外循環時および体外循環終了後48時間にわたる血漿膠質浸透圧(COP)の変動を中心に血漿浸透圧(PO), 術中術後腎機能, 体外循環時間および血管外肺水分量との関係について検討した。対象は過去8ケ月間に当科で行った開心術症例53例で, これを1群(10歳未満開心術症例18例), 2群(10歳以上20歳未満開心術症例9例), 3群(20歳以上開心術症例26例)に大別した。測定は体外循環開始前より, 術後48時間にわたって7回行った。PO値は3群とも術後8時間までは320m Osm/lと高値をとり, 以後漸減する。COPの推移は体外循環開始直後には術前値の50%前後と著しく低値を示すが, その値は希釈率をよく反映し, 1, 3群で有意差を認めた。体外循環終了後30分にはCOPはほぼ正常に復したが, 以後2日間にわたってなお高値を示した。
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城谷 均
1985 年14 巻3 号 p.
1702
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
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松田 道生, 赤松 功也
1985 年14 巻3 号 p.
1703-1704
発行日: 1985/06/15
公開日: 2011/10/07
ジャーナル
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