日本栄養・食糧学会誌
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50 巻 , 3 号
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  • 三浦 努, 上原 万里子, 鈴木 和春, 五島 孜郎
    1997 年 50 巻 3 号 p. 205-208
    発行日: 1997/06/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    高Ca食をWistar系ラットに投与し, 糞便へのコレステロールおよび胆汁酸の排泄量を観察した。
    1) 高Ca投与は糞便排泄量が増加し, 便中への総脂質やコレステロールの排泄量が高まることを認めた。
    2) 胆汁酸は高Ca食を投与しても排泄量は増加しなかった。
    3) 高Ca投与は腸内通過時間の短縮を認めた。
    以上のことからCa投与により胆汁酸では再吸収が阻害されにくいが, コレステロールでは吸収阻害を受けやすいと考えられる。また, 腸内通過時間の短縮から栄養素の吸収時間が短縮されると考えられることから栄養素の吸収が低下し体重増加量に影響をあたえると考えられる。
  • 猪飼 利圭, 笠岡 誠一, 大橋 晃, 森田 達也, 桐山 修八
    1997 年 50 巻 3 号 p. 209-216
    発行日: 1997/06/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    本実験ではHASの小腸内および腸内細菌による発酵も含めた全消化管内消化率を, それぞれ回-直腸吻合ラットと正常ラットを用いて測定した。また, 飼料への添加率とHASの消化率の関係についても調べた。CSは添加率によらず小腸内でほぼ完全に (>99%) 消化されたが, HASの消化率は, 小腸内では67~74%に, 全消化管内消化率でも83~99%に留まった。これらの結果から, 摂取したHASの16~25%は下部消化管内において腸内細菌により分解されるものと推測された。また, HASの小腸内および全消化管内消化率はいずれもHASの飼料中添加率によって異なり, HAS摂取量とHAS消化率との間には有意な負の相関関係が認められた。
  • 梶田 泰孝, 増山 律子, 上原 万里子, 鈴木 和春, 五島 孜郎
    1997 年 50 巻 3 号 p. 217-222
    発行日: 1997/06/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    高濃度の食餌性リンを投与したラットにおける副甲状腺ホルモンの脱感作について検討を行ったところ, 血清中PTH濃度の上昇が観察されたにも関わらず, 血清中1α, 25 (OH) 2D3濃度の変化は観察されず, また尿中cAMP排泄量は有意に低値を示した。これは高リン食投与により分泌が維持されたPTHの作用が果たされずPTHの脱感作が観察された。また, PTHの作用部位であるPTH/PTHrP受容体mRNAが低下しており, 翻訳後のPTH/PTHrP受容体の量が減少していることが推察でき, PTHの脱感作が起きていることが推察された。
  • 梶本 五郎, 中村 光広, 山口 真季
    1997 年 50 巻 3 号 p. 223-229
    発行日: 1997/06/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    E679型ランシマット (Metrohm社製) 装置を用い, オリーブ油, 大豆油, 鯨油に空気 (20l/h) を吹き込みながら120℃で酸化させた。油脂の酸化により生成する揮発性分解生成物中, 今回はギ酸, 酢酸, プロピオン酸, イソ酪酸などの有機酸の生成量および導電率の上昇に及ぼす有機酸や脂肪酸の効果について検討した。
    1) 大豆油の酸化による揮発性分解生成物中にギ酸, 酢酸, プロピオン酸, イソ酪酸, イソ吉草酸などの有機酸と酪酸をHPLC分析で検出した。
    2) 大豆油の揮発性分解生成物中に遊離脂肪酸としてミリスチン酸, パルミチン酸, ステアリン酸, オレイン酸, リノール酸, リノレン酸などをGLC分析で確認した。
    3) オリーブ油, 大豆油, 鯨油の3油脂中, ギ酸, プロピオン酸, イソ吉草酸などの有機酸の生成は鯨油で最も早く, ついで大豆油, オリーブ油の順であった。
    4) 生成割合の多い有機酸はイソ吉草酸で, ついで, イソ酪酸, プロピオン酸, ギ酸の順で酢酸は微量であった。
    5) ギ酸, プロピオン酸, イソ酪酸, イソ吉草酸などの有機酸の生成傾向と油脂の導伝率の上昇傾向は類似していた。酢酸は油脂の変敗点 (誘導時間) をすぎて30分後から生成しはじめた。
    6) 導電率の上昇においてはギ酸よりもイソ吉草酸, ついで, プロピオン酸, イソ酪酸, ギ酸などが総合的に作用していた。脂肪酸では炭素数8以下の脂肪酸では導電率の上昇に関与したが, ギ酸, プロピオン酸に比べると上昇効果は弱い。
    炭素数12以上の脂肪酸では導電率の上昇には関与しなかった。
  • 越智 知子, 青山 稔, 丸山 武紀, 新谷 勳
    1997 年 50 巻 3 号 p. 231-236
    発行日: 1997/06/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    鉄200ppmを加えたクッキーにおける数種の酸化防止性物質の効果およびトコフェロールとの相乗効果を40℃の保存試験で検討した。
    1) 鉄を加えたクッキーはばい焼によりわずかに黒みをおび鉄の味がしたが, 縮合リン酸塩0.1%の添加で鉄を含まない通常のクッキーと同程度になった。
    2) コーヒー豆粉末10%, ローズマリー粉末0.2%およびコーヒー酸200ppmの添加はクッキーに含まれる脂質の過酸化物価の上昇を強く抑制したが, 混合トコフェロール濃縮物 (m-Toc) 100ppmと併用しても効果が変わらないかまたは酸化を促進した。一方, 単独ではまったく酸化防止効果を示さなかったL-プロリン500ppmの添加はm-Tocと強い相乗効果を示し, 過酸化物価の上昇を強く抑制した。
    3) 40℃保存60日後のクッキーのトコフェロール残存率はL-プロリン添加の場合が最も高く, 他のクッキーも70%以上であった。
    4) 酸化臭の発生は単独ではコーヒー豆粉末の添加で強く抑制されたが, m-Tocとの併用ではL-プロリン, コーヒー豆粉末および縮合リン酸塩の添加で強く抑制された。
    以上の結果, 鉄含有クッキーの酸化防止にはコーヒー豆粉末の効果が強く, またm-Tocの添加も有効であることがわかった。さらにL-プロリンとm-Tocがきわめて強い相乗効果を示し酸化を防止することがわかった。L-プロリンはタンパク質構成成分であり体内に取り込まれても安全と考えられるので鉄含有クッキーの酸化防止においてこの組合せはきわめて実用性が高いと考える。
  • 脊山 洋右, 井上 賢治, 久保田 俊一郎
    1997 年 50 巻 3 号 p. 237-239
    発行日: 1997/06/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
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