日本栄養・食糧学会誌
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36 巻 , 3 号
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  • 松本 恵子, 一寸木 宗一, 浜倉 大全, 前川 昭男, 鈴木 隆雄
    1983 年 36 巻 3 号 p. 133-140
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    煮熟乾燥オキアミの変色に及ぼすpHと金属イオンについて検討した。さらに煮熟乾燥オキアミを用い茂田井らの方法に準じて煮熟乾燥オキアミ水可溶性変色物質を調製し, その性状について検討した。
    1) 各pH域での変色度ならびにFe2+, Cu2+ (いずれも100~300ppm) を添加した場合の経時的変色度, POV, TBA値を測定した結果, 各pH域における差は認められなかった。また, Cu2+, 100ppmを添加した非揮発性窒素化合物の変色度ならびにPOV, TBA値を測定した結果, 各pH域における差は認められなかった。しかし, Fe2+, 100ppmを添加した非揮発性窒素化合物の変色度ならびにPOV, TBA値が増加することからCu2+よりもFe2+に強い変色促進作用のあることが認められた。
    2) 茂田井, 梶本らの方法に準じて, 煮熟乾燥オキアミより水可溶性の変色物質を調製した。さらに茂田井らの方法によりオキアミ変色物質を分画して得られたP-1, P-2, P-3, P-4画分の紫外線吸収スペクトル, 赤外線吸収スペクトルならびにケイ光強度を測定した。その結果, オキアミ変色物質中にはメラノイジソ様物質の存在することが示唆された。
  • 久岡 文子, 渋谷 まゆみ
    1983 年 36 巻 3 号 p. 141-149
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    Effects of training on the hematological values were measured in growing male and female rats. In the condition of normal feeding, body weight in male rats increased gradually as days pass. The increase in the body weight of female rats became moderate after 50 days old. Hemoglobin concentration and hematocrit value in male rats, increased gradually in proportion to the growth of the body weight. But these values in female rats, did not increase as much as that in the male rats. Accordingly, after 70 days of age, sex difference became statistically significant in the hemoglobin and hematocrit value. From 30 days to 100 days of age, the plasma volume per 100 g body weight decreased gradually, and the plasma volume of a female rat was less than that of a male rat of the same body weight.
    During such a growing period, the rat fed on 20% casein diet or 5% casein diet were compelled to swim 1 hour per day. The concentration of hemoglobin in a training male rat fed on 20% casein diet and the plasma volume per 100 g body weight, were the same as that of the control male rat. But in the case of the training female rat fed on 20% casein diet, hemoglobin hematocrit, and blood volume, plasma volume, red cell volume and total hemoglobin per 100 g body weight were significantly higher than that of a control female rat. The concentration in hemoglobin and hematocrit value in the training male rat fed on 5% casein diet did not differ significantly from that of the control male rat fed on 5% casein diet, and hemoglobin and hematocrit in the both groups of rats (control and training) were significantly lower than that of the male rat fed on 20% casein diet. In the female rats fed on 5% casein diet, the hemoglobin and hematocrit values in both groups of rats (control and training) were the same, and they did not differ from that of the female control rats fed on 20% casein diet. The volume of blood, plasma, red cell and total hemoglobin in 100 g body weight of the control male and female rats fed on 5% casein diet was significantly smaller than that of the rat of the same body weight fed on 20% casein diet. These values in the training group did not differ from that of the rats of the same body weights fed on 20% casein diet, it was suggested that the lean body mass, red cell volume and total hemoglobin were increased by training even on the low protein diet.
  • 宮沢 貞子, 上野川 修一, 山内 邦男, 古我 可一
    1983 年 36 巻 3 号 p. 151-158
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    哺乳期ラット空腸粘膜よりラクターゼを精製し, その性質について観察した。
    1) 哺乳期ラット空腸粘膜をパパインで可溶化し, セファロース2BおよびセファデックスG-200によるゲル濾過, DEAE-セルロースクロマトグラフィーを行なうことにより, 電気泳動的にラクターゼ活性と一致する1本のバンドを持つラクターゼを得た。ラクターゼ活性は約247倍に上昇した。
    2) 精製ラクターゼのKm値およびVmax値は, それぞれ12.9mM, 51.8μmole substrate-hydrolyzed/mg pretein/minであり, この酵素の至適pHは5.7であった。また, 60℃, 10分間の加熱で完全に失活した。
    3) 精製ラクターゼの分子量は, セファロース2Bクロマトグラフィーにより360,000, SDS-PAGEにより280,000と推定された。
  • 豊崎 俊幸, 山本 明美, 峰下 雄
    1983 年 36 巻 3 号 p. 159-162
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    市乳中のRFの分解機構を解明する目的で, 市乳の乳清画分を用い, 照度および光量の変化に伴うRFの分解とO2の生成の変化を測定し, 以下の結果を得た。
    1) 乳清画分を, 500lx, 2,500lx, 5,000lxおよび10,00lxで180分間光照射を行なった結果, 照度が高くなるほどRFの分解は急激に進行し, 光照射180分で, それぞれもとのRF含量の76, 79, 88, 93%が分解した。
    2) 乳清画分を光照射すると, 照射時間とともにO2が生成され, 光照射90分で最大となった。O2の生成は, 照度の低いほど増加した。O2はSOD 10μg/ml加えることにより消去できたことから, O2がRFの分解機構に関与しているのかを見積もることが可能であると推定した。
    3) SOD添加系でのRFの分解の抑制効果は, 500lx, 2,500lxおよび5,000lxで, SOD無添加系に比して, 光照射180分でそれぞれ27.4, 19.7, 14.4%が抑制された。10,000lxでは, SODを添加してもRFの分解は抑制されなかった。したがって, 照度の低い場合 ほどO2がRFの分解機構に関与している可能性が高いことを示唆した。
  • 池上 幸江, 土橋 昇, 永山 スミ子, 原田 広和, 西出 英 一, 印南 敏
    1983 年 36 巻 3 号 p. 163-168
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    難消化性多糖類の消化吸収機能に及ぼす影響を明らかにする目的で, セルロース, 寒天末, κ-カラギニン, アルギン酸ナトリウム, コンニャクマンナン, ペクチンを5%含む飼料を, Sprague Dawley系雄ラット (体重78~88g) に4週間投与し, 以下の結果を得た。
    1) 実験に用いた難消化性多糖類は, いずれも, ラットの体重増加量には有意な影響を与えなかった。アルギン酸ナトリウム, κ-カラギニン, ペクチン, コンニャクマンナソの各群では, 消化管の重量と長さが増加する傾向があり, とくに, アルギン酸ナトリウム群では, 顕著であった。しかし, セルロースと寒天群では, 有意な影響がみられなかった。
    2) 糞便量 (乾物) は, コンニャクマンナン, ペクチン, アルギン酸ナトリウムの各群では, コントロール群と有意差はなかったが, セルロース, 寒天, κ-カラギニンの各群では, 有意に増加した。タンパク質のみかけの消化吸収率は, アルギン酸ナトリウム, κ-カラギニン, ペクチン, コンニャクマンナンの各群で有意に低下するが, セルロースと寒天群では有意な影響はみられなかった。脂質のみかけの消化吸収率は, アルギン酸ナトリウムとベクチン群においてのみ, 有意に低下した。
    3) 膵臓に含まれるアミラーゼとプロテアーゼの活性は, 寒天, κ-カラギニン, アルギン酸ナトリウム, コンニャクマンナン, ペクチンの各群においては有意な影響はみられなかった。セルロース群では, プロテアーゼの活性は有意に低下したが, アミラーゼの活性には, 有意な影響がみられなかった。
    小腸内容物に含まれるアミラーゼの活性は, 難消化性多糖類の投与によって上昇する傾向があり, アルギン酸ナトリウムとκ-カラギニン群では有意な増加であった。プロテアーゼの活性は, アルギン酸ナトリウム群では, 有意に増加し, コンニャクマンナン群では, 有意に低下していたが, その他の群では変化がなかった。
    4) 難消化性多糖類の0.2%水溶液の粘性は, コンニャクマンナンとアルギン酸ナトリウムで高く, 多糖類含有飼料の5%水懸濁液の粘性は, アルギン酸ナトリウムで最も高かった。
    以上の結果から, 難消化性多糖類の投与によって起こるタンパク質と脂質のみかけの消化吸収率の低下は, その粘性が関与しているものと思われた。
  • 合田 敏尚, 細谷 憲政
    1983 年 36 巻 3 号 p. 169-173
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    ラット小腸粘膜からスクラーゼ・イソマルターゼ複合体を精製し, パラチノースの水解様式を検討した。
    1) パラチノースの水解能はスクラーゼ, イソマルターゼ複合体の精製に伴って増大した。
    2) スクラーゼ・イソマルターゼ複合体によって, パラチノースはイソマルトースと拮抗的に水解され。
    3) パラチノースの水解能は, イソマルターゼ活性と同様にacarboseによって阻害を受けなかった。それゆえ, パラチノースはスクラーゼ・イソマルターゼ複合体のイソマルターゼ活性部位によって水解されることが明らかにされた。
  • 鈴木 正成, 千葉 啓子
    1983 年 36 巻 3 号 p. 175-183
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    ラットに同一組成食を食餌回数を変えて夜間に間欠給餌すると, 従来の昼間に間欠給餌する方法で得られたのと同様な結果を得た。しかし, 夜間の1日1食給餌ラットでは従来の昼間時1食給餌の場合とは異なり, 体脂肪蓄積の増大がみられなかった。このことは給餌タイミングが, 摂食様式の栄養効果を調べるうえで重要であることを示唆している。
    同一組成食を1日3回摂取することと, 異なる組成食を1日3回摂取することの摂食様式のちがいが, 1日当たり同一の栄養摂取量を得ても, その栄養効果に差異をもたらすか否かを検討するための一つの給餌方式を試み, その栄養学研究における意味について考察した。
  • 志村 二三夫, 赤松 明徳, 細谷 憲政
    1983 年 36 巻 3 号 p. 185-189
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    Diurnal variations of the hepatic tyrosine aminotransferase (TAT) activity were studiedin rats treated with streptozotocin which induces hypoinsulinism resulting in diabetes. The rats had free access to a diet during one half of each day and were fasted during another half of the day in the entire period of the experiment.
    Clear diurnal variations of the TAT activity were observed in both normal and diabetic rats. The diurnal variations in the TAT activity were not primarily due to a light-dark cycle but in response to food intake : that is, the activity of TAT was high during the feeding period independently of a lightdark cycle. The amplitude of the diurnal variations was higher in diabetic rats than in normal rats. Vmax values for tyrosine of TAT remarkably increased during the feeding time in both normal and diabetic rats. In both groups Km values for tyrosine inclined to decrease during the feeding time. In particular, diabetic rats showed a slight but statistically significant decrease in the Km values of TAT during the feeding time. The overall evidence demonstrated that diurnal variations of the TAT activity were amplified in streptozotocin-induced diabetic rats and therefore suggests that insulin is not involved in developing the rhythmic rise in the TAT activity which results from food intake.
  • 菅原 和夫, 熊江 隆, 町田 和彦, 島岡 章, 大下 喜子, 鈴木 継美
    1983 年 36 巻 3 号 p. 191-197
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    同一食事について, 秤量法, 買上げ計算法, 思い出し聞き取り法の3種の調査を同時に行ない, その結果につき三訂補日本食品標準成分表を用いて, 脂質, 糖質, エネルギーを計算した。さらに買上げ法によるサンコルをホモジナイズし, エーテル抽出法により脂質量を求めた。次に前報ですでに報告したタンバク質量および今回測定した脂質量, 別に測定した灰分量を全量から引いて糖質量を求めた。このようにして得られたタンバク質量, 脂質量, 糖質量についてAtwater係数を用いてエネルギー量を算出した。その結果を上記3方法による結果と比較検討し次のような結果を得た。
    1) 実測値と計算値の間には, 脂質で, 秤量法: r=0.802, 買上げ計算法: r=0.855, 思い出し法: r=0,714, 糖質で, 秤量法: r=0.865, 買上げ計算法; r=0.812, 思い出し法: r=0.622, エネルギーで, 秤量法: r=0.879, 買上げ計算法: r=0.815, 思い出し法: r=0.707のごとく高い相関関係を認めた。
    2) 実測値と計算値の平均値間には, 脂質, 糖質, エネルギーにおいて, どの調査方法間にも統計学的な有意差は認められなかった。
    3) 実測値の計算値に対する回帰式において95%信頼区間はどの栄養素についても, 秤量法が最も狭く, ついで, 買上げ計算法, 思い出し法の順になった。しかし, 回帰係数がもっとも1に近かったのはどの栄養素の場合も買上げ計算法の場合で, この原因が調理に用いた油脂が必ずしもすべて摂取される料理に含まれないためと考察した。
  • 鈴木 裕, 志岐 淳一, 大杉 万美
    1983 年 36 巻 3 号 p. 199-202
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    印度種粳米, 日本種粳米と糯米と3品種の白米の湯取法米飯の硬さと粘りをテクスチュロメータ, 2本アームで測定する際, 主として試料粒数と測定値との関係を検討した結果, 白米0.6g相当粒数の米飯をとればほとんどすべての品種の米飯の硬さと粘りをうまく測定できることがわかった。
    この報告の主要部は昭和55年度日本栄養・食糧学会西日本支部・中四国支部連合大会 (昭和55年11月29日, 長崎大学医学部) において講演した。
  • 山下 典子, 土井良 宏, ジャハン ナズマ, 大村 浩久
    1983 年 36 巻 3 号 p. 202-204
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    ブドウ糖と各種のアミノ酸のアミノ・カルボニル反応により生じる褐変液の蚕卵母細胞に対する突然変異誘起能を検定した。
    18種の褐変液のうち12種については, 蚕に対する突然変異誘起能は陽性と判断することができるが, その頻度は10-3以下であり, 変異源としては弱いと推定される。
    この研究費の一部は, 文部省科学研究費によった。
  • 中村 秀子, 笹井 利江子
    1983 年 36 巻 3 号 p. 204-206
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    PGのGLCによる定量法を検討し, 市販生中華メン中のPG量を測定した。市販生中華メン16種中のPG検出率は56.3%, PG検出検体中の平均検出量は1.87%であったが, 厚生省の使用基準を超えるものが2点 (2.57%および3.05%) あった。PG添加の有無に, 製造業者側のさまざまな対応が示された。
  • 1983 年 36 巻 3 号 p. 215
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
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