日本栄養・食糧学会誌
Online ISSN : 1883-2849
Print ISSN : 0287-3516
ISSN-L : 0287-3516
72 巻 , 1 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
報文
  • 松島 麻鈴, 前田 晃宏, 高橋 享子
    2019 年 72 巻 1 号 p. 3-12
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/02/15
    ジャーナル フリー

    0.1%抗原添加食餌による経口免疫療法 (OIT) が, 強制経口投与 (ゾンデ) によるOITと同等の症状緩和及び免疫寛容を誘導するか検討した。マウスへの卵白アレルギー誘導は, 卵白混合水酸化アルミニウムゲルの腹腔感作と卵白経口惹起で行った。惹起されたマウスを3群 (非治療群, ゾンデ群, 食餌群) に分け, 非感作マウスも用意した。治療期間中は4週間とし, 食餌群は0.1%卵白含有20%カゼイン食を, 他の群は20%カゼイン食を与えた。また, ゾンデ群は30 mg/mL卵白溶液を, 他の群はリン酸緩衝生理食塩水を各々100 μL毎日強制経口投与した。ゾンデ群と食餌群の卵白腹腔負荷試験後の直腸温低下は, 非治療群より抑制された。さらに, ゾンデ群と食餌群の血漿中オボアルブミン特異IgE濃度とオボムコイド特異IgE価は, 非治療群より低値を示した。しかし, ゾンデ群と食餌群とでこれらの指標に差はなかった。したがって, 1日の抗原摂取量が少量かつ同等であれば, 持続的摂取は単回摂取と同等の治療効果を有することが示唆された。

研究ノート
  • 真鍋 宜隆, 高松 優, 北谷 友希, 依田 稔, 石黒 隆, 勝川 史憲
    2019 年 72 巻 1 号 p. 13-17
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/02/15
    ジャーナル フリー

    粉末油脂とは, 平均粒子径約1 μmの微細な油脂が糖質やタンパク質などでカプセル化された油脂製品であり, 食品に使用することにより調理性や風味の付与, 食感改良など様々な機能を発揮することが知られている。これまでに, 脂質の消化・吸収について, 粒子径の大きさが影響を与えることが示唆されているが, 粉末油脂の消化・吸収についての検証は十分とは言えない。本研究では, 健常若年成人男性を対象に, 粉末油脂と液状油を摂取させ, 血中中性脂肪 (TG) 値の推移を比較した。対象者24名でそれぞれ粉末油脂および液状油を摂取させ, 0時間から6時間後まで1時間おきに計7回採血を行い, 血中TGを測定した。その結果, 粉末油脂と液状油ともに血中TG値は摂取後3時間でピークとなった。摂取後0時間から3時間において, 血中TG値の推移は油脂の種類と時間で有意な交互作用が認められ, 液状油摂取時に比べ粉末油脂摂取時で血中TG変化量の曲線下面積が有意に大きかった。以上より, 液状油と比べ粉末油脂の一定時間における吸収量が多い可能性が示唆された。

資料
  • 相馬 優樹, 片嶋 充弘, 倉内 静香, 沢田 かほり, 德田 糸代, 駒目 瞳, 村下 公一, 中路 重之
    2019 年 72 巻 1 号 p. 19-26
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/02/15
    ジャーナル フリー

    本研究は, 職域における健康教育プログラムがメタボリックシンドローム指標に及ぼす効果を検討することを目的とした。参加者は, 青森県弘前市に事業所を置く3企業の社員92名とした。参加者は介入前の健康チェック後, 3カ月間の健康教育プログラムに参加し, 介入後の健康チェックを受けた。プログラムは, 月1回の内臓脂肪面積の測定によるモニタリング, 内臓脂肪低減を意図した食教育, およびそれを補助する職域給食としての弁当の提供の3要素で構成されていた。介入前後で, 参加者の腹囲, 内臓脂肪面積, 収縮期血圧が改善しており, 男性においては体重も減少していた。弁当の提供だけでなく, モニタリングや食教育も含めたメタボリックシンドローム対策プログラムにより, 食生活全般の改善を介して効果が得られると考えられた。

feedback
Top