日本栄養・食糧学会誌
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41 巻 , 6 号
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  • 谷 達雄
    1988 年 41 巻 6 号 p. 431-439
    発行日: 1988/12/10
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
  • 水野 時子, 安部 裕子, 平野 隆司, 山田 幸二
    1988 年 41 巻 6 号 p. 441-448
    発行日: 1988/12/10
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
    コレステロールとコール酸を含む分離大豆タンパク質を唯一のタンパク質源とし, 血漿Chol濃度に対する摂取タンパク質含量やメチオニンならびにその関連物質の添加による影響をDonryu系ラットを用いて検討した。
    低分離大豆タンパク質飼料 (タンパク質含量7%) へのコレステロールとコール酸添加で体重は減少し, 血漿Chol濃度は顕著に上昇し高Chol血症を生じた。
    飼料中分離大豆タンパク質含量の上昇によって成長は促進され, 血漿と肝臓のコレステロールは有意に低下し血漿HDL-コレステロールは上昇した。
    低分離大豆タンパク質飼料へのメチオニン, シスチン, システイン, ホモシスチン添加で体重減少は抑制し, 血漿コレステロール濃度は顕著に低下し高コレステロール血症は改善された。しかし, S-メチル-L-システイン, システイン酸, タウリン添加による体重, 血漿コレステロール濃度の変動はなかった。血漿HDL-コレステロール濃度は, 低分離大豆タンパク質飼料へのメチオニンとスレオニンの組合せ添加で上昇した。
  • 小田 泰士, 青江 誠一郎, 中岡 正令, 井門 和夫, 太田 冨貴雄, 綾野 雄幸
    1988 年 41 巻 6 号 p. 449-456
    発行日: 1988/12/10
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
    全粒オーツ (カット・タイプ) と脱脂オーツ (脱脂率83.2%) を二軸エクストルーダー (Ex) によって, 前者をバレル温度140℃と177℃の2条件, 後者を139℃の条件で処理し, その成分変化を調べるとともに, ラットに投与してコレステロール代謝に及ぼす影響を, 蒸煮したEx未処理試料と比較した。
    その結果, 一般成分分析値には差が認められなかったが, 食物繊維 (DF) 含量は, 不溶性DFが減少し, 水溶性DFが増加した。
    コレステロール代謝実験では, バレル温度177℃で処理したオーツは, 未処理の蒸煮オーツに比し, ラットの血清ならびに肝臓コレステロールの蓄積を低下させる傾向を示した。Ex処理脱脂オーツは, Ex未処理試料に比べて, 血清脂質への影響は認められず, 肝臓コレステロールの蓄積を抑える傾向を示した。
    以上から, Ex処理したオーツは水溶性DFの溶出を増大させ, ラットの血清コレステロール上昇抑制能を増進させる傾向のあることが示唆された。
  • 小畠 義樹, 黒田 圭一, 斎藤 衛郎, 西出 英一, 山口 迪夫
    1988 年 41 巻 6 号 p. 457-463
    発行日: 1988/12/10
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
    大豆リン脂質のうち脂肪酸組成は似ているが, リン脂質組成の異なった2種類の精製リン脂質, すなわち大豆精製混合リン脂質 (PLmix) と大豆精製ホスファチジルコリン濃縮物 (PC) を対照飼料の10%大豆油区分に各種段階で置換添加した飼料をラットに30日間投与し, 血液性状, 血清中の脂質濃度に及ぼす作用を検討した。
    1) 実験期間中の体重増加量と飼料摂取量はPLmixまたはPC添加量の増加に応じて低下する傾向があり, 9%PLmix添加ラットの体重は対照より低値を示した。
    2) 赤血球, 血小板の数はPLmix, PCのいずれの添加量増加においても増加の傾向を示したが, 血小板凝集能はPC添加でやや上昇傾向がみられた。血清ヘモグロビン, ヘマトクリットには影響がなかった。
    3) 血清総コレステロール, HDL-コレステロール濃度はPLmix添加で明らかに対照より低値を示したが, PC添加ではまったく影響を受けなかった。逆に血清中性脂肪濃度はPC添加で著しい低下を示したが, PLmix添加では9%添加でやや低下傾向がみられた。
    4) 肝臓P-450は9%レベルのPLmixまたはPC添加により上昇した。
    これらの結果からリン脂質のうちホスファチジルコリンとその他のリン脂質では生体に対しては一部同様の作用をもつものの, 血清脂質に対しては明らかに異なった影響を与えると考えられた。
  • 星 清子, 竹久 文之
    1988 年 41 巻 6 号 p. 465-472
    発行日: 1988/12/10
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
    DF (セルロース, リンゴパルプ, グアーガム) が妊娠ラットの血漿リポタンパク質画分のα-Toc, および脂質像に与える影響について検討した。実験動物として, Wister系妊娠ラットを用い, 妊娠0日目から20日目まで各実験食 (10%セルロース食, 10%リンゴパルプ食, 10%グアーガム食, 無繊維食) で飼育後, 21日目に屠殺し, 血漿α-Toc, 脂質濃度, および肝臓, 胎仔α-Toc量を測定し, 次の結果を得た。
    1) グアーガム以外のDFは妊娠動物の血漿脂質, α-Tocレベルになんら影響を与えなかった。
    2) グアーガムはTG以外の血漿脂質, α-Tocレベルを低下させたが, これは動物の摂食量の低下に基づいていた。
    3) グアーガムはリポタンパク質問のα-Toc分布に影響を与え, LDL-α-Tocを減少させ, VLDL+Chyl. -α-Tocを増加させた。
    4) グアーガムは胎仔中のα-Toc量を減少させたが, これはLDL-α-Toc濃度が顕著に低下していることと関連していると考えられた。
    以上の結果より, グアーガムはリポタンパク質代謝, α-Toc代謝に影響を与え, 母体血漿から胎仔へのα-Toc移行の低下は, LDL-α-Tocレベルの減少に起因していることが示唆された。
  • 安福 英子, 木戸 詔子, 東 順一, 越島 哲夫
    1988 年 41 巻 6 号 p. 473-480
    発行日: 1988/12/10
    公開日: 2010/07/27
    ジャーナル フリー
    先にキャベツ葉について著者らが開発した新しい水可溶性成分の抽出法を13種類の野菜に適応し, 得られた水可溶性成分の中に含まれるアラビノガラクタンプロテイン (AGP) の分子量分布と化学組成分析を行い, 以下のことが明らかになった。
    1) 試料として用いたすべての野菜には分子量の異なる2種のAGP (A-IおよびA-II) が存在する。また, これらA-IおよびA-IIの溶出パターンはタイプA [茎菜類, 淡色葉菜類, 果菜類, 豆類 (莢) および根菜類], タイプB [豆類 (種子) およびフキ (茎)] およびタイプC (緑色葉菜類) の三つに分類できる。これらのデータの比較検討から葉のA-IおよびA-IIの分布状態は緑化またはそれに伴う繊維化によって影響されていることが示唆された。
    2) 各野菜から分取したA-IおよびA-IIの化学的性質を分析した結果, A-Iは分子量20~60万, 中性糖含量75~85%, タンパク質含量15~25%であり, A-IIは分子量9~13万, 中性糖含量80~90%, タンパク質含量10~20%であることがわかった。A-IおよびA-IIの糖部分はいずれもアラビノースとガラクトースで構成されるアラビノガラクタンであり, A-IおよびA-IIともにそのガラクトース/アラビノースの比は野菜の種類により大きく変動した (0.5~2.0)。また, A-IおよびA-IIはいずれもAGPに特有なヒドロキシプロリンとセリンを含み, かつグリシンおよびアラニン含量が高い点で特徴的であるが, ヒドロキシプロリン含量は野菜の種類によって大きく変動した。
  • 一色 賢司, 桃園 裕子, 衛藤 修一, 津村 周作
    1988 年 41 巻 6 号 p. 481-486
    発行日: 1988/12/10
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
    縮合リン酸塩類の摂取原因となる食品を明らかにするために, まず分析法を迅速簡易化した。すなわち均質化した試料5.00gを遠心管に秤り入れ, あらかじめ氷冷した10%トリクロロ酢酸35mlを加えて3分間振とう抽出した。必要に応じて遠心分離を行い, 上清を綿栓ろ過してろ液を50ml容メスフラスコに集めた。1試料につき2本のイオン交換樹脂カラムを用いて, リン酸塩類の定性試験と分画を行った。オルトリン酸 (OP) は, モリブデン錯体として酢酸ブチルで抽出し, 310nmの吸光度を測定して定量した。各縮合リン酸塩 (CP) 分画は, 加水分解後, 発色させ830nmの吸光度を測定して定量した。
    OPは, 全試料から検出された。各種のCPが, いも類豆類加工品, 肉類・魚介類加工品, 油脂類・乳類加工品およびその他の加工食品等から検出され, これらの食品がCPのおもな摂取原因食品であると推定された。
  • 中島 昭, 海老原 清
    1988 年 41 巻 6 号 p. 487-489
    発行日: 1988/12/10
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
    The effect of prolonged vinegar feeding on postprandial blood glucose response was examined in totally gastrectomized and untreated rats. A basal diet and a vinegar diet were used for this experiment. The vinegar diet was prepared by the addition of powdered vinegar to the basal diet at a level of 7% (about 1% as acetic acid). The animals were fed with the basal or the vinegar diet for 10 weeks, and then orally administered 250mg of glucose per 100 g body weight as 20% glucose solution. Among untreated rats, the postprandial blood glucose level was significantly lower in rats fed the vinegar diet than in those fed the basal diet. On the other hand, prolonged feeding with the vinegar diet produced no effects in the totally gastrectomized rats. These results suggest that prolonged feeding with vinegar changes the postprandial blood glucose response by delaying the gastric emptying rate.
  • 田村 幸永, 松村 伸康, 清水 俊雄
    1988 年 41 巻 6 号 p. 490-495
    発行日: 1988/12/10
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
    1) われわれは, 鉄吸収性の評価系として, 膵液と胆汁によるプレインキュベーションを利用した簡便で放射性鉄を用いない反転腸管法を確立した。
    2) 本測定法を用いて, ヘモグロピンと, ヘモグロビン酵素分解物であるヘム鉄強化アミノ酸製剤 (HIP) の鉄吸収性を評価した。鉄分として4~5倍の強化に相当するタンパク質を除去しても, HIPの鉄吸収率は, ヘモグロビンとほぼ同等の鉄吸収率を保持していた。
    3) 本測定法によるHIPの鉄吸収率は, フィチンによる阻害を受けなかった。このことはHIP中の鉄が, 他の食事成分の阻害を受けにくいことを示唆している。
  • 越智 宏倫, 渡辺 文雄, 重岡 成, 中野 長久, 北岡 正三郎
    1988 年 41 巻 6 号 p. 496-500
    発行日: 1988/12/10
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
    Euglena gracilis zはビタミンB1およびB12を生育必須因子として細胞内に取り込み蓄積するが, それ以外の自家合成可能なビタミンをも細胞内に取り込み蓄積する能力が存在するかどうかを, 培地中に各水溶性ビタミン (チアミン塩酸塩, リボフラビン, ピリドキシン塩酸塩, シアノコパラミン, アスコルピン酸ビオチン, 葉酸, パントテン酸ニコチン酸, p-アミノ安息香酸) を大量添加し検討した。E. gracilis zはチアミン, シアノコパラミン, およびニコチン酸は細胞内に取り込み蓄積したが, その他のビタミンは取り込まなかった。各ビタミンの最大含有量および蓄積量は, ビタミンB1が7.9±0.3 (mg%; 乾燥重量), ビタミンB2は3.5±0.2, ビタミンB6は7.5±0.6, ビタミンB12は1.4±0.1, ビタミンCは27.2±0.4, 葉酸は1.7±0.5, パントテン酸は12.9±0.1, ニコチン酸は41.0±0.2, ビオチンは4.6±0.3であった。これらの結果を酵母と比較するとEuglenaは酵母よりも多様なビタミンを高濃度に合成および蓄積する能力があることが明らかとなった。
  • 金 世煥, 鈴木 継美, 鈴木 久乃世煥, 朴 京玉, 森田 昌敏
    1988 年 41 巻 6 号 p. 501-507
    発行日: 1988/12/10
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
    日・韓の食品成分表を用い, 摂食頻度が多く英文表記上同一のものと考えられる51品目を選んで, それぞれの水分含量から乾燥重量をもとめ, 各栄養素含量 (乾燥重量当たり) を比較した。また上述の51品目の中から13品目をとりあげ韓国で購入し, 日本でミネラルを分析し比較した。
    1) 両国の食品成分表値中エネルギーと三栄養素 (タンパク質, 脂質, 糖質) については大きなくい違いはない。
    2) 両国の食品成分表値中3種の無機質 (Ca, P, Fe) については上述の三栄養素に比べばらつきが大きいが, Feの場合もっとも大きなくい違いを示す。
    3) Feの場合韓国の成分表値に比べ実測値が低いのが測定値13種中10種も認められた。
    4) NaとKにおいては日本の成分表値との間に大きなくい違いはない。
    以上の結果より, 今回の両国の食品成分表の値および実測値との比較でFeの値が大きな差を示し, その原因として, 1) 韓国の食品のFe含量が高い, 2) 分析上の問題で高く評価されているの二つのいずれもが関与している可能性があることが判明した。
  • 山内 清, 門田 利作, 村田 寿, 大橋 登美男, 芳賀 聖一, 中原 玲子
    1988 年 41 巻 6 号 p. 508-511
    発行日: 1988/12/10
    公開日: 2010/03/01
    ジャーナル フリー
    市販肉製品 (ロースハム, LRH; ベーコン, BCN; プレスハム, PRH; チョップドハム, CPH; フランクフルトソーセージ, FFS; チルドハンバーグステーキ, CHS) の脂質性状を, 脂質, 脂肪酸, コレステロールおよびα-トコフェロールの含量ならびに2-チオバルビツール酸 (TBA) 値を通して調べた。
    肉製品の脂質含量は年々減少傾向にあり, とくにLRH, BCNおよびPRHが顕著であった。各肉製品の脂質含量は, 飽和脂肪酸およびモノ不飽和脂肪酸の含量と有意な正の相関を示したが, コレステロール含量とは有意な相関が存在しなかった。しかしながら, 高脂質含量のBCN, FFSおよびCHSでは, コレステロール含量が高かった。高度不飽和脂肪酸 (PUFA) 量は使用した原料肉に依存し, PRH, CHS, CHPおよびFFSの脂質ではPUFAの占める割合が高かった。TBA値の結果は, CHSが最も高く, LRHが最も低かった。TBA値とα-トコフェロール含量の間に有意な相関は認められなかったが, CHSの場合, TBA値はPUFAg当たりのα-トコフェロール量と負の相関を示した。
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