バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
47 巻, 2 号
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研究
  • 村澤 智啓, 小関 道彦
    2023 年 47 巻 2 号 p. 123-130
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/09/08
    ジャーナル フリー
    Leg stiffness は,ランニング動作を spring-mass モデルで記述した際のバネ定数に相当し,leg stiffness の増大は有効な トレーニング戦略であることが示唆されている.前足部接地走法は,立脚期の足圧中心 (CoP) の移動を考慮しない計測方法 では大きな leg stiffness に関連づけられているものの,より厳密な計測方法での検証が必要である.本研究では,よく鍛えら れた 8 名の前足部接地のランナーと 9 名の後足部接地のランナーを対象に,ランニング中の身体重心位置や CoP 位置の実測 に基づく方法により求めた leg stiffness (K’leg) と,CoP の移動を考慮しない leg stiffness (K’leg) の差 ( Δleg stiffness) についての 群間の差を,対応の無い t 検定により検討した.その結果,Δleg stiffness は後足部接地のランナーの方が有意に大きく ( p < 0.05) , leg stiffness は,CoP の移動を考慮しない場合,後足部接地のランナーではより小さく計測されることを示した.またK’leg に ついて,よく鍛えられたランナー 17 名と,14 名の非鍛錬者を比較した結果,よく鍛えられたランナー群で有意に大きく ( p < 0.05) ,leg stiffness は足部接地方法の影響を除いても依然としてランニングパフォーマンスに関連した.
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