バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
36 巻 , 2 号
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解説
  • 岩見 雅人
    2012 年 36 巻 2 号 p. 65
    発行日: 2012年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
  • 小宮山 伴与志
    2012 年 36 巻 2 号 p. 66-72
    発行日: 2012年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    ヒトにおける四肢によるリズミックな運動は多種多様であるが,最も基本的であり,生活を支える重要な基盤となる移動行動は歩行運動であろう.歩行運動は,大脳からの運動指令を受けて大脳基底核,小脳,脳幹,脊髄など様々な運動中枢が協調的に働くことにより実行される.特に,四足歩行動物では,上位運動中枢と末梢感覚入力なしに四肢の屈筋- 伸筋の活動交代を再現可能な中枢パターン発振器(central pattern generator, CPG) が存在することが確かめられている.また,CPG は,屈筋- 伸筋感のリズミックな活動交代を再現するだけではなく,歩行運動の円滑な遂行に必要な様々な反射の利得調整を行っている.ヒトにおけるCPG の存在とその機能的意義を証明することは実験的に困難であるが,現在まで様々な間接的な証拠が提出されている.本稿では,歩行運動,リハビリテーション,四肢の協調運動の基盤としてのCPG の神経機構ついて概観する.
  • 佐々木 玲子
    2012 年 36 巻 2 号 p. 73-78
    発行日: 2012年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    我々は自身や他者の動きに伴って何らかの時間,空間的なリズムを感じ取ることができる.発達的にみると,自発的に内 在するリズムやテンポの発現は乳児の段階でも見られ,それが発話やのちの身体運動とも深くかかわっていることが推察される.また成長に伴い,外界からのリズムを読み取り自身の動きを適切に調節していくことも可能となり特に自己の抑制的な調節にその発達をみることができる.神経系機能の発達が著しい乳幼児から児童期にかけては,様々な動きを獲得しさらにそのスキルを高めていく可能性を持っている.動きの発達には,知覚,認知などの機能および環境が相乗的に作用し,そこに時間調整的要素をもつリズムは非常に関わりの深いものとなっている.
  • 藤井 進也
    2012 年 36 巻 2 号 p. 79-85
    発行日: 2012年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    音楽家は,日々弛まぬ練習を積み重ね,初心者にとっては大変困難なリズム運動の生成と同期を実現することができる.これら音楽家の身体運動には,巧みなリズム運動の神経制御メカニズムや,学習に伴う中枢神経系の適応的変化の仕組みを解くための鍵が多く潜んでいる.本稿では,世界最速ドラマーをはじめとした音楽家の運動制御研究について紹介し,高度なリズム運動の生成と同期を実現する音楽家の身体運動制御戦略について解説する.
  • 水村(久埜) 真由美
    2012 年 36 巻 2 号 p. 86-91
    発行日: 2012年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    踊るという行為は,音楽のリズム,メロディ,ハーモニーと常に共にある.しかしながら,多くの先行研究は,「踊ること」と「音楽と共に動くこと」を個別に検証してきた.これは,舞踊および音楽の両面から考えても不自然なアプローチともいえるが,それだけ踊りと音楽の関係が複雑かつ多様であることを意味しているとも考えられる.本稿では,我々が行ったいくつかの実験調査から,舞踊動作そのもの,あるいは舞踊動作を長年続けることに,音楽,特にリズムが及ぼす影響を,発育発達および動作の習熟との関連から検討し,舞踊と音楽およびリズムの関連性について考える.
  • 藤波 努, 松村 耕平
    2012 年 36 巻 2 号 p. 92-96
    発行日: 2012年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    陶芸や楽器演奏などの伝統技能では長年の訓練によって巧みな動きを獲得することが求められる.熟達するにしたがっ て身体各部位の動きが相互に協調するようになり,ある時間的秩序が動きの中に見いだされるようになる.そのような秩序を体の動きのリズムと捉える.繰り返しリズムは基本のテンポとそこからの位相差から成るが,熟練するにつれて動きの中に位相差が確立されると考えられる.本稿では陶芸の菊練りとサンバ演奏を題材として,熟練者の動きの特徴を説明するとともに,その由来を考察する.
  • ―リズム運動とその同調を内側から支援すること―
    三宅 美博
    2012 年 36 巻 2 号 p. 97-103
    発行日: 2012年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    共創システムとは人間のコミュニケーションをその内側から捉えるシステムである.本稿では,主観的時間としての「間( ま)」に注目し,その生成とインターパーソナルな共有の仕組みについて紹介する.具体的には,協調タッピング課題を用いたリズム運動の相互引き込みのモデル化を踏まえ,人間と人工物のインタラクション,特に歩行リズムのリハビリテーション支援への有効性を示す.これはリズム運動とその同調を人間の内側から支援する新しいシステム論に向けての第一歩である.
研究
  • ―動作の工夫と補助器具使用の有効性―
    森永 雄, 勝平 純司, 丸山 仁司
    2012 年 36 巻 2 号 p. 104-110
    発行日: 2012年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,片膝立ちや後方からの移乗介助動作時の腰部負担に与える影響について,また各姿位におけるトランスファーボード(以下TB)の腰部負担軽減効果を三次元動作解析装置を用いて明らかにすることである.対象は健常成人男性10 名とし,内1 名は被介助者とした.計測条件として移乗補助器具を使用しない立位移乗をコントロール課題とし,片膝立ち位からの移乗,後方からの移乗,TB を使用し片膝立ち位からの移乗,TB を使用し後方からの移乗,以上5 つの動作とした.結果として補助器具を使用しない移乗と比較してその他の条件は椎間板圧縮力が減少した.なかでも,TB を使用した後方からの移乗の椎間板圧縮力が最小となった.以上より,工夫された移乗介助動作は腰部負担軽減に有効であり,中でも最も有効なのはTB を使用した後方からの移乗であることが示唆された.
報告
  • ―床反力特性値による検討―
    大坂 裕, 新小田 幸一, 渡邉 進, 藤田 大介, 石田 弘, 小原 謙一, 吉村 洋輔, 伊藤 智崇
    2012 年 36 巻 2 号 p. 111-114
    発行日: 2012年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    [Purpose] The purpose of this study was to identify the most appropriate location of an accelerometer used for gait analysis. [Subjects] Fifteen healthy male volunteers participated in this study. [Methods] The trunk acceleration and ground reaction force (GRF) during normal walking were measured using an accelerometer attached at the level of the tenth thoracic vertebrae (Th10) and the third lumbar vertebrae (L3). The estimated GRF was calculated based on trunk acceleration. The maximum peak of GRF and the minimum peak were decided as the characteristic values, and it decided on the appearance times of the characteristic values as the characteristic times. The difference of the characteristic values and the characteristic times between GRF and estimated GRF were compared between 2 locations. [Results] The differences of the characteristic values of maximum peaks in the anterior-posterior direction at L3 were significantly smaller than that at Th10. The differences of the characteristic times of maximum peaks appearance in the vertical direction at L3 were significantly smaller than that at Th10. [Conclusion] The pattern similar to GRF is obtained by the accelerometer attached at the L3.
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