バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
39 巻, 3 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
解説
  • 髙野倉 雅人
    原稿種別: 解説
    2015 年39 巻3 号 p. 120
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
  • 山下 進, 田中 繁
    原稿種別: 解説
    2015 年39 巻3 号 p. 121-126
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    高齢者人口の増加にともない,福祉機器の需要も年々増加の傾向にある.その中でも,歩行を補助するシルバーカーや歩行車は,足腰の弱ったお年寄りが安全に散歩や買い物をするために必要不可欠な福祉用具となっている.しかしながら,使用者に適した福祉用具の選択をしなかったり,その取扱いを誤ったりすることによって,重大な事故につながることもある.本稿では,快適で安心な外出を実現できるシルバーカーと歩行車の歩行支援機能について,具体例を示しながら詳しく説明する.また安全性については,実際に発生した事故事例を挙げ,その原因と安全対策について解説する.
  • 高野倉 雅人
    原稿種別: 解説
    2015 年39 巻3 号 p. 127-133
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    自立歩行の可能な高齢者が利用するシルバーカーの使いやすさや安全性は,ユーザが歩行中にハンドグリップを押す力や,ハンドグリップ高やホイールベース長,さらに路面の傾斜角や摩擦係数などの環境に依存している.高齢化の進む現在の社会において,高齢者の自立歩行を支援して,生活の質を高めるシルバーカーのような補助具の重要性がますます高まると考えられるが,その使いやすさや安全性をバイオメカニズムの視点から考察した研究は少ない.本稿では,シルバーカーに作用する力の分析,シルバーカーとユーザとのインタラクション,環境とヒューマンファクタを考慮した最短ホイールベース長に焦点をあてて,安全で快適な外出を実現するためのシルバーカーのバイオメカニズムについて解説する.
  • 新田 収
    2015 年39 巻3 号 p. 135-141
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    現在,運動機能が低下し,起立及び歩行に困難を感じる高齢者を対象とした,起立・歩行支援装置の開発を手掛けている.起立・歩行支援装置は,高齢者の日常生活をシームレスに支援し,日常生活自立度を高めることを目的としている.現在試作段階にある装置は,使用者の姿勢を判断するセンサーと駆動機能を有しており,使用者の残存機能を最大限に利用した形で,起立及び歩行を支援するシステムになっている.システムは,高齢者の起立,及び歩行動作分析データを基に,駆動を制御している.本論では,高齢者の起立動作,起立の可否に影響する要因,パーキンソン患者における起立動作,起立支援装置の開発,インテリジェントシルバーカーによる起立支援,インテリジェントシルバーカーによる歩行支援の項目に分け解説する.
  • 平田 泰久
    2015 年39 巻3 号 p. 143-149
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    本稿では,パッシブロボティクスと呼ばれる概念に基づいて開発された歩行支援システムを紹介する.パッシブロボティ クスとは,ロボットを力に対して受動的な機械要素によって構築し,その機械要素のパラメータを適切に制御することで,結果的にロボットの運動を制御する概念である.この概念に基づいて開発された歩行支援システムは,人間の力に対して受動的な運動が生成されるため高い安全性を確保することができる.本稿では特に受動的機械要素としてサーボブレーキを用いた歩行支援システムを紹介し,ブレーキ制御手法の簡単な解説を行うとともに,ブレーキ制御技術を用いたシステムの今後の発展性に関して述べる.
  • 新井 文武
    2015 年39 巻3 号 p. 151-154
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    シルバーカーや歩行車に代表される歩行支援用具の製品開発プロセスについて,福祉用具総合メーカーの立場から最近のトレンドを含めて解説する.シルバーカーは歩行時のバランスを保持することで自立歩行での行動範囲を広げることを目指した製品であるため,利用者の目的をサポートする手段が多くあり,製品デザインの種類も豊富である.一方,歩行器(歩行車)は足腰の負担軽減が主な利用目的であるため,一般に製品デザインの種類は多くなく,利用者が体重を預けながら歩行ができる構造が必要となる.シルバーカーや歩行器(歩行車)の新製品を開発する際には,市場調査・ユーザ調査から量産までの8 ステップがあるが,特に重要なのが第3 ステップのニーズの最適化調査である.最近は利用者のニーズが具体化かつ多様化しているため,ニーズの最適化調査などで利用者のニーズを的確に把握することが必要になっている.最後に,新しい駐車ロック機能を組み込んだ軽量スリムな歩行車の新製品開発の事例を紹介する.
  • 黒川 秀一
    2015 年39 巻3 号 p. 155-161
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    製品安全協会では,SG 基準を作成しており,SG 基準に基づく製品の検査を行い,検査に合格した製品にSG マークを 表示している.現在,SG マーク対象製品は福祉用具製品で9 品目(棒状つえ,シルバーカー,歩行車,手動車いす,電動介護用ベッド,入浴用いす,ポータブルトイレ,簡易腰掛け便座,電動立ち上がり補助いす)ある.福祉用具のSG 基準の中で,歩行支援用具としては,棒状つえ,シルバーカー,歩行車の3 つの基準がある.今回,この3 品目について,基準の作り方,数値の根拠などをまとめ,今後の歩行支援用具の安全性を図る研究開発に資することを狙うものである.
研究
  • 八島 建樹, 高木 敏行, 出江 紳一, 小助川 博之, 森 仁, 阿部 利彦
    2015 年39 巻3 号 p. 163-168
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
    脳卒中や事故のために,大脳皮質運動野に機能障害が起きると,運動野の神経細胞が支配している部位の四肢に麻 痺を生じる.著者らは四肢麻痺患者のリハビリテーション方法としてパルス磁場を利用した脳と末梢神経の同期刺激Paired Associative Stimulation(PAS)の研究を行っている.末梢神経に効果的に刺激を与えるために,充放電電圧ではなく,パルス磁場のサイクル数をコントロールできる装置を開発した.本装置の特長として,TMS ほどの大きな充放電電圧が必要ないこと,TMS と比較して小さく軽いこと,刺激強度をパルス磁場のサイクル数で1 から8 サイクルの8 段階で変更できることが挙げられる.
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