バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
30 巻 , 2 号
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解説
  • 大田 哲生
    2006 年 30 巻 2 号 p. 54
    発行日: 2006年
    公開日: 2008/01/18
    ジャーナル フリー
  • 齋藤 佐智子
    2006 年 30 巻 2 号 p. 55-58
    発行日: 2006年
    公開日: 2008/01/18
    ジャーナル フリー
    アートセラピーは治療的な自己表現の一環として,心理臨床現場や,保育・教育現場,または地域などさまざまな環境や状況下で行われている.現代社会は,幼児・児童虐待,いじめ,引きこもり,家庭不和,離婚,社会不適応,リストラ,高齢化など,多くの問題を内包しており,言語的な関わりのほかにも諸アートを媒介とした療法を十分な理解のもと,適切に提供・利用する必要性がある.
    本稿では,筆者の臨床現場での経験をもとに,日本社会における課題のひとつである高齢者ケアに着目し,今日行われている高齢者アートセラピーと,アートセラピーの新しい可能性として考えられるコンピュータ利用について論じる.
  • 田崎 史江
    2006 年 30 巻 2 号 p. 59-65
    発行日: 2006年
    公開日: 2008/01/18
    ジャーナル フリー
    私たちは植物のある環境に身を置くことで癒されたり喜びを感じる.都市の中の緑のオアシスである公園やオフィスや病院の中インテリアプランツが,ストレスにさらされている人間を癒すことは科学的に証明されてきている.また,植物の生長に積極的な活動で関わることで心身ともに健康な状態を維持することもできる.長年農業にたずさわっている高齢者や定年後に農業をはじめる高齢者が健康的な生活を楽しんでいる様子がよく見られる.人間は植物の恩恵を受け,生命を維持していることを経験的に知っているのである.
    園芸療法は植物を育て,使う活動を通して心身機能を良い状態に導いていく手法で,昔から作業療法の作業種目の1つとして用いられてきた.園芸活動は体を動かす健康的運動であるだけでなく,人の五感を刺激し,これにより楽しさや喜び,驚きを感じ,それは心を良い状態に保ち続けることになる.さらに,グループで作業することは会話を楽しみ,帰属感も責任感も養い,社会性を保つことにもつながっていく.
    高齢社会の現在,介護予防,認知症予防の方向からも園芸療法が取り組まれてきている.
  • 鍛冶 美幸
    2006 年 30 巻 2 号 p. 66-70
    発行日: 2006年
    公開日: 2008/01/18
    ジャーナル フリー
    宗教儀式や祭事における巫女の舞,集落での集団の踊りなど,“踊り”は古来より人々の生活のなかにあり,人々の心をつなげ,神と通じる重要な活動であった.近代に入り身体と精神を分析的に区別してとらえる視点が広く定着し,精神生活と“踊り”は徐々に切り離されていく傾向があったが,昨今あらためて身体と精神の不可分性を唱え両者の統合を重視する視点が注目されている.本稿で紹介するダンス/ムーブメント・セラピーは,ダンスや動作を用いて統合体としての心身の機能回復・向上を目指す心理療法である.身体活動を通じた直接的な自己表現や心理的体験,人とのふれあいによってぬくもりを体感する機会が乏しくなっている現代において,“踊り”によってもたらされる交流と,芸術的で象徴的な表現/体験の機会の獲得は再び重要な心理社会的役割を担う可能性をもつのであると考えられる.
  • 岡部 多加志, 小林 俊恵
    2006 年 30 巻 2 号 p. 71-76
    発行日: 2006年
    公開日: 2008/01/18
    ジャーナル フリー
    当院におけるアルツハイマー型認知症例に対する音楽療法について紹介した.
    軽度の認知症を伴ったアルツハイマー型認知症の患者10名(平均年令73.1歳)を対象として,小グループによる活動的音楽療法を1回60分,週2回のペースで6ヶ月間施行した.音楽療法終了後,異なった複数の評価方法を用いて効果の判定をした.音楽療法士による評価および高次大脳機能検査では,それぞれ半数以上の症例に改善効果を認め,お互いの判定結果には有意の相関性がみられた.ヘッドホーンを介しての音楽刺激によるデジタル脳波記録では,症例個々の好みの音楽に対するα反応性が良く,同時に好きな音楽を聴くことによりαリズムの速波化が認められた.
  • 小林 俊恵, 岡部 多加志
    2006 年 30 巻 2 号 p. 77-84
    発行日: 2006年
    公開日: 2008/01/18
    ジャーナル フリー
    昨今,福祉や医療の現場に,治療あるいはリハビリテーションといった様々な目的で音楽療法が導入されている.それは音楽そのものの持つ特性が,人間を身体的・精神的・社会的に健康な方向へと導き整える働きを持っているからである.当院では進行性の神経難病であるパーキンソン患者に音楽療法を実施しその効果を科学的に証明する事ができたのでここに報告する.なお,このプロジェクトは患者の人的環境すべてがチームとなって生涯継続するものである.
研究
  • 小林 吉之, 嶺也 守寛, 藤本 浩志
    2006 年 30 巻 2 号 p. 85-92
    発行日: 2006年
    公開日: 2008/01/18
    ジャーナル フリー
    水平ではない障害物が跨ぎ越え動作に与える影響を評価するため,若年成人被験者に高さの異なる水平な障害物と角度の異なる前額面上で傾いた障害物を跨いで越えさせ,その際の歩容を3次元動態計測装置VICON-512を用いて計測した.計測したデータより外側及び内側MP関節に貼付したマーカから障害物までの距離をそれぞれ外側つま先クリアランス,内側つま先クリアランスと定義し,水平な障害物及び前額面上で傾いた障害物間で比較を行った.その結果,高さの異なる水平な障害物間では外側内側共につま先クリアランスに有意な差が認められなかった.一方前額面上で傾いた障害物を跨いで越えた際には外側つま先クリアランスが有意に減少した.これらのことからヒトが前額面上で傾いた障害物を跨いで越える際には,水平な障害物を跨いで越えるときほど余裕を持ってつま先を持ち上げておらず,障害物につまずく可能性が増加していることが示唆された.
連載
  • 江原 義弘
    2006 年 30 巻 2 号 p. 93-97
    発行日: 2006年
    公開日: 2008/01/18
    ジャーナル フリー
    段階的にやさしく解釈しやすいデータから提示して解釈のセンスを磨く.そのため被験者は中肉中背の健常者とする.動作は左右対称な全身運動で,主な動きが矢状面であるものを選択する.まずはスクワット動作,順次,椅子からの立ち上がり,歩き始め,階段昇りなどに進むのが良い.動作はメリハリをつけて行い,前後に直立静止の姿勢の期間を含めると良い.計測は左右同時計測を行う.計算された結果は,スティックピクチャも含め全てをグラフ化して提示する.解釈する際の一般的な手順は,1)まず全身の動きを観察する,2)次に重心に着目する,3)床反力をみる,4)関節モーメントをみる,5)関節モーメントのパワーを確認する.異なる動作に共通の力学現象が横たわっていることに気づくよう誘導する.
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