運輸政策研究
Online ISSN : 2433-7366
Print ISSN : 1344-3348
16 巻 , 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
学術研究論文
  • 藤﨑 耕一
    2013 年 16 巻 1 号 p. 004-016
    発行日: 2013/04/22
    公開日: 2019/03/29
    ジャーナル フリー

    近年のガソリン価格の高騰を背景にした関心の高まりを背景に,ガソリン価格の変動がマイカー及び公共交通の利用並びにマイカーの保有を中心とする交通行動に与える影響について,所得による影響も考慮した上で,地方別の長期時系列データを用いて包括的な実証分析を行い,需要予測手法の検討その他関連研究に共通して活用できるよう基礎的な方法と資料を整理して提供する.ガソリン価格が上昇すれば,マイカー利用が減少し,公共交通利用が増加し,マイカーの保有と保有車種に影響するなどの関係を確認し,世界の低炭素交通体系向きの燃料価格政策等についての含意を得る.その際,途上国にも参考となる我が国交通統計の限界と活用方法を提示する.

  • 和田 新, 稲村 肇, 大口 敬
    2013 年 16 巻 1 号 p. 017-030
    発行日: 2013/04/22
    公開日: 2019/03/29
    ジャーナル フリー

    本研究では東日本大震災による大型車交通流の変化を震災発生日から3 ヶ月間集計し,その特徴を把握する.加えて,変化の要因について関連統計データを加え分析する.本研究により以下のことが分かった.当初の1週間に関越道による大量の迂回交通が観測された.3週間以降3ヶ月後までの期間で,前年比で首都圏高速全体の平均交通量が20%,平均走行距離が10%増加した.大きな原因の一つが被災地の港湾の代替として東京湾を含めた京浜港が使われたことである.また,首都高速道路への影響は軽微であった.

  • 赤松 隆, 山口 裕通, 長江 剛志, 稲村 肇
    2013 年 16 巻 1 号 p. 031-041
    発行日: 2013/04/22
    公開日: 2019/03/29
    ジャーナル フリー

    東日本大震災では,石油精製・輸送施設が広域で被災し,東北・関東地方で石油不足問題が発生した.本研究では,石油製品販売実績と港湾・鉄道移入量統計を用いて,東北地域に対する発災後一ヵ月間の石油製品輸送実態を定量的に分析した.その結果,以下の事実が明らかになった:(1)発災後2週間の東北地域への石油製品移入量は,平常時需要量の約1/3に過ぎなかった,(2)2週間の供給不足により累積需要量が累積供給量を大幅に上回り,両者の差である待機需要が溜まった,(3)この待機需要(石油不足)が解消したのは発災後4週目となり,その結果,東北地域全体で約7日分(平常時の日需要量換算)の石油製品需要が消失した.

  • 桑原 雅夫, 和田 健太郎
    2013 年 16 巻 1 号 p. 042-053
    発行日: 2013/04/22
    公開日: 2019/03/29
    ジャーナル フリー

    本研究は,東日本大震災後の緊急支援物資に関する定量的な記録の収集と分析を行ったものである.震災による構造物の損壊状況や津波については詳細な調査が行われている一方で,緊急支援物資の流れに関する定量的な記録は残されていない(あるいは,散在している).本研究では,国および県が取り扱った緊急支援物資を対象として,一次集積所の搬入量・搬出量の傾向比較,主要物資の供給状況,避難者1人当りの供給量の推移を分析する.また,岩手県と宮城県の物資取扱量,一次集積所で必要となった人員などを比較することにより,県における物資供給体制について考察を行う.最後に,今後の緊急支援物資ロジスティクスの構築に向けた課題を示す.

報告論文
  • 株式会社オリエンタルコンサルタンツ東北支店
    2013 年 16 巻 1 号 p. 054-058
    発行日: 2013/04/22
    公開日: 2019/03/29
    ジャーナル フリー

    1,000年に一度と言われる未曾有の被害をもたらした東日本大震災では,震災直後から多くの主体が懸命な緊急支援物資輸送を行った.また,一般の商業物流も自身が大きな被害を受けながらも懸命な復旧活動を行い回復に努めた.しかしながら,構造物の損壊状況や津波については詳細な調査が行われている一方で,商業物流の復旧状況に関する定量的な記録は残されていない.本研究は,商業物流のうち,特に小売店舗におけるサプライチェーンの回復状況に関する定量的な記録の収集と復旧状況の事例整理を行うことを目的とする.

  • 奥村 誠, ブンポン 健人, 大窪 和明
    2013 年 16 巻 1 号 p. 059-067
    発行日: 2013/04/22
    公開日: 2019/03/29
    ジャーナル フリー

    東日本大震災では,被災地の人的資源の不足や通信手段の途絶により被災地の救援物資のニーズ情報が被災地外の物資提供者へ正しく伝わらなかった.そのため,被災地のニーズと被災地に送られる救援物資の間に不一致が生まれ,必要な物資が届かなかったことに加えて,被災自治体において不要な物資の仕分け,保管作業が必要になるという問題が発生した.本研究では避難所から出された救援物資の要望書を用い,救援物資ニーズの時間的変化を分析する.その結果を物資間の前後関係を反映する物資リストにまとめて,次回以降の震災時における物資提供者の物資発送の決定に活かすことを目的とする.

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