不耕起ダイズ栽培において前作となる冬作にオオムギをカバークロップとして栽培し, このカバークロップ体系にダイズの狭畦, 畦間の刈取除草および除草剤の帯状処理を組み合わせて抑草効果とダイズの収量を調べた。冬作オオムギは秋季に耕起した後に播種し, その跡にダイズを不耕起栽培した。試験は2002-2004年の2作期に行った。その結果, 冬作オオムギを栽培したカバークロップ体系の処理区ではいずれも顕著な抑草効果が認められ, ダイズの収量も高かった。冬作オオムギを栽培しない対照区を含む6処理区の中で最も抑草効果が高く, ダイズの収量が多かったのは冬作オオムギを栽培することに加えてダイズ播種後に土壌処理型除草剤を畦部分に帯状処理し, 生育期に畦間の刈取除草を1回行う処理区であった。また, 冬作オオムギを栽培し, ダイズを狭畦栽培した場合には, 除草剤散布や畦間の刈取除草を行わなくても十分な抑草効果が得られ, ダイズの収量も高かった。
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