雑草研究
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60 巻, 2 号
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原著論文
  • 橘 雅明, 渡邊 寛明, 伊藤 一幸
    2015 年 60 巻 2 号 p. 35-42
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/17
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    雑草に対する競争力の強い水稲品種育成に資するため,秋田県大仙市において成熟期のタイヌビエ残存量と水稲形質との関係を調査し,タイヌビエに対する水稲品種の抑制力の評価法を検討した。水稲移植直後または移植後3週を過ぎて0.5葉期のタイヌビエを混植すると水稲品種による生育抑制程度の差異がやや不明瞭であったため,品種間差異が明瞭であった水稲移植後10~17日のタイヌビエ混植が抑制力の評価には適当と考えられた。タイヌビエ残存量は混植区における生育前半の群落内相対光量子束密度との相関が強く,水稲の草高や茎数との相関は弱かった。それらの関係は水稲単植区の測定値を用いた場合でも概ね同様の傾向を示し,さらに,単植区における群落内相対光量子束密度と水稲株の草冠長径,草冠短径,草高の3形質の積との間には強い相関関係が認められた。そこで,水稲26品種・系統を供試した試験を実施したところ,水稲移植後40日頃の上記水稲3形質の積とタイヌビエ残存量との間に負の相関関係が認められた。したがって,寒冷地におけるタイヌビエに対する水稲品種の生育抑制力は,水稲単植区における移植後40日頃の水稲株の草冠長径,草冠短径,草高の積により簡易に評価できると考えられた。
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