ダイズタンパク質飼料で飼育したラットのB_<12>欠乏状態を評価する目的で,肝臓のB_<12>依存性酵素の活性を測定した.B_<12>無給与ラットの成長は遅延し,尿中MMA量の顕著な増加が見られた.ラットの脳,心臓,肝臓,脾臓,腎臓及び睾丸B_<12>量は無給与によりいずれも著明な低下が見られ,腎臓B_<12>量の低下が最も著しいことが認められた.次に肝臓のMMCoA mutase活性を測定したところ,B_<12>無給与により対照の約1/20と顕著な低下が認められた.更に肝臓Met synthase活性もB_<12>無給与により,約1/20に低下することか認められた.以上の結果からB_<12>依存性酵素の活性かもラットのB_<12>欠乏状態が明確になった.
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