茶(Camellia sinensis L. )はツバキ科の植物で, 製法的な違いから, 不発酵茶(緑茶;蒸したり炒ったりして酸化酵素を失活させてから揉む茶), 発酵茶(紅茶;熱をかけずに十分酸化させた茶, ウーロン茶や包種茶;少し酸化萎凋(しおれさせること)させてから熱をかけて酸化を止める半発酵茶, 黒茶や阿波番茶;熱処理した茶葉を微生物で発酵させた後発酵茶に分けられる. 茶葉には, カテキン類(渋み), カフェイン(苦み), 各種ビタミン(C, B, A, E), テアニン, グルタミン酸等のアミノ酸(旨み), フラボノイド, 微量金属類, 食物繊維, サポニンなどが含有されている. その中でも, 数多くの生理機能性が報告されているのがポリフェノール類のカテキンである. 緑茶に含まれているカテキン類は10〜25%で, その主要なものは, カテキン類の約半量を占めるエピガロカテキンガレート(EGCG), その他エピガロカテキン(EGC), エピカテキンガレート(ECG), エピカテキン(EC)である.
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