Drug Delivery System
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20 巻, 2 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
  • 組織再生誘導治療の実際 —特集によせて—
    田畑 泰彦
    2005 年 20 巻 2 号 p. 83
    発行日: 2005/03/10
    公開日: 2008/12/09
    ジャーナル フリー
  • 清水 慶彦
    2005 年 20 巻 2 号 p. 85
    発行日: 2005/03/10
    公開日: 2008/12/09
    ジャーナル フリー
  • 心臓血管外科領域における組織再生誘導治療
    中島 博之, 米田 正始
    2005 年 20 巻 2 号 p. 88-95
    発行日: 2005/03/10
    公開日: 2008/12/09
    ジャーナル フリー
    ゼラチンやコラーゲンなどの生体吸収性材料を用いた各種増殖因子の徐放により, DDSのコンセプトから局所に持続的に作用させることが可能となった. 筆者らは, 粒子状やシート状のゼラチンからbFGF(basic fibroblast growth factor: 塩基性線維芽細胞増殖因子)を徐放化し, 虚血肢や虚血心に血管を再生誘導した. 特に虚血心に対しては有茎大網と併用することにより, 血流豊富な血行再建が可能となった(bioCABG). また, bFGFの徐放を心臓への細胞移植と組み合わせることにより, より効率的に筋組織を再生することが出来た. Tissue engineeringの手法により体外で細胞を培養して心筋組織を再生する試みもある. こうした心·血管系の再生治療は, その一部がすでに臨床応用がはじまっており, 効果と安全性が慎重に評価されている.
  • 内耳の再生医療
    伊藤 壽一
    2005 年 20 巻 2 号 p. 96-104
    発行日: 2005/03/10
    公開日: 2008/12/09
    ジャーナル フリー
    内耳の有毛細胞の障害が高度難聴や高度平衡機能障害を引き起こす. 従来, 哺乳類の内耳有毛細胞は, 一度障害を受けると回復は困難であると考えられてきた. 各種幹細胞を内耳に移植することにより, 内耳有毛細胞を再生させることに成功した. さらに, DDSの技術を用い, 内耳へ神経栄養因子などを投与することも可能になった. これらの方法を組み合わせることにより, 障害を受けた内耳を再生させることは可能であると思われる.
  • 遺伝子—細胞ハイブリッド治療
    永谷 憲歳
    2005 年 20 巻 2 号 p. 105-109
    発行日: 2005/03/10
    公開日: 2008/12/09
    ジャーナル フリー
    近年, 遺伝子治療や細胞移植による血管再生療法が行われるようになってきたが, 効果が不充分な症例が少なからず存在する. 筆者らは, 血管再生に必要な血管内皮前駆細胞(EPCs)の機能強化のために, 非ウイルスベクターであるゼラチンを用いて新たな遺伝子導入法を開発しEPCsへの遺伝子導入を試みた。強力な血管拡張ペプチドであるアドレノメデュリン遺伝子をEPCsへ導入し, 肺高血圧ラットに経静脈的投与したところ, 肺血管抵抗が軽減し生命予後が改善した. また, 多分化能を有する間葉系幹細胞(MSCs)は血管のみでなく心筋の再生にも働く. 近年, アポトーシス抑制効果のあるAkt遺伝子を導入し心筋内へ移植すると, 心筋再生効果が増大することが報告された. こうして遺伝子治療と細胞移植を組み合わせた遺伝子—細胞ハイブリッド治療法は, 難治性循環器疾患に対する新たな治療法として期待される.
  • 線維性慢性疾患に対する組織再生誘導治療
    山本 雅哉, 田畑 泰彦
    2005 年 20 巻 2 号 p. 110-117
    発行日: 2005/03/10
    公開日: 2008/12/09
    ジャーナル フリー
    現在, 生体組織の再生誘導能を介した治療(外科的再生医療)が試みられている. 一方, 内科的な難治性慢性疾患の一つである線維性疾患における細胞, 生体シグナル, および組織再生修復に関する基礎生物医学が進歩している. そこで, これらの分子メカニズムに基づいた生体組織の再生誘導能を利用した, 線維性慢性疾患の内科的再生誘導治療(再生医療)が可能となっている. たとえば, 線維性組織をドラッグデリバリーシステムを利用して, 効率よく消化分解させる. 消化分解された部位は, その周辺の健康な組織の再生誘導能力により再生修復される. 本稿では, 線維性慢性疾患に対する内科的再生医療のアイデアを具体例を示しながら説明する.
  • 動脈瘤の再生誘導カテーテル治療
    宮本 享, 川上 理, 波多野 武人, 山田 圭介, 田畑 泰彦
    2005 年 20 巻 2 号 p. 118-127
    発行日: 2005/03/10
    公開日: 2008/12/09
    ジャーナル フリー
    現在, 脳動脈瘤治療に用いられている白金製コイルは瘤内に物理的に充填するものであるが, 瘤の頸部を完全に閉塞できないことや, 時間経過によりコイルの間に隙間が出来ることによる瘤の再形成(coil compaction)という問題があり, 臨床上解決しなければならない問題がある. そこで, 動脈瘤内部を細胞, 組織成分などの基質化により塞栓することが出来れば理想的な治療と考え, 現在までに動脈瘤内の線維器質化を促進させる実験を行ってきた. 筆者らは, 動脈瘤内でbasic fibroblast growth factor(bFGF)を徐放し, 瘤内血栓を器質化し動脈瘤の治癒を促進する塞栓物質の研究開発を行っている. さらに, 自家組織由来線維芽細胞を播種したコイルを利用した動脈瘤の治癒を促進させる研究も行っている. ここでは, これらの実験を紹介するとともに脳動脈瘤に対する血管内治療の現状·問題点および今後の展望について述べる.
  • 獣医科領域における組織再生誘導治療
    岸上 義弘
    2005 年 20 巻 2 号 p. 128-137
    発行日: 2005/03/10
    公開日: 2008/12/09
    ジャーナル フリー
    イヌとネコの獣医学領域において組織工学が発展している. この領域の臨床症例での気管, 神経, 脊髄, 骨, 皮膚の再生が実施されている.
  • 小川 法子, 森下 真莉子, 高山 幸三
    2005 年 20 巻 2 号 p. 138-144
    発行日: 2005/03/10
    公開日: 2008/12/09
    ジャーナル フリー
    現在, 花粉症治療を目的とした持続性および使用性にすぐれた鼻腔用製剤の開発が望まれている. そこで, ステロイド性抗炎症薬フルニソリドを主薬とした鼻腔用軟膏の開発を試み, 本研究では特にその薬理効果について検討した. ラットの両鼻腔に水性ゲル軟膏および白色ワセリン軟膏を投与し, 2時間および24時間後に鼻腔内灌流を行い, ヒスタミンによる鼻粘膜血管透過性亢進反応を評価した. その結果, 製剤を投与しないコントロール群では鼻粘膜血管透過性亢進反応がみられ, 水性ゲルおよび白色ワセリン軟膏は, いずれも投与2時間後に薬理効果を示すことが明らかとなった. さらに, 水性ゲル軟膏では投与24時間後においても明らかな効果がみられた. 鼻腔用軟膏の粘度を測定した結果, 水性ゲル軟膏は白色ワセリン軟膏にくらべて粘度が低く, 展延性にすぐれることが明らかとなった. したがって, 薬理効果は軟膏の鼻粘膜への塗布効率のよさと密接に関連するものと推察された.
  • 金子 哲男, 橋本 敦, 林 哲男, 楳原 典光, 手塚 雅勝
    2005 年 20 巻 2 号 p. 145-156
    発行日: 2005/03/10
    公開日: 2008/12/09
    ジャーナル フリー
    SG-01は新規に開発された創傷被覆剤である. 今般, SG-01の安全性を評価するために皮膚一次刺激性試験, 累積皮膚刺激性試験, 皮内反応試験, 皮膚感作性試験, 発熱性物質試験を行った. ウサギ背部の健常皮膚·損傷皮膚にSG-01を4時間貼付し, 皮膚一次刺激性を検討した結果, 健常皮膚, 損傷皮膚ともに反応はまったく認められず, 刺激性はみられなかった. つぎに, ウサギ背部皮膚にSG-01を1日1回6時間, 14日間反復貼付し, 累積刺激性を検討した結果, 皮膚反応はまったく認められず, 刺激性はみられなかった. SG-01を生理食塩液またはごま油で37℃, 72時間抽出した試験液をウサギに皮内投与し, 皮内反応を検討した結果, いずれの抽出液も陰性であった. モルモットを用いてadjuvant and patch法により皮膚感作性試験を行った結果, SG-01群は溶媒対照群(注射用水)と同様に皮膚反応はまったく認められず, 陰性であった. SG-01を生理食塩液で37℃, 72時間抽出した試験液をウサギの耳静脈内に投与し, 発熱性物質の存在の有無を検討した結果, 陰性であった. 以上の結果からSG-01の安全性は担保された.
  • 2005 年 20 巻 2 号 p. 169
    発行日: 2005年
    公開日: 2008/12/09
    ジャーナル フリー
    本誌2005年(Vo.2ONo.1)の特集 “耐性克服とDDS”中の松村保広著“抗がん剤開発とDDS“(p31,右段・上から5行)で,以下のごとく加筆修正いたします. (誤)単純には比較できない. (正)単純には比較できない. また,MCF-7は,抗体の認識する抗原が陰性のがん細胞である.
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