要旨:症例は60 歳女性,下肢閉塞性動脈硬化症,関節リウマチでステロイド長期内服,透析,耐性結核症加療中。1 週間前から左鼠径部腫脹自覚。疼痛,発熱とともに腫脹増悪し,受診。CRP 17.5,CT で左大腿深動脈仮性瘤7.5 cm を認めた。感染性大腿深動脈瘤と診断し同日局麻下大腿深動脈瘤切除,ドレナージ施行。血液培養から
Helicobacter cinaedi が検出された。カルバペネム系抗生剤を投与後,Sulbactam/Ampicillin(S/A)に縮小し,術後30 日目に軽快退院となった。4 カ月現在感染再燃兆候はない。
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