包括的高度慢性下肢虚血(CLTI: chronic limb-threatening ischemia)の治療には全人的な管理が必要で,多職種による集学的治療が鍵となる。看護師の診療補助業務が拡大適用され特定行為として一部の医行為実施が認可された。担当医師との情報共有がより重要となる中,在宅ケアへシームレスに移行する方策には看護の視点からメディカルスタッフを含めた他職種者とともに検討することが必要である。治療とケアの融合を課題とした実践内容を報告する。
腸管虚血や出血を伴わない孤立性上腸間膜動脈解離の保存的治療後の二次治療の適応として,腹痛の持続や増悪,腸管虚血,瘤径拡大・破裂,解離進行があるが,確立されてはいない。われわれは,その適応を腸管虚血や瘤径の拡大・破裂としている。今回,一次治療として保存的療法を行った症候性孤立性上腸間膜動脈解離26例の短期・長期予後について検討したところ,二次治療施行例はなく予後は良好であった。