遺伝性(家族性)胸部大動脈瘤・解離症は,多系統障害を伴うマルファン症候群やロイス・ディーツ症候群,血管型エーラスダンロス症候群と,多系統障害を伴わない非症候群性・家族性胸部大動脈瘤・解離症に大別される。遺伝子解析技術の進歩により,大動脈瘤との関連性が高い遺伝子が次々と報告されており,マウスゲノム編集技術による新たな疾患モデルマウスが作成され,遺伝性大動脈瘤の分子メカニズムは徐々に解明されつつある。
包括的高度慢性下肢虚血症例において,複数指標による栄養免疫評価ツールであるControlling Nutritional Status (CONUT) Scoreと鼠径靭帯以下の外科的バイパス手術成績の関連を検討した。各cutoff値による比較にて,CONUT Score高値群は低値群より生存率,救肢率が有意に低かった。CONUT Scoreは包括的高度慢性下肢虚血治療の予後予測に有用な可能性がある。