日本臨床外科医学会雑誌
Online ISSN : 2189-2075
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41 巻, 2 号
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  • 1980 年 41 巻 2 号 p. 169-179
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
  • 1980 年 41 巻 2 号 p. 179-195
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
  • 1980 年 41 巻 2 号 p. 196-208
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
  • 1980 年 41 巻 2 号 p. 209-216
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
  • 1980 年 41 巻 2 号 p. 217-227
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
  • 1980 年 41 巻 2 号 p. 228-237
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
  • 三輪 恕昭, 山崎 泰宏, 黒瀬 康平, 小野 二三雄, 折田 薫三
    1980 年 41 巻 2 号 p. 238-244
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    乳癌例の細胞性免疫能を非特異的細胞性免疫反応である末梢血リンパ球のPHAに対する幼若化率, T-cell百分率, PPD皮膚反応でみ,併せて, levamisole, BCG-CWSを用いる免疫療法の効果をみた.
    乳癌例術前の幼若化率はStage I, IIではさほど低下していなかったが, Stage III, IVでは低下していた.治癒切除後再発例をみると,局所再発例ではStage I, IIと類似して低下がなかったが,遠隔再発例では最も著しく低下していた. T-cell百分率, PPD皮膚反応も同様な傾向を示した.術後1~2カ月後の幼若化率は術前値よりわずかに上昇した. Levamisoleの乳癌例への効果は術後1~2カ月までは明確でなかった.頚部,両肺門部に再発した乳癌例にlevamisol投与に加えて頚部腫瘤内にBCG-CWSを頻回に注射し,頚部腫瘤の消失とともに両肺門部の腫瘤の消失をみた.
  • 早乙女 勇
    1980 年 41 巻 2 号 p. 245-257
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    最近の外科的栄養法の進歩により術後の栄養法も種々の方法が用いられているが,その適応となると,基準となる各種栄養法の効果の比較がなされていないため,不明の面が多い.著者は主として胃切除後の58症例に下記の如く各種栄養法を施行し,術後6日間の窒素出納試験と間接的熱消費量測定を中心に比較検討した.
    I群(対照群):従来当教室で施行されて来た低カロリー輸液と経口投与基準に従った症例10例でN.B.は-9.75gN/日であった.
    II群(中心静脈栄養群):アミノ酸2g/kg全投与カロリー40Cal/kgを目標に投与し, N.B.はほぼ0となった(n=8).
    III群(末梢静脈栄養群):脂肪乳剤を主たる熱源とし,アミノ酸1g/kg全投与カロリー36Cal/kgを投与した8例で, N.B.は-3.34gN/日となった.
    IV群(経管栄養群): (a)流動食としてサスタジェン®を用い, 1,000Cal/日を目標に投与した8例で, N.B.は-7.73gN/日となった.
    (b) サスタジェンを2,000Cal/日を目標に投与した8例で, N.B.は-3.04gN/日となった.
    (c) Elemental Dietであるフレキシカル®を用い, 1,000Cal/日を目標に投与した8例で, N.B.は-4.10gN/日となった.
    V群(組合せ): III群の末梢静脈栄養にIV群(a)によるサスタジェンのチューブ栄養を組合せた8例でN.B.は-1.84gN/日となった.
    術後の栄養法の選択には蛋白組織喪失量,手技,手数,術後合併症の予防,その回復力の保持,すみやかな社会復帰,正常食生活への復帰など多くの面を考慮する必要がある.中等度侵襲の腹部手術ではV群のような脂肪を加味した末梢静脈栄養に経管栄養を,更に実地では無理をしない経口摂取を加えた栄養法が効果的であると言えよう.
  • 高尾 資朗, 帆刈 睦男, 高場 利博
    1980 年 41 巻 2 号 p. 258-269
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    近年グラム陰性菌感染症の増加傾向がみられ,予後不良な例が多いことから注目をあびている.
    著者らは最近3年間に急性腹症125例に対してEndotoxin (ET)の検出法であるLimulus-Test (L-T)を行い, 45例のET血症を経験した.うち28例が死亡している.
    125例をL-T陰性群(80例), L-T陽性生存群(17例),陽性死亡群(28例)の3群に分けて臨床経過,検査成績をもとにL-Tの変動を加えてその臨床経過および予後について検討し,以下の結論を得た.
    1) Endotoxin血症は45例(36%)にみられ,血中Endotoxin濃度は10pgr/ml以上である.死亡例の血中濃度は0.1μgr/ml以上の例が多い.
    2) Limulus-Test陰性群は臨床経過も安定し,検査成績もほぼ正常域で経過した.
    3) Limulus-Test陽性の生存群と死亡群では術後12~24時間の間に差が出現し,死亡群はHypodynamicな状態に進行し, 1~2日遅れて腎不全その他の合併症へと発展する.したがってこの時期の循環動態を中心とした管理が重要である.
    4) 一方, Limulus-Testが陰性化し,生存する例は血圧上昇,脈拍数減少,高心拍出の維持が観察され,諸検査も正常化する.
    5) 疾患別にみると穿孔性腹膜炎例は血中Endotoxinは外科治療により陰性化する例が多く,膵・胆道系疾患では少ない.腸閉塞例はこの中間に位置するが,腸管壊死が絞扼部を越えている完全絞扼型ではLimulus-Test陽性率および死亡率が高い.
    6) 年齢,治療開始までの時間,血中Endotoxin濃度,原疾患の重症度は血中Endotoxinの消長と予後に関与する因子と思われる.
  • 川村 一彦, 山手 昇, 田中 茂夫, 益子 邦洋, 小関 一英, 庄司 佑, 木木 博
    1980 年 41 巻 2 号 p. 270-273
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    近年,横隔膜ヘルニアの報告例は増加してきたが,われわれは最近,比較的めずらしいイレウス状態を呈して来院した62歳女性のMorgagni孔ヘルニアを経験した.ヘルニア内容は横行結腸で,真性ヘルニアであった.手術は開腹術で施行した.術後経過良好で退院した.文献的考察を加え報告した.
  • 新谷 清, 鳥枝 道雄, 江里 健輔, 安武 俊輔, 赤川 悦夫, 秋富 一夫, 中山 純
    1980 年 41 巻 2 号 p. 274-280
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    特発性食道破裂は通常飲酒の後の嘔吐とともに激しい上腹部痛,胸部痛で始まり,多くの場合呼吸困難,チアノーゼ,ショックへと移行する.破裂が縦隔内にとどまれば,縦隔気腫,縦隔洞炎を起こし循環障害を呈し,胸腔内に穿破すれば水気胸を呈する.本症が念頭にあれば診断は必ずしも困難ではないが,実際には稀なため確定診断が遅れることが多い.
    われわれは発症後10時間で水気胸が判明するやいなやショック状態に陥った52歳,男性に対し,胸腔ドレナージを行ない食物残渣を含んだ多量の滲出液を認め,はじめて本症と診断できた症例を経験した.全身状態が不良なため,胃瘻,小腸栄養瘻造設にとどめ保存的に様子を観察したが,膿胸を発生した.発症後7日目開胸的に胸腔内を充分洗浄し, 2本のドレーンとともに食道破裂孔に胆道用Tチューブを挿入し,救命し得た.本例の如き一期的縫合閉鎖の時期を逸した症例では,確実なドレナージを行ない早く膿胸を限局させることが重要である.本例は術後2年まで食道透視で破裂部の治癒状態を観察したところ器質的狭窄はなく,元気に社会復帰している.
  • deroofing術式の適応
    橋本 忠明, 勝見 正治, 浦 伸三, 青木 洋三, 殿田 重彦, 今井 敏和, 広田 耕二, 松本 孝一, 佐々木 政一, 橋本 雅夫, ...
    1980 年 41 巻 2 号 p. 281-286
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    最近,私たちは孤立性肝嚢腫の3例を経験し, deroofing術式を施行し満足のいく結果を得たので,その診断法・治療法について検討を行なった. CT scanは質的診断を可能にするだけでなく,病変部の境界が鮮明に描出され,大きさ・形が正確に把握され本症の診断に最も有用と考えられた. deroofing術式は嚢腫内容液に胆汁,膿,出血のみられないもの,さらに嚢腫形成型肝癌の否定出来る症例に適応となり,手術手技が簡単で,侵襲が小さく,また再発例も見られず非常に有用な術式と考えられた.
  • 佐々木 一元, 片田 雅孝, 川口 英昭, 井上 勇, 河井 文健, 上原 健一, 唐木 一守, 森 正穂, 上垣 恵二
    1980 年 41 巻 2 号 p. 287-293
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    過去5年間に取扱った総胆管結石症80例中, 11例と高頻度に術前,結石の自然排泄を経験した.結石の消失は臨床上からも,また注意深い胆道造影を行なうことにより,容易に確認できることであるが,その機序に関しての検討は未だ数少ない.そこで, 11例の自然排泄例を, PTC, ERCP,胆道鏡,胆道内圧変化および開腹時検索所見,術後Tチューブ造影などを行い,自然排泄を来す機序,或いは成因に付き検討を加えた.その結果,結石排泄を来たす要因として,結石が径30mm以下の小結石で,通過すべき総胆管末端機能が正常であることで,必ずしも,末端閉鎖不全や代謝上の変化を伴わぬとも起りうる現象であるとの結論を得た.
  • 豊野 充, 松本 繁, 海法 恒男, 石山 秀一, 藤原 光, 大内 清則, 鈴木 清夫, 高橋 真二, 中村 尚志
    1980 年 41 巻 2 号 p. 294-300
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    症例1は63歳男性で,黄疸を伴ない, ERCP施行後急性壊疽性胆嚢炎を併発, 3カ月間の総胆管ドレナージの後,総胆管十二指腸吻合術を行なった.症例2は61歳男性で,膵頭部癌が疑われ,膵頭十二指腸切除術を行なった.症例3は37歳男性で,重症の糖尿病を合併した膵石症であり,膵管空腸側々吻合術の後, 3カ月を経て総胆管十二指腸吻合術を行なった. 3例共術前にERCPを行ない,症例3は狭窄部が4cmに達していた.組織所見では, 3例共炎症所見及び膵の線維化が認められた.症例1の黄疸は術後消失した.疼痛は3例共消失ないし軽快した.
    これらの症例に対する診断,手術適応,術式の選択およびその効果について検討した.
  • 納富 昌徳, 岩松 正義, 阿部 孝昭, 安倍 能成, 貝原 信明, 綾部 欣司, 草場 威稜夫
    1980 年 41 巻 2 号 p. 301-306
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    十二指腸閉塞(狭窄)を初期症状として,しかも黄疸がみられなかった膵癌の2症例を経験した.文献的に同様な臨床症状を示した膵癌手術例13例を蒐集し,計15例について,外科臨床の立場から若干の考察を加えて報告した.
    症例1. 59歳,女性. 2カ月以上に互って食後の悪心・嘔吐が持続し,頻回の胆汁性嘔吐と乏尿を主訴として来院した.
    症例2. 58歳,女性.約1カ月前より悪心・嘔吐が漸次増悪して尿量減少を伴うようになり来院した.
    症例1は膵体尾部癌でTreitz靱帯近傍の十二指腸に,また,症例2は膵頭部癌で十二指腸第2部に,直接癌浸潤による閉塞(狭窄)を招来していた.ともに消化管の吻合短絡手術の施行にとどまり,症例1は術後約5カ月後に,症例2は術後71日目に死亡した.
    しかしながら,文献例を加えた15例では, 3例に膵頭十二指腸切除術が行われ,うち2例は術後1年間生存していた(1例は現存).また,姑息的に消化管の吻合手術などが行われた耐術症例の術後平均生存期間は7カ月であった.すなわち,膵癌外科の現状では,必ずしも不良な手術成績とは云い難い.
    以上の知見を考察して,膵癌ことに膵頭部癌による十二指腸閉塞(狭窄)は,末期症状としてのみ捉えらるべきではないことを強調した.
    なお,自験の2症例は,いずれも,急性腎不全で腎センターをまず受診していた.文献的にも高窒素血症が他の2例に認められていた.
  • 血栓摘除術により救命した1症例
    龍 忠彦, 溝手 博義, 佐々木 孝之, 東 博治, 松本 英則
    1980 年 41 巻 2 号 p. 307-310
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    急性腸間膜動脈閉塞症は欧米では多い疾患であるが,本邦では比較的少ないものであるとされてきた.しかしながら,本邦でも年々その報告例は増加してきており,その早期診断と早期治療の必要性が強調されてきている.
    私共は最近,早期に上腸間膜動脈血栓症と診断し,血栓摘出術を施行して救命し得た症例を経験したので報告する.
    本症は全身性の疾患の一部分現象として表われることが多く,単に閉塞血管を処置すれば充分といえるものではなく,殊に心・血管系の老化現象にいかに対処して行くかが,その術後予後を良好にするものであることを強調したい.
  • 腸回転異常をともなう虫垂粘液嚢腫
    溝手 博義, 川崎 義昭, 橋本 謙, 小田 哲男, 井手口 亮, 東 博治, 龍 忠彦, 小池 則雅
    1980 年 41 巻 2 号 p. 311-314
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    虫垂粘液嚢腫はRokitanskyがHydrops processus vermiformisと命名して報告したのが最初である.その後,本症はmucoceleと称せられ数々の報告が散見せられてきた.
    私共は最近,腸回転異常に虫垂粘液嚢腫を発生した症例を経験した.
    症例は21歳の男性で,術前に急性虫垂炎と診断して開腹したところ,臍下部に5×5cmの嚢腫があり,それを摘出し,腸管との関係を検索したところ,腸回転異常が存在しており,嚢腫は虫垂から発生したものであった.摘出嚢腫の病理組織学的所見はmucoceleと診断された.
  • 川嶋 寛昭, 内藤 行雄, 有本 重也, 田伏 俊作, 石本 邦夫, 勝田 仁康, 上田 耕臣, 石本 喜作
    1980 年 41 巻 2 号 p. 315-320
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    痔核に対する凍結療法はLewisがはじめてその秀れた結果を報告して以来広く実施されるようになり,現在では痔核に対する外科的治療法の1つとして確立されつつある.
    われわれは1977年1月から1979年6月までの間に165例の痔疾患に対し凍結療法を施行した.その疾患別内訳は,痔核143例,痔裂9例,粘膜脱4例, hyperplastic anal papillae 8例, skin tag 1例であった.
    本法は原則として麻酔の必要がなく,手術侵襲も小さいので高齢者やpoor riskの患者にも安全に施行でき,術後愁訴や合併症も非常に少なく,術後早期に日常生活に入ることができる秀れた治療法と考えられた.われわれの経験でも特に処置を必要とした愁訴・合併症は165例中9例5.5%と非常に低率であった.
    本法の問題点としてはskin tag発生と脱出の高度な痔核での術中術後の出血と術後の高度な腫脹があるが, skin tag発生は肛門皮膚部に氷晶が波及しないように注意することで予防でき,脱出の高度な痔核では,術中あらかじめ血管を結紮しておくことと,二期的に分けて凍結することで,安全に術後愁訴も少なく施行できると考えられた.
  • 三浦 敏夫, 太田 英樹, 石川 喜久, 石井 俊世, 小武 康徳, 橋本 芳徳, 橋本 茂廣, 藤井 良介, 野田 晋, 野川 辰彦, 内 ...
    1980 年 41 巻 2 号 p. 321-324
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    過去10年3カ月の間に,上部消化管異物9例を経験した. 5例は誤嚥によるもので,うち4例は8歳以下の小児であった.食道異物の4例は硬性食道鏡により,胃内異物の2例はファイバースコープにより非観血的に摘出したが, 3例は開腹し胃切開により摘出した.
    最近の2例は異物鉗子を用いたもので,ここに報告する症例は43歳男で,警察に拘留中プラスチック製ライター(7.5×2.0×1.0cm)を嚥下したもので,食道ファイバースコープ下に金属部分とプラスチック部分を分離して摘出したものである.
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