老年歯科医学
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9 巻, 1 号
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  • 渡辺 郁馬
    1994 年 9 巻 1 号 p. 1
    発行日: 1994/07/31
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 平井 敏博
    1994 年 9 巻 1 号 p. 3-12
    発行日: 1994/07/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
  • 胡 継民, 小野寺 健, 菊地 正嘉, 大家 清
    1994 年 9 巻 1 号 p. 13-18
    発行日: 1994/07/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    ヒト永久歯を材料とし, 根中央部のセメント質近傍の歯根膜線維を微細構造的, 形態計測的に観測した。その結果, 1.正常歯の歯根膜線維は, 束状をなし, 規則的で密に配列し, セメント質内に埋入していた。線維束の構成単位である膠原々線維は相互平行に規則正しく配列し, 明瞭な周期構造が認あられた。膠原々線維の横断面は, 円形または類円形を呈し, 均一に分布していた。2.辺縁性歯周炎罹患歯の歯根膜線維は, 束状構造が不明瞭となり疎に配列し, セメント質内に埋入する線維は少なかった。膠原々線維は不規則に配列し, 崩壊, 減少を伴って, 周期構造が不明瞭であった。膠原々線維の横断面は, 大小不同で, 輪郭が不明瞭になり, 直径・分布とも不均一であった。3.膠原々線維の横断面積は正常歯で1.99×103nm2, 辺縁性歯周炎罹患歯で1.47×103nm2で, 有意水準0.1%で有意差が認められた。
  • 口腔乾燥感を訴える患者における服用薬物の影響
    堀田 博子, 各務 秀明, 重冨 俊雄, 澤木 佳弘, 宇佐美 雄司, 上田 実, 金田 敏郎
    1994 年 9 巻 1 号 p. 19-25
    発行日: 1994/07/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    本研究は口腔乾燥感を訴え受診した患者における服用薬物状況, 唾液分泌量, 唾液腺機能に関して検討を行ったものである。対象は, 過去7年間に名古屋大学医学部附属病院歯科口腔外科を受診した患者で, 唾液腺組織に障害を与える全身疾患, 糖尿病などは除外した。検討項目は, 年齢, 性別, 合併疾患, 服用薬物であり, 患者の協力が得られた症例に関しては10分間安静時全唾液量, 99mTcシンチグラフィーに関しても検討を行った。患者の平均年齢は59.6歳であり, 男女比は1: 3で女性に多く認められた。次に60歳以上と60歳未満の2群に分け, それぞれの項目に関して比較検討を試みた。全身合併症を持つ割合は, 60歳以上の群63.2%, 60未満の群44.6%であり, 合併疾患としては両群とも循環器系疾患が最も多く認められた。薬物服用率は, 60歳以上の群44.9%, 60歳未満の群34.9%であった。服用薬物の種類では, 60歳以上, 60歳未満の両群で消化器系疾患治療薬が最も多く, 口腔乾燥を惹起する可能性がある薬物の服用数は60歳以上の群1.7剤, 60歳未満の群1.0剤であった。薬物服用が有る者 (+), 無い者 (-) で10分間安静時唾液量の平均についてみると, 60歳以上の群で (+) 1.8ml,(-) 2.5ml, 60歳未満の群で (+) 2.9ml,(-) 2.9mlであった。シンチグレードに関しては, 年齢服用薬物, 安静時唾液量との間に明らかな相関は認められなかった。
  • 村松 慶一, 鈴木 章, 山根 健, 村木 太, 高島 巌, 藤山 直, 菊谷 武, 石田 鉄光, 稲葉 繁
    1994 年 9 巻 1 号 p. 26-33
    発行日: 1994/07/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    Candida属は, 口腔内常在微生物の一つであるが, 宿主の抵抗力の減弱などによって日和見感染を引き起こし口腔カンジダ症の原因となる
    。今回我々は, 口腔カンジダ症患者に対し経口用miconazole (フロリードゲル®) を用いて, その臨床効果と嚥下による全身への影響を検討した。
    対象は口腔カンジダ症患者14名 (男性8名, 女性6名, 平均年齢75.3歳) とした。2週間の連続投与後の総合評価では, 自覚症状の改善率76.8%, 他覚症状の改善率52.8%, 真菌消失率は84.6%であった。有効率は, 92.3%と高かった。また, 副作用は5例に見られ, そのうち4例に本剤との関連性が疑われたが, いずれも軽度あるいは中等度であった。しかし, 血液検査, 生化学的検査いずれも投与前後に差は見られず, 嚥下による全身への影響は見られなかった。
    本剤はゲル状の内服薬であり, 義歯の粘膜面および口腔粘膜に塗布し, 長時間口腔内に含んでおくことにより, 患部に的確に有効濃度が到達するため, 一般の外来通院患者ばかりか入院高齢患者や家庭療養中の高齢患者も容易に使用できるという利点を持っている。今後日本の高齢者人口の増加により, 入院・在宅患者やA.D.L.の低下した患者の増加を考えると, 内服薬である経口用miconazoleは使用方法の簡便さ, 有効率の高さから見て, 口腔カンジダ症に対して有効な薬剤であると考えられる。
  • 下山 和弘, 大芦 治, 海野 雅浩, 平野 滋三, 内田 達郎, 河辺 覚, 大渡 凡人, 早川 巌, 長尾 正憲, 小田切 一浩, 山崎 ...
    1994 年 9 巻 1 号 p. 34-41
    発行日: 1994/07/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    歯科治療に際しては, 高齢者の身体的な状態のみならず精神的な状態をも的確に把握することが望まれる。そこで患者の心身の状態を知るために, 東京医科歯科大学歯学部附属病院高齢者歯科治療部を訪れた外来患者302名 (男性126名, 女性176名, 平均年齢74.4歳) を対象にCornell Medical Index健康調査表により患者の身体的精神的な自覚症状の調査を初診時に行った。
    高齢者は視力の低下, 難聴, 歯の喪失, 高血圧, 不眠など, 加齢に伴う生理的変化のみならず各種の疾患に関連する様々な身体的自覚症状をもっていることがうかがわれた。また感情の不安定性などの高齢者の精神的な特徴を示す様々な精神的自覚症状をもっていることがうかがわれた。身体的精神的な自覚症状は女性が男性よりも多くもつ傾向があった。
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