老年歯科医学
Online ISSN : 1884-7323
Print ISSN : 0914-3866
ISSN-L : 0914-3866
12 巻, 2 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 渡辺 郁馬
    1997 年 12 巻 2 号 p. 87
    発行日: 1997/11/30
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 村松 慶一, 鈴木 章, 稲葉 繁
    1997 年 12 巻 2 号 p. 89-93
    発行日: 1997/11/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    黒毛舌 (black hairy tongue) は, 戦後抗生剤の普及と共に増加し, 決して稀な疾患ではなくなってきた。本疾患患者においてはしばしばCandidaが分離されるため抗真菌剤の投与が治療法の一つとされている。
    今回我々は, 口腔カンジダ症患者に対し, 抗真菌剤を投与したところ, 黒毛舌の発症が見られた症例を経験したので報告する。
    〈症例〉67歳男性。家族歴・既往歴に特記事項なし。口腔内所見: 上下総義歯。初診時舌背には白苔が, 口蓋粘膜義歯床後縁相当部には点状発赤が見られた。主訴: 口腔内のねばねば感, 口唇の乾燥感, 口臭。
    〈経過〉精査の結果, 口腔カンジダ症と診断, 経口用miconazoleゲルを処方した。処方1週間後より舌背に黒い着色が見られ味覚閾値の低下を訴えたが, 自覚症状の著明な改善のため投与を延長した。投与開始2週間後には, 自覚症状・他覚所見ともほぼ消失した。しかし, 舌の黒い着色部位が増加し, 味覚障害も著明となった。薬剤投与を中止したところ, 舌の変化および味覚障害は投与中止1週間で消失した。しかし, 2ヵ月後に同様の主訴にて再来院した。Nystatinによる含嗽を試みたが, 症状にほとんど変化はなく患者の希望もあり, 再度miconazoleゲル経口用を処方した。一週間後には, 舌の黒い着色および味覚障害が再発していた。自覚症状はほぼ消失していたため, miconazole投与を中止した。舌の変化及び味覚障害は投与中止後8日で消失した。
  • 金井 康子, 溝川 信子
    1997 年 12 巻 2 号 p. 94-99
    発行日: 1997/11/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    老年者のQ.O.L (生活の質) の維持向上に口腔の担う役割は大きい。今回, 我々は口腔機能の向上を目指す一環として, 老年者の口腔の現状を調査し, その結果とADL (日常生活動作) との関係を報告する。
    阪和泉北病院は1, 900余床を有するいわゆる老人病院で歯科受診者の85%が70歳以上である。そのうち当科で義歯作製または床裏装をした65歳以上の入院患者538人を対象とした。調査方法は受診理由・咀嚼能力・残存歯数・ADLの4項目について, まず受診目的とどんな食品が食べられるかもしくは食べているかを問診したのち, 固定性の残存機能歯数を調べ, 厚生省の寝たきり老人判定基準により判定したADLについて比較検討を行った。その結果
    1) 受診理由は義歯不適合232人 (43.1%) が圧倒的に多く, 次いで義歯初作製101人 (18.8%) 紛失94人 (17.5%) などであった。
    2) 咀嚼能力では流動食, らっきょう, たくあん・おかきを食べている者の合計は98人 (18.3%) と少ないのに対し, お粥138人 (25.7%) ご飯157人 (29.2%) 蒲鉾145人 (27.0%) とその合計は81.7%を占めておりこれらの食品を食べられる者が多かった。
    3) 残存歯数が10歯未満の者は442人 (82.2%) と大部分を占め, 10-19歯の者は79人 (14.6%) 20歯以上はわずか17人 (3.2%) であった。また義歯使用者は310人 (57.6%) であった。
    4) ADLは「屋内でのみ自立」群2-11人 (39.2%) 「準寝たきり」群176人 (32.7%) 「寝たきり」群151人 (28.1%) であった。
    5) ADLと咀嚼能力をみるとADLが高いほど咀嚼能力が高かった。
    6) 残存歯数とADLでは残存歯数が多いほどADLは高く, 残存歯数が少なくても義歯で補うことによりADLは高くなることがわかった。
  • 生活環境および痴呆の有無による影響
    池邉 一典, 難波 秀和, 谷岡 望, 小野 高裕, 野首 孝祠
    1997 年 12 巻 2 号 p. 100-106
    発行日: 1997/11/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    本研究では, 要介護高齢者の生活環境, すなわち自宅または老人福祉施設での生活, および痴呆の有無が, 口腔内の状態や, 義歯使用状況に及ぼす影響について検討を行った。
    調査対象者は, 特別養護老人ホームで常時生活を営んでいる入所者80名と, 自宅で介護を受け, 週1回同施設を利用しているデイサービス利用者63名の合計143名とした。調査対象者の平均年齢は81.3±8.8歳であり, 痴呆群が全体の64%を占めた。
    これらの要介護高齢者の口腔内状態と義歯使用状況を調査したところ, 以下の結果が得られた。
    1. 現在歯数や無歯顎者の割合は, 痴呆群と非痴呆群および在宅者群と施設入所者群の間に著しい差はみられなかった。
    2. 義歯が必要と思われる者は全体の93%に相当し, そのうち義歯を使用している者は約半数であった。部分床義歯の使用率は, 上顎で52%, 下顎で38%で各群で著しい差を認めなかった。しかし, 全部床義歯の使用率は上下顎とも57%を示し, 在宅者より入所者の方が, また非痴呆群より痴呆群の方が有意に低い値を示した。
    以上のことから, 生活環境や痴呆の有無にかかわらず, 義歯による口腔機能の回復が, 要介護高齢者の健康の維持のための緊急の課題であることが示された。
  • 岩佐 裕子, 神吉 利美, 尾崎 喜久男
    1997 年 12 巻 2 号 p. 107-109
    発行日: 1997/11/30
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 1997 年 12 巻 2 号 p. 110-117
    発行日: 1997/11/30
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 1997 年 12 巻 2 号 p. 118-131
    発行日: 1997/11/30
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 1997 年 12 巻 2 号 p. 132-145
    発行日: 1997/11/30
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 1997 年 12 巻 2 号 p. 146-159
    発行日: 1997/11/30
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 高江洲 義矩
    1997 年 12 巻 2 号 p. 160-162
    発行日: 1997/11/30
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
feedback
Top