老年歯科医学
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21 巻, 1 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 眞木 吉信
    2006 年21 巻1 号 p. 1
    発行日: 2006/06/30
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 山本 孝文, 山賀 保, 島原 武司, 島原 政司, 河野 令, 渡辺 美鈴, 河野 公一
    2006 年21 巻1 号 p. 3-10
    発行日: 2006/06/30
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
    集団健診での歯科健診結果から, 口腔内の状態を評価し, 受診者に興味深く説明できる方法について検討した。そのために, まず口腔内の残存歯および補綴歯に評価点数を設定し, 口腔内28歯の合計点数から「機能歯評価値 (FTES=Functional Tooth EvaluationScore) 」を算出することを考案した。このFTESにより, 実年齢とは異なる「機能歯年齢 (FTA=Functional Tooth Age) 」を算出し口腔内の状態を評価する指標として活用することを試みた。
    調査は, 歯科健診を受診した男女それぞれ750人の合計1, 500人について実施した。
    その結果, FTESは年齢の変化を反映し, 各年齢階級での平均FTESの推移を分析したところ, 年齢の変化に対応して平均FTESは減少していた。すなわち, 口腔内の状態を評価する指標としてFTESは年齢の変化を十分に反映していると判断した。
    さらに, FTAを求めるために, 実年齢と平均FTESとの間で得られた関係式を活用した。すなわち, y=FTES, x=実年齢としたときに, y=-0.0005x3+0.057x2-2.4685x+123.36を得た。
    この回帰式を逆推定する方法で, xの解を求めてFTAとした。逆推定に際しては, Newton法 (Newton-Raphson法) により数値解析を行った。
    このFTAを歯科健診に応用したところ, 口腔内状況の説明や口腔疾患に対する意識向上・啓蒙にも利用できる可能性が示唆された。
  • 兵頭 誠治, 三島 克章, 吉本 智人, 菅原 英次, 菅原 利夫
    2006 年21 巻1 号 p. 11-15
    発行日: 2006/06/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    高齢者において, 食事や会話を日常生活の生きがいや楽しみとする者は多い。本研究は, 高齢者, とりわけ要介護高齢者の日常生活動作のみならず, QOLにも大きく関与している口腔状態を把握し, 口腔状態に関する満足度とその関連要因について評価することを目的としている。
    口腔状態に対する満足度に関して主観的評価にて満足している, 満足していないの2群に分けた。満足度に関連すると思われる項目を設定し, 得られた情報から, 統計学的解析を行い関連要因について検討した。
    有意差をみとめた項目は, 咀嚼能力 (P<0.01), 咬合力 (P<0.05) であった。さらに, 林の数量化II類による多変量解析を行ったところ, 自立度, 咀嚼能力や口腔衛生状況に関係する項目が関連要因として示唆された。これらの背景には, 自立度低下などによる口腔衛生の不良な状況が, QOLの低下を招き, また咀嚼障害などの口腔機能障害をも生み出し, ひいては満足度の低下を引き起こしたことを示している。要介護高齢者における, 更なる口腔状態の改善がQOL向上に有用であると思われた。
  • 町田 澄利, 吉田 治志, 川崎 浩二
    2006 年21 巻1 号 p. 16-24
    発行日: 2006/06/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 1) 長崎市内における過去4年間の訪問歯科診療希望要介護者に関するデータベースを構築し, これらの患者の特性を明らかにすること2) このデータベースを活用した高次歯科医療機関への紹介判定システムを開発し, その妥当性を評価すること3) 訪問歯科診療を実施している歯科医師の現状を把握することであった。
    対象は平成11年4月~ 平成15年2月までの間の訪問歯科診療を希望した要介護者2, 218名であった。対象者の医療情報をコンピューターに入力してデータベース化した。このデータベースを利用し, 患者特性に沿った対応先を自動的に一次判定し, 二次判定に必要な判定資料を出力できるシステムを構築した。
    その結果, 訪問歯科診療を希望した要介護者の特性は, 脳血管障害後遺症が最も多く, 歯科治療に対する主訴は義歯不適合, 疼痛除去, 摂食機能障害の順で多かった。一次判定では, 訪問診療が75.7%, 診療所搬送通院診療が17.7%, 大学病院搬送通院が7.0%, 大学病院入院治療が0.6%と判定された。一次判定で大学病院入院診療, 大学病院搬送通院診療と判定されても二次判定で訪問診療となるケースが多かった。調査期間の約4年間で長崎市歯科医師会会員の約半数が訪問歯科診療を実施していた。歯科医師一人当たりの訪問歯科診療初診患者数は13.6名, 中央値3名であった。
  • 第1報現状と清掃実施者の指導についての意識
    西 恭宏, 水口 佳, 中村 康典, 長岡 英一
    2006 年21 巻1 号 p. 25-34
    発行日: 2006/06/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    義歯清掃は, 口腔ケアの一環として高齢義歯装着者のQOLの維持と向上の観点から重要である。しかし, 義歯清掃指導が十分に実践されているとはいえず, 実践されていてもその指導内容が義歯装着者に十分理解されていないのが実情であると思われる。そこで, 義歯の管理や清掃指導に対する義歯装着者の認識についての現状を把握するため, アンケート調査を行った。
    対象者は, 当院義歯補綴科, 歯科医院の通院者, 特別養護老人ホーム入所者, 在宅診療患者の合計806名 (平均年齢: 71.8歳) の義歯装着者である。アンケートは, 自記入または実際の義歯清掃実施者への聞き取りにより実施した。
    就寝時の義歯撤去など装着時間の指導を受けたとの回答は47.6%であった。清掃指導を受けたとの回答は38.5%であり, 義歯補綴科以外の施設でその割合は少なく, 各施設間で有意差を認めた。さらに, 義歯洗浄剤の使用方法の指導を受けたとの回答は27.4%であり, その割合は歯科医院で少なく, 施設間で有意差を認めた。また, 特別養護老人ホームでは, どの指導においても受けたかどうかわからないとの回答が多く, その約75%が介護者による回答であった。
    以上の結果は, 義歯装着者やその介護者に対する義歯清掃指導が不十分な実情を示しており, その十分な実践のためには, 効果的な義歯の清掃方法が確立され, その方法を歯科医療者が正確に理解していることが肝要と考えられた。
  • 五十嵐 敦子, 加藤 直子, 渡部 守, 伊藤 加代子, 竹石 英之, 船山 さおり, 野村 修一, 宮崎 秀夫
    2006 年21 巻1 号 p. 35-40
    発行日: 2006/06/30
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
    後期高齢者の入り口といわれる75歳の自立している人を対象に使用薬剤, 血清亜鉛値との関連を調査した。対象は414名で男性223名, 女性191名である。方法として, 薬剤の服薬調査と亜鉛不足も原因のひとつといわれている味覚障害との関連があるかどうかを調べるために血清亜鉛値, 血清銅値を測定した。さらに味覚に関するアンケート調査をおこなった。その結果, 薬剤服用者は薬剤を服用していない人に比べて血清亜鉛値が有意に低かった。なお, 1人当たりの服用薬剤の平均は2.6±2.8であった。
    平均血清亜鉛値においては薬剤を服用していない人は80.53±13.29μg/dlであり, 1~4種類の薬剤服用者では76.19±12.98μg/dl (P<0.01) で, 5種類以上の薬剤服用者は76.11±11.23μg/dl (p<0.01) であった。なお, 全体の平均の血清亜鉛値は77.6±12.9μg/dlである。
    血清亜鉛値65μg/dl以下の人は12.6%であった。さらに味覚アンケート調査では14.5%の人がなんらかの異常を訴えっていた。これらのことから今回の75歳を対象者とした調査では服用した薬剤数と血清亜鉛値に相関があり, それらのことが参考として調査した味覚のアンケートでの回答と何らかの関与があるのではと推定された。
  • 小川 冬樹
    2006 年21 巻1 号 p. 41-43
    発行日: 2006/06/30
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 竹原 祥子, 下山 和弘
    2006 年21 巻1 号 p. 44-47
    発行日: 2006/06/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
  • 縄文時代人の風習的抜歯
    藤田 尚
    2006 年21 巻1 号 p. 48-51
    発行日: 2006/06/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
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