老年歯科医学
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21 巻, 2 号
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  • 鈴木 章
    2006 年21 巻2 号 p. 79
    発行日: 2006/09/30
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 小林 直樹
    2006 年21 巻2 号 p. 81-85
    発行日: 2006/09/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
  • 齊藤 邦子, 祇園白 信仁, 池田 貴之, 瀧澤 朋章, 飯沼 利光, 成田 浩実, 塩田 洋平, 成田 達哉, 濱野 裕
    2006 年21 巻2 号 p. 86-93
    発行日: 2006/09/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    硬質レジン歯は, 硬度や耐摩耗性等が向上するが, 着色しやすいとの問題がある。本研究の目的は, 義歯製作時の火炎仕上げおよび研磨が人工歯の表面粗さに及ぼす影響と色調の変化を計測し, 表面粗さと着色の関連を明らかにすることである。人工歯をワックスブロックに設置 (n=30) し, 半数は人工歯歯頚部付近へ火炎を当て (火炎有), 残り半数は火炎仕上げを行わなかった (火炎無) 。次いで, 通法に従って加熱重合レジンで重合した後に, レーズを用いて粗研磨, 粗・中研磨および粗・中・仕上げ研磨までをそれぞれ行った3群 (n=5) の試料を製作した。対照試料は, 常温重合レジンに設置し重合および研磨を行わなかった。表面粗さは, 走査レーザー顕微鏡を用いてRaおよびRZJISを測定した。着色は, 紅茶抽出液浸漬前後に高速分光光度計を用いて色差を測定した。
    その結果, RaおよびRZJISは各研磨過程で変化するものの, その変化は人工歯によって異なり, 研磨が有意な変化を必ず及ぼすとは言えなかった。また, 火炎の有無による影響は認めなかった。研磨および火炎が色差に及ぼす影響においては, 硬質レジン歯の一製品を除いて, 各群間に有意差は認められなかったが, 人工歯間ではUDMA系の一種の人工歯に対し多くの場合に有意差を認めた。本実験の結果から, 各硬質レジン歯内での研磨操作および火炎の有無は, 着色に影響を及ぼさないことが示唆された。
  • 金 博和, 岡 俊一, 高田 耕司
    2006 年21 巻2 号 p. 94-101
    発行日: 2006/09/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    口腔と全身の健康状態との関連性を調べるために, 歯の残存状況と血管壁硬度との関係についてレトロスペクテイブに検討した。対象は口腔外科手術が予定され, 術前にデジタルオルソパントモ写真撮影, 臨床検査を行った患者140例 (平均年齢61.3±9.0歳, 男性: 女性=83: 57) とした。歯の残存状況の指標としては, オルソパントモ写真上で確認された残存歯数, および歯槽骨像からの歯冠および歯根の比率1以上の歯数の残存歯数に対する割合を調べた。血管壁硬度の指標としては, baPWV (上腕動脈一足首動脈脈波伝播速度) ・CAVI (心臓足首血管指数) を用いた。
    これらの関係について検討した結果,
    1) 残存歯数とbaPWV値およびCAVI値との間には有意な負の相関を示した。残存歯数が減少するほどbaPWV値 (r=-0.29, P=0.0003), およびCAVI値 (r=-0.33, P<0.0001) が高値を示した。
    2) 残存歯数に対する歯冠一歯根比1以上の歯数の割合とbaPWV値, CAVI値との間には有意な正の相関がみられた。吸収の割合が増加するほどbaPWV値 (r=0.22, P=0.0106) およびCAVI値 (r=0.31, P=0.0002) が高値を示した。
    したがって, 残存歯数や歯槽骨の吸収状態と, baPWV, CAVIとの間には相関がみられ, 歯の残存状況の悪化と血管壁硬度の上昇には有意な関係がある可能性が示唆された。
  • 北村 由紀子, 佐藤 裕二, 北川 昇, 岡根 百江, 原 聰
    2006 年21 巻2 号 p. 102-110
    発行日: 2006/09/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    チェアーサイドで唾液の性状を瞬時に測定できる再現性の高い評価法を完成させることを目的として, 今回新たに開発した目盛り付きガラス毛細管を用いた方法と, 従来の方法を比較検討した。
    チェアーサイドで少量の唾液から簡便な測定を行うことを想定し, 7種類のガラス毛細管を使用し, 毛細管吸い上げ高さの経時的変化の計測を行った。さらに, 人工唾液にムチンを添加し粘度を変更した試料について測定を行い, 曳糸性測定装置NEVA METER®(株式会社石川鉄工所) と超音波式粘度計VISCOSTICK®(マルヤス工業株式会社) を用いて評価した。
    その結果, 最適な測定時間と計測に適した2種類の毛細管が決定できた。これらを用いて計測した人工唾液の吸い上げ高さと, 従来の方法による曳糸性と粘度の関係が明らかになり, 特に, 毛細管吸い上げ高さと粘度は強い負の相関を示した (P<0.01) 。
    以上の結果から, 新しく開発した評価法と, 従来行われている唾液の性状の測定方法との関連性が明らかになり, 簡便な唾液評価法が開発できる可能性が示唆された。
  • 小畑 真, 今渡 隆成, 飯田 彰, 石田 義幸, 小野 智史, 戸倉 聡, 川田 達
    2006 年21 巻2 号 p. 111-113
    発行日: 2006/09/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    特別養護老人ホームで介護職員が無歯顎の要介護高齢者に対して口腔ケア補助用具である「くるリーナブラシ®」を用いて口腔ケアを行った際, 軟口蓋を傷害し当院に搬送された症例を経験した。
    患者は98歳女性で, 上下無歯顎 (義歯不使用), 経管栄養であった。昼食後, 介護職員がくるリーナブラシ®を用いて口腔ケアを行った後, 咽頭部付近より出血していることに気づいたが, 止血せず出血部位がわからないことから当院に搬送された。
    今回裂傷が生じた原因は, 介護職員が意思疎通困難な患者に対して盲目的にブラシを咽頭付近に入れた際に軟口蓋にワイヤー部分を刺してしまったためであると考えられた。どんなに平易な道具であっても使用法によっては予想もしない合併症を引き起こす可能性もある。とくに要介護高齢者の口腔ケアを行う際には細心の注意を要する必要があるとともにこのような安全な道具であっても歯科医師などの指導の下, 適切に使用する必要がある上, 可能な限り口腔に携わる専門家によりケアが行われるべきであると考えられた。
  • 小畑 真, 今渡 隆成, 飯田 彰, 石田 義幸, 小野 智史, 戸倉 聡, 川田 達
    2006 年21 巻2 号 p. 114-117
    発行日: 2006/09/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    継続的に専門的口腔ケアを実施していたものの原因不明の発熱が長期間継続していた要介護高齢者患者に対して, 根尖性歯周炎を有する残根の抜歯により発熱が改善した症例を経験した。
    患者は73歳女性で, 平成16年2月の特別養護老人ホーム入所当時より37~38℃ 台の原因不明の発熱が持続していた。重度認知症を有しており口腔環境は不良だったため, 歯科衛生士による専門的な口腔ケアを施行し, 徐々に口腔環境は改善していったが発熱の状態に著しい変化はなかった。平成17年4月下旬より左上6相当部に腫脹を認め, X線撮影を行ったところ, 残根およびその根尖部周囲に類円形の透過像を認めたため, 消炎後, 全身管理下に抜歯を行った。術後, 持続的な発熱は改善した。
    要介護高齢者は感染源となりうる多数の齲歯や歯周炎罹患歯などを有しているケースも多く, 口腔ケアだけでは口腔内環境の改善が困難なこともしばしば見られる。また, 要介護高齢者は認知症の進行などによる強い拒否行動を認めることがあり, 訪問診療で精査を行うことが困難なことが多い。
    今回, 早期にX線診査などを行っていれば, 速やかに感染源の除去を行うことができ, 発熱も改善されたと考えられた。すなわち, 要介護高齢者に対しては早期に精査を行い, 可能な限り全身管理下に速やかに歯科治療が行われるべきであると考えられた。
  • 超音波画像診断による検討
    伊野 透子, 田村 文誉, 萱中 寿恵, 岡山 浩美, 西脇 恵子, 菊谷 武
    2006 年21 巻2 号 p. 118-124
    発行日: 2006/09/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    本研究は, 口腔がん術後患者へ有効とされる舌接触補助床 (PAP;Palatal Augmentation Prosthesis) の装着・未装着時の嚥下時舌運動動態を, 超音波画像診断装置を用いて検討することを目的とした。
    対象は, 日本歯科大学附属病院口腔介護・リハビリテーションセンター受診患者2名 (症例1;口底がん術後・47歳男性, 症例2;下顎右側歯肉がん術後・77歳女性) である。対象者に, PAPの装着・未装着時に, 垂直座位姿勢で水1ccの嚥下を行わせ, 超音波画像診断装置 (東芝メディカル社製Nemio 17, SSA-550A) を用いて嚥下時舌運動の前額断描出を行った。解析項目は, 1) 舌中央部陥凹深度, 2) 古中央部陥凹時間, 3) 嚥下時総舌運動時間とし, 統計処理はWilcoxon順位和検定を用いた。また, 嚥下困難感, 日本語100音節発話明瞭度検査を行い, PAPの有効性を比較検討した。
    その結果, PAP未装着時に比べて装着時は, 症例1, 2共に舌中央部陥凹時間が有意に (p<0.05) 延長を示した。また, 症例2では陥凹深度が有意に (p<0.001) 浅くなった。さらにPAPの装着によって, 両症例とも嚥下困難感と口本語100音節発話明瞭度が改善した。
    切除手術による口腔内容積の増加に対し, PAP装着により腔内が適切に修復され, 嚥下機能の改善が認められた。この改善には舌中央部の陥凹形成の変化が影響している可能性がうかがわれた。
    本研究の結果から, PAPの装着は, 嚥下時舌運動に有効であることが示された。またPAP装着時の評価手段の一つとして, 超音波画像診断装置の応用の可能性が考えられた。
  • 中島 康子
    2006 年21 巻2 号 p. 125-129
    発行日: 2006/09/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
  • 菅 武雄, 木森 久人, 小田川 拓矢, 山岡 創, 千代 情路, 奥野 典子, 金子 夏樹, 石川 友香子, 飯田 良平, 中谷 敏恭, ...
    2006 年21 巻2 号 p. 130-134
    発行日: 2006/09/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
  • 古人骨にみられる歯のストレスマーカー
    藤田 尚
    2006 年21 巻2 号 p. 135-138
    発行日: 2006/09/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
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