日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2189-4760
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6 巻, 3 号
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シンポジウム1
シンポジウム2
原著
  • 伊佐 浩紀, 安部 幹雄, 小山 昌三, 森本 理香, 中澤 弘企, 堀江 孝至, 千田 明美, 増田 啓子, 島袋 宏明
    原稿種別: 原著
    1997 年 6 巻 3 号 p. 214-219
    発行日: 1997/04/05
    公開日: 2019/10/15
    ジャーナル フリー

    慢性肺気腫患者に,10分間歩行距離検査とトレッドミル漸増運動負荷試験を施行し,運動能評価法の有用性について比較した.さらに,呼吸リハビリテーション前後における吸気閾値負荷試験の検討も行った.10分間歩行距離とトレッドミル試験の最大酸素摂取量との間に有意な相関が得られた.呼吸リハビリテーション前後の比較では,10分間歩行距離と吸気閾値負荷試験の呼吸筋耐久力で有意な増加が認められた.運動能の評価は,目的や対象に応じて検査を選択することが,より重要であると思われた.

  • 大滝 美浩, 喜舎場 朝雄, 喜屋武 幸男, 宮城 征四郎
    原稿種別: 原著
    1997 年 6 巻 3 号 p. 220-223
    発行日: 1997/04/05
    公開日: 2019/10/15
    ジャーナル フリー

    N-BiPAP の必須条件のひとつとして意識清明で協力的であることが挙げられている1)が意識障害の認められた急性呼吸不全症例に対してのN-BiPAPによる呼吸管理が成功したと思われる3症例を経験した.成功に関与した因子としては呼吸仕事量・呼吸困難感の小さいこととの関連が示唆された.

  • 北川 知佳, 田中 貴子, 与古田 巨海, 隆杉 正和, 神津 玲, 朝井 政治, 千住 秀明
    原稿種別: 原著
    1997 年 6 巻 3 号 p. 224-228
    発行日: 1997/04/05
    公開日: 2019/10/15
    ジャーナル フリー

    呼吸理学療法の効果を生命予後の点から検討する目的で,過去10年間に当科で呼吸理学療法を施行した慢性呼吸不全患者83例の予後を調査し,Kaplan Meier法にて累積生存率を算出した.5年生存率は81.3%(慢性肺気腫79%,肺結核後遺症92%)と他の報告(Petty ら,COPD 58%)よりも高く,予後は良好であった.呼吸理学療法は,生命予後にも影響を与えるのではないかと考えられた.

  • 中村 晶子, 村山 ヤスヨ, 石関 ちなつ, 工藤 理真子, 和泉 貴子, 森本 里香, 小山 昌三, 安部 幹雄, 村上 正人, 堀江 孝 ...
    原稿種別: 原著
    1997 年 6 巻 3 号 p. 229-234
    発行日: 1997/04/05
    公開日: 2019/10/15
    ジャーナル フリー

    外来通院中の肺気腫患者に対し包括的呼吸リハビリテーションを実施し,東大式エゴグラム,Profile of Mood States および State-Trait-Anxiety Inventory を用いて心理的側面を検討した.対象は6例で,平均年齢69.7歳,平均1秒量0.94 l,呼吸困難感はHugh-JonesⅢ度であった.検査項目では,受容性,客観性の高い患者で気分の改善がより認められ,呼吸リハビリテーション効果が示唆された.

  • 小山 昌三, 安部 幹雄, 中澤 弘企, 森本 理香, 和泉 貴子, 木村 忠彰, 中村 晶子, 村上 正人, 峯 久美子, 藤田 智子, ...
    原稿種別: 原著
    1997 年 6 巻 3 号 p. 235-240
    発行日: 1997/04/05
    公開日: 2019/10/15
    ジャーナル フリー

    慢性呼吸器疾患患者の長期治療と管理においてADLとQOLの向上には包括的呼吸リハビリテーションが有効とされている.今回われわれは外来の肺気腫患者に対し通院で行い,その短期効果を検討した.対象は6例の肺気腫患者で,平均年齢69.7歳,平均1秒量0.94 l,呼吸困難感はH-JのⅢ度であった.6週間にわたり,週2回の患者教育と運動指導を行った.リハビリテーション前後で一般的肺機能検査,10分間歩行距離(10 MWD) 検査,運動負荷試験,吸気閾値負荷(ITL)装置による呼吸筋耐久力試験などを行い,比較検討した.一般肺機能検査,動脈血ガス分析,胸郭可動域,トレッドミルによる運動負荷試験では有意な差は認められなかった.しかし,10 MWD検査では歩行距離が有意に増加し,また呼吸筋耐久力の有意な増加を認めた.呼吸リハビリテーションは短期効果ではあるが,肺気腫患者に有効であると考えられた.

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