日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2189-4760
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19 巻, 2 号
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教育講演Ⅱ
教育講演Ⅳ
  • ─結核を中心に─
    多田 敦彦
    原稿種別: 教育講演
    2009 年 19 巻 2 号 p. 96-98
    発行日: 2009/10/31
    公開日: 2016/10/07
    ジャーナル フリー

    わが国の看護師の結核発病リスクはその他の職業よりも約4倍高いとされており,検査技師,解剖従事者は看護師以上にリスクが高いとされている.医療現場での結核感染の増加には,塗抹陽性高齢者結核患者の増加,若い医療従事者の大半が結核未感染,結核診断の遅れ,気密性の高い施設構造,気管内挿管やネブライザーなどの処置の増加などが関与している.結核の院内感染を防止するには,結核菌の感染成立の連鎖を念頭に置いて,結核患者の早期発見と隔離,患者のマスク着用,咳エチケット,病院内での十分な換気,必要に応じた紫外線殺菌灯の設置,細菌検査室での安全キャビネット,必要な場面でのN-95マスクの着用,クォンティフェロンTB,胸部X線撮影などを用いた医療従事者の健康管理,などの総合的な対策が必要である.

教育講演Ⅷ
  • 川根 博司
    原稿種別: 教育講演
    2009 年 19 巻 2 号 p. 99-103
    発行日: 2009/10/31
    公開日: 2016/10/07
    ジャーナル フリー

    禁煙指導はヘルスプロフェッショナルの重要な役割であり,日常診療の場で医師はすべての喫煙患者に対して禁煙を強く勧めるべきである.禁煙のための介入方法として,欧米では5Aのアプローチと5Rによる動機づけが推奨されているが,日本語で対応させた「たちつてと」と「かきこけく」がある.これらの手順に従えば比較的容易に患者の禁煙指導ができると思われる.禁煙指導に保険が適用されるようになったことでもあり,今後ますます禁煙治療を実施する医療機関が増えることを期待する.

教育講演Ⅸ
原著
総説
  • ─吸気筋トレーニングは必須の種目か?─
    塩谷 隆信, 佐竹 將宏, 玉木 彰, 菅原 慶勇, 高橋 仁美
    原稿種別: 総説
    2009 年 19 巻 2 号 p. 156-162
    発行日: 2009/10/31
    公開日: 2016/10/07
    ジャーナル フリー

    呼吸筋トレーニングに関する国内外の臨床研究について,システマティック・レビューを行った.レビューに際しては,比較対照試験(RCT)であること,対照群があること,呼吸筋に対する適切な負荷方法でトレーニングが行われていること,適切な生理学的評価が行われていることの4点を評価基準にした.その結果,COPDにおける呼吸筋トレーニングの効果は,呼吸筋力・呼吸筋耐久力の増加に関しては確実であり,高負荷の呼吸筋トレーニングでは運動耐久力の増加と呼吸困難の改善が得られ,健康関連QOLの改善に関しては呼吸筋トレーニング単独では疑問であると考えられた.健康関連QOLの改善に関しては,呼吸筋トレーニングと他の運動療法との併用で効果が期待されることから,今後の臨床研究が待たれる.

  • ─組織横断的メンバーによる呼吸安全教育プログラムの作成─
    櫻井 美枝, 櫻木 康二, 杉山 良子, 矢野 真
    原稿種別: 総説
    2009 年 19 巻 2 号 p. 163-165
    発行日: 2009/10/31
    公開日: 2016/10/07
    ジャーナル フリー

    人工呼吸の安全管理のためには,システムの構築は必要だが,最終行為者であるスタッフの教育も重要となる.当院では,医師,臨床工学技士,看護師,医療安全推進室で「人工呼吸安全管理ワーキンググループ」を組織し,研修医や新人看護師を対象とした教育プログラムを作成した.内容は,酸素療法,気管挿管管理,人工呼吸器管理の3編で構成し,講義形式と紙芝居を使いながら器具を実際に使用する演習重視の形式を取り入れた.
    人工呼吸に関する知識・管理方法を標準化し,多職種で教育プログラムを作成,組織横断的に教育活動を行っていくことが,安全管理には重要である.

症例報告
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