日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2189-4760
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18 巻, 1 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
教育講演Ⅵ
  • 新実 彰男
    原稿種別: 教育講演
    2008 年18 巻1 号 p. 1-6
    発行日: 2008/04/30
    公開日: 2016/12/28
    ジャーナル フリー

    遷延性・慢性咳嗽の患者が受診したら,まず胸部X線で異常を示す時に重篤にもなりうる疾患と,喘息とを見落とさないようにする.後は主要な原因疾患を念頭に置いて,病歴と可能な範囲の検査により疑い診断をつける.最終的には各疾患に特異的な治療の有効性によって診断を確定させる.亜急性では自然軽快する感染後咳嗽の頻度が高いが,慢性では咳喘息が最多となる.中枢性鎮咳薬による非特異的治療はなるべく避けるよう努める.

教育講演Ⅷ
ランチョンセミナーⅠ
  • 平田 一人
    原稿種別: ランチョンセミナー
    2008 年18 巻1 号 p. 12-17
    発行日: 2008/04/30
    公開日: 2016/12/28
    ジャーナル フリー

    GOLD2006では,COPDの定義に「予防と治療が可能な病気」が追記されたが,現在のところ安定期COPDの病態を根本的に回復させる治療法はない.そのため安定期COPDの薬物療法の目的は,労作時呼吸困難などの症状や運動耐容能の低下を改善させ,QOLの改善を図ることである.今回は薬物療法の中心的役割である長時間作用型気管支拡張薬と吸入ステロイド薬の有用性について,最新のエビデンスを加えて述べる.

ランチョンセミナーⅤ
  • ─疾病管理体制の確立へ向けた地域連携パスの活用─
    堀江 健夫, 滝瀬 淳, 稲澤 正士, 中川 美行, 大屋 千代子, 鈴木 まゆみ, 田中 真理子, 山路 聡子, 棚橋 さつき, 長谷川 ...
    原稿種別: ランチョンセミナー
    2008 年18 巻1 号 p. 18-23
    発行日: 2008/04/30
    公開日: 2016/12/28
    ジャーナル フリー

    医療機能分化推進のなかで,地域連携の新たな体制作りが求められている.慢性閉塞性肺疾患は包括的呼吸リハビリテーションが有効で,その実施には多職種からなる施設横断的なマネジメントプランが必要である.今回われわれは前橋地域での地域医療連携のフレームワーク構築と継続した呼吸リハビリテーションを行うための地域連携クリニカルパスの作成・導入を行った.疾病管理体制の確立に地域連携クリニカルパスは必須のツールである.

ランチョンセミナーⅥ
  • 鈴木 幸男
    原稿種別: ランチョンセミナー
    2008 年18 巻1 号 p. 24-29
    発行日: 2008/04/30
    公開日: 2016/12/28
    ジャーナル フリー

    ニコチン依存症患者にとって,禁煙は容易に達成できるものではなく,カウンセリングおよび薬物治療による支援が必要である.現在,わが国では禁煙薬物治療にニコチンガムとニコチンパッチが用いられている.さらに2008年5月から,ニコチンを含まない経口禁煙補助薬であるバレニクリンが発売されている.今後,バレニクリンの登場によって薬物治療の選択肢が拡がり,禁煙治療がさらに普及してわが国の喫煙率低下に貢献し,国民全体の健康に大きな効果をもたらすことを期待したい.

ランチョンセミナーⅨ
  • 中村 清一
    原稿種別: ランチョンセミナー
    2008 年18 巻1 号 p. 30-33
    発行日: 2008/04/30
    公開日: 2016/12/28
    ジャーナル フリー

    喀痰の生成と物理化学的な性状の概略,喀痰と気道クリアランスとの関連について解説した.さらに疾患や自覚症状と喀痰の性状に関する自研を示した.

    Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease(GOLD)のガイドラインが2001年に発表され,慢性気管支炎と肺気腫が,慢性閉塞性肺疾患(COPD)と定義されてから,慢性気管支炎はあまり使われなくなった.しかし最近,喀痰の自覚症状が,COPDの前駆症状と考える疫学研究が注目されている.

イブニングセミナー
サテライトセミナーⅠ
  • 一和多 俊男
    原稿種別: サテライトセミナー
    2008 年18 巻1 号 p. 40-43
    発行日: 2008/04/30
    公開日: 2016/12/28
    ジャーナル フリー

    呼吸不全にて死去された一人の痩せたCOPD患者の診療において,栄養療法の必要性を痛感した.全身の骨格筋量を反映する徐脂肪体重指数(FFMI)は,COPDの独立した予後因子であり,一般的にFFMIが低下した高度な栄養障害を合併したCOPD患者は,呼吸リハビリテーションの効果は期待できない.栄養障害を伴ったCOPD患者の多くは骨格筋障害を合併しており,骨格筋グリコーゲン貯蔵量を増加させる目的で,日頃から十分なカロリーを摂取する必要がある.運動前後の分岐鎖アミノ酸摂取は,骨格筋蛋白質分解抑制と合成促進を促進する可能性がある.

サテライトセミナーⅡ
原著
症例報告
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