日本養豚学会誌
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34 巻, 4 号
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  • 山田 豊
    1997 年 34 巻 4 号 p. 153-156
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    PMSGとhCGの分割注射が, 未性成熟豚において排卵を同期化するのに有効かどうかについて検討した。未性成熟豚79頭に, PMSG 1,000IUを筋肉内注射し, その72時間後に, 34頭には生理食塩液3mlを筋肉内注射し (PMSG単独投与群), 残りの45頭にはhCG 500IUを筋肉内注射した (PMSG-hCG投与群)。処置後経日的にhCGあるいは生理食塩液投与当日 (0日) から5日目までに供試豚を順次3~10頭ずつ開腹し, 排卵の状況を精査し記録した。PMSG単独投与群では, 生理食塩液投与後0および1日では排卵していた豚は皆無で, 2日以降では排卵していたものが見られ, 排卵していた豚の割合は投与後2日で60.0%, 3日では83.3%, 4日および5日ではそれぞれ100%であった。PMSG-hCG投与群では, 投与後0および1日では排卵していた豚は皆無であったが, 2日から5日の調査期間では全頭が排卵していた。生理食塩液あるいはhCG投与後2日における排卵率は, PMSG単独投与群では85.6%で, PMSG-hCG投与群(94.5%)よりも低かったが, 統計的に有意差は認められなかった。また3日以降5日まで, 排卵率は両群とも90%以上と類似した傾向を示した。排卵数については, 生理食塩液あるいはhCG投与後2日では両群ほぼ同じで, 3日以降5日までは, PMSG単独投与群の方がやや少ない傾向があったが統計的に有意差は認められなかった。以上の結果から, 未性成熟豚に対してPMSGの単独投与に比べ, PMSG-hCGを分割投与した方が排卵誘起効果が顕著であることがわかった。また, PMSG-hCGを分割して投与することにより, hCG投与後2日に排卵を同期化できる可能性が示唆された。
  • 山田 豊, 河合 康夫
    1997 年 34 巻 4 号 p. 157-162
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    排卵に伴う各種ステロイドおよびPGの動態について明らかにするたあに, 48頭の未成熟豚に, PMSG 12IU/kg体重を筋肉内注射した。72時間後にhCG 6IU/kg体重を筋肉内注射し, hCG投与後経時的に開腹し, 排卵の状況を検査し, あわせて末梢血中, 卵巣静脈血中及び卵胞液中の性ステロイド値及びPGの動態を検査した。
    その結果, 排卵率は, hCG投与後24時間までは0%で, 32時間後16%, 36時間後60%, 42時間後80%, 48時間後86%, 72時間後85%であった。したがって, 排卵はhCG投与後32~48時間の間に起こるものと推察された。末梢血中, 卵巣静脈血中および卵胞液中の性ステロイドについては, Estradiol-17βおよび testosterone 値は排卵がちかずくにつれて低下し, Progesterone 値は排卵後著明に増加した。また, 卵巣静脈血中PGFは排卵がちかずくにつれて増加した。さらに, 卵胞液中PGE1, PGFおよび6-keto-PGFも排卵がちかずくにつれてそれぞれ増加した。
    以上の結果より, 排卵時に卵巣においてPG類が産生されることが明らかとなり, 排卵にPGが関係することが示唆された。
  • 松岡 昭善, 古川 徳, 高橋 強, 山中 良忠
    1997 年 34 巻 4 号 p. 163-169
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    細切した牛, 馬, 豚, ヤギおよびヒッジの筋肉を-10℃の冷アセトンで脱脂, 粉末化した試料 (アセトン粉末) から筋漿タンパク質を抽出し, 逆相HPLCを用いて分画を行い, 分面パターンによる肉種の識別の可能性を検討した. その結果, 本実験に用いた方法で筋漿タンパク質を抽出することによって, 分画されたピークの相対保持時間 (RRt) は再現精度が向上し, カラム圧の上昇を遅延させる効果が認められた. ピーク面積は, 同一種においても個体間で比較的変動が大きい傾向が認あられた.
    牛, 馬, 豚, ヤギおよびヒツジの筋漿タンパク質のクロマトグラムには, 畜種固有のピークあるいはピークパターンが認あられ, これにより5畜種の識別が可能と考えられた. さらに, 得られたクロマトグラムの相対保持時間に基づいてピークを10区分に分け, 各区分のピーク面積を判別因子として判別分析を行った結果, 牛では92.3%, 馬では94.1%, 豚では100%, ヤギでは88.9%, ヒツジでは100%の正判別率を示す判別式が得られた.
    以上の結果から, 筋漿タンパク質のHPLCクロマトグラムにおけるピークパターンおよび相対保持時間により区分けしたピーク面積を判別因子とする判別分析を併用することにより, 本実験で対象とした5畜種をより正確に識別することが可能と考えられた.
  • 出口 栄三郎
    1997 年 34 巻 4 号 p. 170-173
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    母ブタの周産期におけるリンパ球機能を明らかにする目的で, SPF母ブタ9頭から採血し, 妊娠100日, 妊娠112日, 分娩当日, 分娩後14日におけるポークウイードマイトジェン (PWM), フィトヘマグルチニン (PHA) およびコンカナバリンA (ConA) 刺激により誘導された末梢血リンパ球幼若化能を測定した。妊娠112日, 分娩当日, 分娩後14日におけるPWM, ConAおよびPHAにより誘導されたリンパ球幼若化能は, 妊娠100日に比較して有意に低下していた。本成績から, 母ブタは分娩を契機としてリンパ球機能が低下し, 分娩2週後でも回復していないことが示された。
  • 油上 晋
    1997 年 34 巻 4 号 p. 174-181
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 小山田 久
    1997 年 34 巻 4 号 p. 182-186
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 鹿熊 俊明
    1997 年 34 巻 4 号 p. 187-193
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 山崎 伸
    1997 年 34 巻 4 号 p. 194-195
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 啓一
    1997 年 34 巻 4 号 p. 196-203
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 1997 年 34 巻 4 号 p. 204-213
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
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