日本養豚学会誌
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27 巻, 1 号
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  • 鄭 丕留
    1990 年 27 巻 1 号 p. 1-16
    発行日: 1990/03/25
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 1. 単飼で制限給餌した場合
    神部 昌行, 中井 博康, 池田 敏雄, 安藤 四郎, 小堤 恭平, 千国 幸一, 前田 昭二, 高橋 正也
    1990 年 27 巻 1 号 p. 17-23
    発行日: 1990/03/25
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    肉豚への効率的な飼料の給与法を明らかにするため, LW・D三元交雑豚36頭を3試験区に分け, エネルギー水準は異なるが栄養率を一定とした3種類の飼料, すなわち低栄養区 (TDN70%, CP13.5%), 中栄養区 (TDN74%, CP14.3%) および高栄養区 (TDN78%, CP15.1%) をエネルギー摂取量が同等になるように単飼で制限給餌した場合の発育を調べるとともに, 生体重105kg到達後屠殺して肉量および肉質に関連する特性を測定し, 比較検討した。
    その結果, 飼料のエネルギー水準が異なっても給与量の調整によってエネルギーおよびその他の栄養素の摂取量を同等にすれば, 飼料要求率こそ大きく異なるものの1日増体量, さらには枝肉中の赤肉量, 脂肪量及び骨量に影響はなかった。
    飼料のエネルギー水準による影響がみられたのは, 肉質のうち体脂肪の性状のみであって, トウモロコシの高率配合 (70.2%) と動物油脂添加 (2%) によった高栄養区は低栄養区に比べて, 明らかに体脂肪の融点が低下し, 不飽和脂肪酸量が増加した。しかし, 供試飼料によるその程度の脂肪の品質の相違は, 豚の品種差より小さいもので, 軟脂豚発生の要因とはならないものと考えられた。
  • 2. 群飼で不断給餌した場合
    神部 昌行, 中井 博康, 池田 敏雄, 安藤 四郎, 小堤 恭平, 千国 幸一, 前田 昭二, 高橋 正也
    1990 年 27 巻 1 号 p. 24-29
    発行日: 1990/03/25
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    前報に引き続き, 肉豚への効率的な飼料の給与法を明らかにするため, LW・D三元交雑豚54頭を3試験区に分け, エネルギー水準の異なる3種類の飼料, すなわち高栄養区 (TDN78%, CP15.1%), 中栄養区 (TDN74%, CP14.3%), 低栄養区 (TDN70%, CP13.5%) を3頭群飼で不断給餌した場合の発育を調べるとともに, 生体重105kg到達後屠殺して, 肉量および肉質に関連する特性を測定し, 比較検討した。
    その結果, エネルギー水準の異なる飼料を無制限に給与した場合, 低栄養区は高栄養区に比べて明らかに飼料摂取量が増加し, 1日増体量は劣る傾向がみられ, 飼料要求率は両区間で有意に異なった。しかし, 枝肉中の赤肉量, 脂肪量および骨量には区間差が認あられなかった。
    一方, エネルギー水準の肉質への影響については, 前報と同様に高栄養区ほど体脂肪の融点が低下し, 不飽和脂肪酸量は増加した。また, 高栄養区と低栄養区とでは, 一部の脂肪色のほか, 肉色について有意な区間差があり, トウモロコシ多給の高栄養区ほど, 肉色, 脂肪色が濃くなる傾向を示した。
    同一の供試飼料を用いても, 群飼・不断給餌によった本報の成績と, 単飼・制限給餌によった前報の成績とでは若干異なることが示された。
  • II. 乳つき順位形成および子豚の発育に及ぼす吸乳位置限定の影響
    宮腰 裕, 集治 善博
    1990 年 27 巻 1 号 p. 30-35
    発行日: 1990/03/25
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    母豚6頭およびその産子70頭を供試した。
    3腹については各腹の子豚を生時体重の軽い群および重い群に分け, それぞれの吸乳位置を母豚の前方および後方の乳房部位に限定 (生後3日齢まで) して吸乳させた。他の3腹は自由哺育として, いずれも同一環境下で14日齢まで母乳のみで飼育した。
    3日齢までの吸乳位置限定中に, およそ86%の子豚が自己の乳頭位置を決定した。
    吸乳位置限定の解除後においては, 両群の接する位置で乳頭をめぐる一時的な争いが観察された。
    前方乳房部位に限定された生時体重の軽い子豚群のうち88.2%が, 限定中に確立した Teat-order をその後も維持した。
    生時体重の軽い子豚群と重い子豚群の吸乳量の差は, 吸乳位置限定区が自由哺育区に比較して小さかった。
    生時体重の軽い子豚群を前方乳房部位に3日間限定することにより, 重い子豚群との日齢に伴う体重差の拡大を押えることが可能であった。
  • 佐藤 正寛, 西田 朗
    1990 年 27 巻 1 号 p. 36-40
    発行日: 1990/03/25
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    一般に, 繁殖能力は雌の記録しか得られないうえに遺伝率が低いため, 選抜の正確度は小さい。しかし, この選抜の正確度を高める試みとして, 選抜個体と血縁関係にある個体の記録を利用した家系指数選抜法がある。本研究は豚の繁殖形質について, 現在わが国で行われている系統造成の規模に即して家系指数選抜を行った場合の, 選抜の正確度ならびに世代あたりの遺伝的改良量について検討した。
    遺伝率が0.05~0.20の範囲にある繁殖形質を選抜する場合, 個体自身の記録を含めた家系指数選抜の正確度は, 個体選抜の正確度に比べて, 1.9~2.5倍となることが明かとなった。一方, 産次の記録を重ねて同一個体の記録の数を増やしたり, 雄に対する選抜を強めても, 産子数の年あたりの遺伝的改良量の推定値には, 大きな変化はみられなかった。
  • 大石 孝雄, 兵頭 勲, 神部 昌行, 三上 仁志, 西田 朗
    1990 年 27 巻 1 号 p. 41-47
    発行日: 1990/03/25
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    わが国で造成されたランドレース種3系統豚の血液型遺伝子頻度を基にして, その遺伝的特性について考察した。調査した3系統は, 東京都, 岩手県, 宮崎県のそれぞれにおいて造成されたものである。調査した血液型は, 赤血球抗原型8, 血清蛋白質型5, 赤血球酵素型5, 血清アロタイプ2の合計20座位である。3系統豚第7世代 (G7) の血液型遺伝子頻度を相互に, また関東地域で抽出調査した対照のランドレース集団と比較したとき, 東京G7はE, F, Hp, PHI, 岩手G7はA, F, Pa, Am, 宮崎G7はL, Hp, 6PGDなどの座位で特徴がみられた。均質度指数, 平均ヘテロ接合の割合, 多型遺伝子座の割合, 対立遺伝子の有効な数による遺伝的変異性の比較では, 均質度指数で3系統豚は0.415~0.443と対照集団 (0.378) より均質度が高くなっており, この結果は他の指標でも同様で, 遺伝的変異性は小さくなっていた。遺伝的距離係数によって相互の遺伝的距離を分析したところ, 3系統豚と対照集団との間の距離に比較して, 系統間相互の距離はさらに大きくなっており, 品種間に近い値であった。また東京G7が対照集団と最も近い距離を示した。ストレス感受性座位と連関しているH, PHI座位の基礎世代 (G0) とG7の遺伝子頻度を比較すると, 東京G7におけるPHIBの減少が顕著であった。
  • 戸津川 清, 須藤 信也, 上野 宏樹, 富樫 稔, 萱場 猛夫
    1990 年 27 巻 1 号 p. 48-49
    発行日: 1990/03/25
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 入江 正和, 亀岡 俊則, 崎元 道男, 因野 要一
    1990 年 27 巻 1 号 p. 50-52
    発行日: 1990/03/25
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
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