日本調理科学会誌
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49 巻, 4 号
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総説
報文
  • ―若年群と熟年群の比較―
    岩崎 裕子, 大越 ひろ, 城 史子, 高石 聡淑, 島 宏治
    2016 年 49 巻 4 号 p. 268-275
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/09/01
    ジャーナル フリー
     飲料の粘度が“のどごし”に及ぼす影響を,官能評価および筋電図測定を行い検討した。被験者を若年群と熟年群について,更に飲用時の頭位を頭位0°(垂直)と頭位後屈として比較した。試料はずり速度50 s-1における粘度を,40,60,90 mPa・sとした3試料と,原液(1 mPa・s)の4試料とした。以後,η1,η40,η60,η90と示す。
     官能評価における“のどごし”の結果,若年群は,η1,η40,η60には差が無く,η90が悪いと評価した。熟年群は η60の試料をのどごしが良いと評価した。共通して η90は後味が悪いと評価し,のどごしが良いというイメージは,ビールやすっきりした感じを求めることが示唆された。また,嚥下筋活動量を測定した結果,官能評価ののどごしと関連性はみられなかった。のどごしは粘度の影響を受けるが,個人の嗜好によるところが大きいため,適当な値を確定することは難しい。
ノート
  • 堀江 秀樹, 江間 かおり, 野村 幸子, 物部 真奈美
    2016 年 49 巻 4 号 p. 276-279
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/09/01
    ジャーナル フリー
     緑茶はカテキンを含み,健康機能が期待される。緑茶粉末を加えた多様な料理からカテキン及びカフェインの検出率を求めた。その結果,カフェインの検出率に比べて,カテキンの検出率は低いものの,いずれの茶料理からもカテキンは検出された。緑茶粉末を加えたホットケーキからのカテキン,カフェインの検出率を測定したところ,ホットケーキ粉などと混合するだけで,カテキンの検出率は低下し,焼いた後にはさらに低下した。一方,カフェインはほぼ100%回収された。カテキンは食品素材に吸着されやすく,熱にも不安定なため,茶葉を用いた料理からカテキンを摂取させるには,カフェインの過剰摂取に留意するとともに,カテキンの理化学性を考慮したレシピの作成が必要である。
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