日本調理科学会誌
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総説
報文
  • 吉村 美紀, 澤村 弘美, 加藤 陽二, 圓尾 詩織, 江口 智美, 鯛 かおる
    原稿種別: 報文
    2020 年 53 巻 1 号 p. 10-17
    発行日: 2020/02/05
    公開日: 2020/02/14
    ジャーナル 認証あり

     真空フライリンゴチップスと常圧フライリンゴチップスの外観,テクスチャー,嗜好性,栄養成分の比較を行い,真空フライリンゴチップスの性状に及ぼす加熱温度(75℃,85℃,95℃)の影響について検討することを目的とした。

     真空フライリンゴチップスは常圧フライリンゴチップスと比較し,外観が明るく,官能評価では,色が薄く,香りが良く,油臭さが少なく,食感が好ましく,総合評価で好ましいと評価された。真空フライリンゴチップスはビタミンC量が多く,脂質酸化物が少ないことから酸化が抑制されていることが推察された。

     加熱温度の比較では,真空フライリンゴチップス75℃加熱の方が,95℃加熱より色が薄く,油臭さが少なく,総合的に好ましいと有意に評価された。真空フライリンゴチップス75℃加熱の方が,95℃加熱よりビタミンC量が多いことから,アミノカルボニル反応が抑えられ,酸化が抑制されることが推察された。

ノート
  • 村上 陽子
    原稿種別: ノート
    2020 年 53 巻 1 号 p. 18-24
    発行日: 2020/02/05
    公開日: 2020/02/14
    ジャーナル 認証あり

     干菓子とは,水分含量の少ない,乾燥した和菓子の総称である。代表的な干菓子の一つに,落雁や和三盆糖などの打ち物がある。打ち物は,粉状の材料(砂糖や麦粉など)を成形して作られ,口に含むと風味のよい甘さを呈し,口の中で溶けるという特徴をもつ。本研究では,打ち物の製法について検討した。

     まず,打ち物の調製方法について,文献調査を行った。その結果,打ち物の製法は,使う材料(砂糖,米粉,その他)の種類によって,4つに分類された。

     この結果をもとに,糖類のみを使った打ち物「和三盆」を対象として,砂糖の種類が色彩構成や物理特性(硬さ)に及ぼす影響を検討した。和三盆糖で作った打ち物の方が,上白糖で作ったものよりも硬く,明度が低かった。

     ネキ水は,打ち物を調製する際に用いるもので,水飴を含む水である。ネキ水の添加方法の相違は,打ち物の硬さに影響を及ぼした。また,打ち物は,水飴を含まない水のみの場合よりも,水飴を含むネキ水を使った方が作りやすかった。

資料
  • ~現在と20年前の10倍粥の調理方法について~
    柴田(石渡) 奈緒美, 梅村 詩音
    原稿種別: 資料
    2020 年 53 巻 1 号 p. 25-33
    発行日: 2020/02/05
    公開日: 2020/02/14
    ジャーナル 認証あり

     2018年3~5月に生まれた子どもの保護者と,大学生(19.7±1.1歳)の保護者を対象とし,乳児が初めて食する固形食である10倍粥の調理方法に関するアンケート調査を実施した。その結果,現在は鍋を利用した調理方法ではなく,電子レンジ,炊飯器,ハンドブレンダーなど簡便かつ時間短縮に貢献できる手法が主流であることが明らかとなった。しかし,20年前に割合が高かった「炊いたご飯を鍋で調理する」は現在においても18.9%が最も利用する方法として回答されていたことから,継続的に利用される調理方法であることが分かった。保存方法に関しては冷凍保存の割合が高くなり,保存期間も20年前と比較し,長いことが明らかとなった。これはホームフリージングの浸透が原因として挙げられるが,同時に,ホームフリージングの正しい方法について広く情報提供される必要があると示唆された。また保存容器は20年前と比較し,離乳食専用の容器を利用する割合が高いことが明らかとなった。

  • 荒木 彩, 多山 賢二, 阿部 典子, 岡本 洋子
    原稿種別: 資料
    2020 年 53 巻 1 号 p. 34-43
    発行日: 2020/02/05
    公開日: 2020/02/14
    ジャーナル 認証あり

     これまで,酢酸摂取による生活習慣病予防効果については様々な論文で報告されてきた。しかし,一般的に売られている酢酸入りの商品や,食酢メーカーが紹介しているレシピで作成したメニューで実際に摂取できる酢酸量については,ほとんど調べられてこなかった。そこでこれらの酢酸量を今回明らかにした結果,生活習慣病予防において有効であると思われる750 mgの酢酸を1日当たりで摂取することは難しいことが示唆された。次に,1回の食事当り1,000 mgの酢酸摂取を目指し,新調理法である密閉袋を使用した真空調理法に加え,甘味,塩味,旨味の他,苦味成分を加えた食酢で調理した鶏胸肉について酢酸含量を測定した。その結果,スチームコンベクションオーブンを用い,スチームモード,蒸気量100%,庫内温度85℃とし,中心温度が75℃に到達してから5分間加熱すること,および浸漬期間を2日間とすることで,調理した鶏胸肉100 g当たり,酢酸を平均で1,000 mg以上含むことが明らかとなった。

  • 三浦 加代子, 坂本 薫, 中谷 梢, 作田 はるみ, 橘 ゆかり, 岩城 啓子, 升井 洋至, 森井 沙衣子, 川西 正子, 堀内 美和, ...
    原稿種別: 資料
    2020 年 53 巻 1 号 p. 44-52
    発行日: 2020/02/05
    公開日: 2020/02/14
    ジャーナル 認証あり

     小学校家庭科での炊飯学習のあり方を検討することを目的に,近畿および関東の公立小学校の家庭科担当教員を対象に,教育現場での炊飯実習の実態を調査した。平成25年に近畿630校,平成26年に関東700校を無作為に抽出し,炊飯実習に関する調査票を郵送した。近畿306校,関東234校より回答が得られた。炊飯実習は約97%が5年生を対象に実施されていた。90%以上が鍋を用い,材質はガラスが85%を占めていた。炊飯実習の米の量,洗米,水加減,浸水時間,加熱の仕方などの指導は教科書の方法に従って行われていた。教員が実習で困っていることは,「火加減の調節の指導」,「焦げること」が多くあげられた。教員は,児童が自分でご飯が炊けた達成感を感じ,ご飯が炊けるまでの変化に興味をもっていたととらえていた。教員は炊飯実習を有意義な実習であると考えていた。「火加減の調節の指導」や「加熱時間の調整の指導」,「焦げることへの対応」は今後の検討課題である。

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